BtoBマーケティングの課題とは?7つの原因と解決ステップを事例で解説
「やっているのに成果が出ない」状態から抜け出すために
施策を続けているのに商談が増えない、リードの質が上がらない。 こうした課題の多くは、戦略と施策のつながりが設計されていないことが原因です。 Sells upは現状の分析と改善の優先順位整理から支援します。
BtoBマーケティングの課題とは、リード獲得・ナーチャリング・営業連携・組織体制のいずれか、あるいは複数のフェーズで仕組みが整っておらず、商談や受注に結びつかない状態を指します。
「施策は打っているのに商談が増えない」と悩む企業は少なくありません。その裏側では、個別の課題がいくつも重なっているケースがほとんどです。
本記事では、BtoBマーケティングで起こりがちな課題を7つに整理し、どの順番で解決に着手すべきかと具体的なステップを、弊社の支援事例とあわせて紹介します。
BtoBマーケティングの課題とは?一言で言えば「仕組みではなく属人性で回っている」こと
一言でまとめると、BtoBマーケティングの課題は、特定の担当者や個々の営業力に頼りきった状態から抜け出せず、再現性のある商談獲得の仕組みができていないことです。押さえておきたいポイントは次の3つです。
- 購買プロセスが長期化しているため、短期的な施策だけでは成果が出にくい
- 意思決定に関わる人が複数いるため、単一のメッセージだけでは刺さりにくい
- 情報収集の主戦場がオンラインに移り、従来型の営業手法だけでは届きにくくなっている
BtoBの購買プロセスはBtoCとは性質が大きく違います。
それにもかかわらず、BtoCでうまくいったやり方をそのまま持ち込もうとする企業が多いことが、課題が繰り返される背景のひとつです。たとえば、広告の最適化指標(CPA・CTR)だけを追いかける、短期間での接触頻度だけを増やす、といった施策は、BtoBではかえって逆効果になる場面があります。
BtoBマーケティングの課題が起きやすい3つの変化
こうした課題が繰り返し起きるのは、市場環境そのものが次の3点で大きく変わっているからです。
変化①:購買プロセスの長期化
BtoBの購買検討が、数ヶ月から1年以上に及ぶケースは珍しくありません。短期的な施策だけで「今すぐの問い合わせ」を狙う設計では、検討を始めたばかりの層との接点を取りこぼしがちです。
変化②:意思決定者の複数化
現場担当者、マネージャー、役員、情報システム部門など、社内の複数部署・複数の立場の人が購買に関わるのが一般的になっています。ある一人に響くメッセージが、そのまま他の関係者にも届くとは限らず、このズレが商談化率の低下につながります。
変化③:情報収集のデジタル化
多くの購買担当者は、営業担当と会う前に、Web上で情報収集をほぼ終えてしまいます。自社サイトやコンテンツが検討初期の情報源として機能していなければ、そもそも比較候補に入れない、という状況が増えています。
BtoCの手法をそのまま転用すると失敗する理由
BtoCで成果を出した施策を、そのままBtoBに持ち込んでもうまくいかない例は、弊社への相談の中でもたびたび見られます。
たとえば、弊社が支援した株式会社ブリューアス様では、もともとBtoC(プログラミングスクール)で使っていたマーケティング手法を、そのままBtoBにも当てはめていたことが、取り組み当初の大きな課題でした。
広告はGoogle広告のみで運用しており、法人向けPCユーザーとの相性が良いMicrosoft広告など、BtoBに適したチャネルを十分に開拓できていない状況でした。ここで戦略から見直し、多媒体での出稿に切り替えた結果、CPAは取り組み前と比べて約3分の1まで改善しています。
このように、BtoCとBtoBでは、意思決定の構造や検討期間、求められるコンテンツの中身まで前提が違います。個々の施策を選ぶ前に、「自社のビジネスモデルや営業プロセスに合った設計になっているか」を一度立ち止まって確認することが、課題解決の出発点になります。
BtoBマーケティング全体の流れや設計の考え方については、BtoBマーケティングの全体プロセス設計で詳しく紹介しています。
BtoBマーケティング課題の全体像を把握する【7分類マップ】
BtoBマーケティングの課題は、大きく7つのカテゴリに分けて整理できます。これらは「リード獲得フェーズ」「育成・連携フェーズ」「組織・計測フェーズ」という3つのレイヤーにまたがっており、ひとつのレイヤーの問題が別のレイヤーの課題を引き起こすこともよくあります。
以下の7分類は、弊社が80社以上のBtoB企業を支援する中で、繰り返し浮かび上がってきた共通パターンを整理したものです。自社の状況と照らし合わせながら読み進めてみてください。
課題①:リード獲得が停滞している|デマンドジェネレーションの課題
展示会やテレアポ以外の接点が設計されておらず、新規リードが継続的に増えていかない状態です。「誰に対して、どのチャネルで接点をつくるのか」が決まっていないと、施策ごとの成果がバラつき、打ち手の比較もできません。
弊社への相談でも、「とりあえず展示会には出ている」「とりあえずテレアポは続けている」といった形で、チャネルごとの費用対効果を整理できていないケースは少なくありません。そもそもリード数の目標が置かれていない、という状況も珍しくない印象です。
デマンドジェネレーションの全体像については、別記事で詳しく解説しています。
課題②:獲得したリードが商談化しない|ナーチャリングの課題
リードは増えているのに、商談数が一向に変わらない、という状態です。
多くの場合、見込み客の検討フェーズに合わせてコンテンツを出し分ける設計や、行動に応じて自動的にフォローする仕組みが整っていません。
「資料請求まではしてくれたが、その後はメルマガを一通送って終わり」というケースは、弊社に相談いただく企業でもよく見かけます。リード獲得後のストーリーがないまま施策を組んでいることが、商談化率の低さにつながっています。
BtoBリードナーチャリングの設計手順については、別記事で体系的にまとめています。
課題③:営業とマーケティングの間でリードが消える|SLAの課題
マーケティング部門が育てたリードを営業に引き渡しても、「温度感が分からない」「どこから手を付ければいいか分からない」といった理由で放置されてしまう状態です。
根本的には、「どの状態まで育ったリードを営業に渡すのか」というMQL(マーケティングクオリファイドリード)の基準が、マーケと営業のあいだで合意できていないことが原因です。
マーケ側は「これだけのリストを渡しているのに」と感じ、営業側は「使えないリードばかり送られてくる」と感じる認識のズレが、時間とともに大きくなっていきます。
課題④:スコアリングが機能していない|MAツール活用の課題
MA(マーケティングオートメーション)ツールでスコアリングを組んではいるものの、実際の受注確度と点数が噛み合わず、営業から「スコアはあてにならない」と見なされてしまっている状態です。
Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialistの資格を持つ弊社コンサルタントが、複数のMAツールの運用状況を見てきた中でよくあるのが、「行動ごとの点数をなんとなく決めて、その後検証していない」というパターンです。
受注データとの突き合わせをしないまま感覚で点数を振ってしまうと、「スコアは高いのに全く案件化しない」リードが増え、結果として営業に信頼されなくなります。
リードスコアリングの設計と運用については、別記事で詳しく取り上げています。
課題⑤:コンテンツが続かない・刺さらない|コンテンツ設計の課題
ホワイトペーパーやブログを作ってみたものの、反応が薄く、担当者の負担だけが増えていくといった、コンテンツ制作が目的化してしまっている状態です。
原因として多いのは、「誰の」「どの検討段階の」「どんな疑問に答えるコンテンツなのか」という設計軸がないまま、「とりあえずテーマを決めて書く」スタイルになっていることです。
リソースが限られるBtoBでは、先にターゲットの検討フェーズに紐づいたコンテンツマップをつくっておくことで、「次に何を作るべきか」で迷いにくくなります。
課題⑥:KPIが商談・受注に紐づいていない|計測設計の課題
マーケティング部門のKPIが「アクセス数」「資料ダウンロード数」「メルマガの開封率」といった活動指標にとどまり、商談数や受注数とのつながりが設計されていない状態です。
この状況では、マーケティング側は「数字上は成果が出ている」と感じる一方で、営業側からは「質の低いリードしか来ない」と評価されてしまいがちです。
実際、弊社に寄せられる相談の中には「KPIは達成しているのに社内評価が上がらない」という声も多く含まれます。KGI(商談数・受注数)から逆算してKPIを組み立てる「逆算設計」が、計測を考えるうえでの前提になります。
課題⑦:マーケティング専任担当者がいない・体制が整っていない|組織体制の課題
マーケティング専任の担当者がいないため、営業担当が片手間でマーケティング施策を回しているような状態です。この場合、継続的な改善や振り返りの余裕が生まれず、「やりっぱなし」で終わる施策が積み重なりがちです。
弊社が支援した株式会社CLUE様も、最初は社内にマーケティング経験者がいない状態からのスタートでした。まずはKPI設計から取り組み、ターゲットに合致するリード数と商談獲得数の2つを指標として置くことで、「チームとしてどの数字を追うのか」をはっきりさせていきました。
弊社の支援では、約5年にわたる伴走支援の中で、「営業が自分の足だけで案件を獲得する状態」から、「マーケティング施策でリードを生み出せる状態」へと移行し、インサイドセールスチームの立ち上げまで実現しています。
なぜBtoBマーケティングの課題は解決されないのか?原因を3つ整理する
目の前の施策を改善しても、そもそもの設計に手をつけない限り、同じ種類の課題は何度でも戻ってきます。弊社が支援する中で見えてきた代表的な原因は、次の3つです。
- ① 施策から先に決めてしまい、戦略をあとからこじつけている
- ② マーケと営業のあいだで、「良いリード」の定義が合意されていない
- ③ PDCAを回すための場と役割分担が決まっておらず、施策がやりっぱなしになっている
原因①:「ツール→戦略」の順番が逆になっている
弊社への相談でとても多いのが、「ツールを先に入れてしまったが、その後の戦略が定まっていない」というパターンです。
MAツールだけ導入して、「誰に・何を・どのタイミングで届けるのか」というシナリオがないまま運用を始めてしまい、結果として“高機能なメルマガ配信ツール”のようになっているケースが見受けられます。
本来、ツールは戦略を具現化するための手段です。ターゲットの定義、カスタマージャーニーの設計、必要なコンテンツの準備といった土台を固めてから、それをどう自動化・効率化するかという順番でツール導入を検討するのが、遠回りに見えて結局は近道になります。
戦略設計の具体的な進め方については、BtoBマーケティング戦略の5ステップにまとめています。
原因②:マーケティングと営業のホットリード定義が合意されていない
2つ目は、マーケと営業のあいだで「営業が動くべきリードの条件」が言語化されておらず、共通認識になっていないことです。
現場では、「マーケからたくさんリストが送られてくるが、どこから当たればいいのかわからない」と営業が感じていたり、「せっかく育てたリードを営業が追いかけてくれない」とマーケが不満を持っていたり、といったすれ違いが起きています。
こうした状況が続くと、お互いの施策への信頼が少しずつ失われていきます。SLA(Service Level Agreement)の形で、「どのような行動・スコアのリードをどのタイミングで営業に渡すのか」「営業はいつまでにどう対応するのか」を文書で合意しておくことが、有効な手当てになります。
原因③:PDCAを回す体制がなく、施策が一過性で終わっている
3つ目は、「やって終わり」になってしまうことです。
展示会出展、ホワイトペーパー制作、メール配信など、単発の施策をこなすところまではできていても、「何が成果につながったのか」「次にどこを変すべきか」を定期的に振り返る場がないため、改善のサイクルが回りません。
改善の視点が入らないまま施策だけを継続すると、コストと工数だけが積み上がっていきます。最低限でも、月1回は主要な数字を確認し、「どこがボトルネックか」「次の1ヶ月で何を変すか」を決める場を設けることが、PDCAを機能させる起点になります。
課題別・解決の着手順序を決める考え方
すべての課題に一度に手を出そうとすると、どれも中途半端なまま終わってしまいます。どこから着手するかを決めるうえで、まず見ていただきたい指標が「いま、営業が動ける商談が月にどれくらいあるか」です。
まず「今、商談はゼロか・あるか」で判断する
弊社が優先度を判断するときのひとつの目安として、「月あたりの商談数」があります。月0〜2件程度しか商談がない場合と、月5件以上ある場合とでは、取り組むべきテーマが変わってきます。
商談がほとんどない企業は、まず「リードを増やす仕組み」づくりから着手する必要があります。
スコアリングやシナリオ設計は、土台となるリードの母数がある程度たまってからのほうが精度が出やすく、リードが少ない段階でそこに時間をかけても効果を測りづらいからです。
まずは一定以上のリード数を確保し、そのうえで育成や優先順位付けに進んでいくのが現実的です。
リードが少ない企業が先に取り組むべきこと
リードがそもそも少ない場合、最初に取り組むべきテーマは「①ターゲットの再定義」と「②接点をつくるチャネルの選定」です。
自社のサービスで本当に価値を出せる企業像(ICP:Ideal Customer Profile)を言語化し、その企業群がどのようなチャネルを通じて情報収集をしているのかを把握します。
たとえば、弊社が支援したCLUE様のケースでは、「建設業界では検索による情報収集がそれほど活発ではない」ことを実務の中で確認し、Meta広告やディスプレイ広告などプッシュ型のチャネルに軸足を移しました。業界ごとの情報収集スタイルに合わせてチャネルを選ぶことで、リード獲得の効率は大きく変わります。
リードはあるが商談化しない企業が先に取り組むべきこと
一方、リードは一定数あるにもかかわらず商談に結びつかない場合は、「③SLAの言語化」と「④ナーチャリングシナリオの設計」から手を付けるのがおすすめです。
既に保有しているリストに対して、行動履歴に基づいたタイミングでアプローチできているかを見直します。たとえば、「3日連続でサービスページを見ている」「料金ページを閲覧している」といった行動シグナルを検知し、その情報をインサイドセールスに自動で渡す仕組みをつくることで、商談化率を直接押し上げることができます。
BtoBマーケティング課題を解決する5ステップ
ここまでの内容を踏まえたうえで、実際の解決プロセスを5つのステップに分けて整理すると、次のような流れになります。順番を飛ばさずに進めることで、遠回りのように見えて結果的に早く成果にたどり着きやすくなります。
Step.1:ターゲット(ICP・ペルソナ)の再定義と合意
まず、「誰が自社のサービスで一番得をするのか」「どんな会社・どんな部署・どんな役職なのか」を具体的に言葉に落とします。
ICP(理想顧客プロファイル)として、業種、企業規模、担当者の役職、導入に至る背景などを整理します。
このとき、マーケティング部門だけで決めてしまうのではなく、営業が持っている「実際に決まった案件の共通点」を必ず入力に加えることが重要です。実際の受注データから逆算してターゲット像を描くことが、その後の施策の精度を大きく左右します。
Step.2:KGIから逆算したKPIとファネルの設計
次に、「1年後にどれくらい受注件数・売上を増やしたいのか」というKGIから逆算し、必要な商談数・MQL数・リード数を積み上げていきます。考える順番は以下の通りです。
- KGI:受注件数・売上目標を決める
- 商談数:想定する受注率から、必要な商談数を計算する
- MQL数:商談化率から、必要なMQL数を割り出す
- リード数:MQL転換率から、必要な総リード数を算出する
この逆算がないまま「とにかくリードを増やそう」と動いている企業では、「リードが100件増えたのに商談が変わらない」といった悩みが続きがちです。どの数字をどこまで伸ばせばKGIに届くのかを見える化しておくことで、施策の優先順位も決めやすくなります。
Step.3:マーケティングと営業のSLA(引き継ぎルール)の言語化
3つ目は、マーケから営業へリードを渡す条件と、渡されたあとの対応ルールをSLA(Service Level Agreement)として明文化することです。
具体的には、「どの行動やスコアに達したら営業にパスするのか」「営業は何日以内にどのようなアクションを取るのか」を決めていきます。
このとき、MQL(マーケティングクオリファイドリード)とSQL(セールスクオリファイドリード)の定義を、マーケ・営業間で揃えておくことがSLA設計の肝になります。
MQL・SQLの定義と基準設計については、別記事で詳しく解説しています。
Step.4:MAツールを使ったスコアリングとシナリオの設計
4つ目は、MAツールを活用して、リードごとの優先度(スコア)と自動育成シナリオを設計する工程です。
ページ閲覧やメール開封、セミナー参加といった行動データと、業種・役職・企業規模といった属性データを組み合わせて点数化していきます。
弊社では、スコアリングの設計を行う際、「なんとなく点数を振る」のではなく、受注した顧客の行動履歴を統計的に分析し、どの行動が受注と相関していたのかを確認したうえで重み付けを決める方法を推奨しています。そのほうが、営業が「このスコアは信用できる」と感じやすい設計になります。
Step.5:PDCAを回す体制の構築(月次レビューの設計)
最後に、月次で数字を確認し、次のアクションを決める場をつくります。見るべき指標は「リード数」「MQL数」「商談数」「受注数」の4つの段階です。
レビューの場では、「それぞれの指標の現状と目標との差」「どのフェーズがボトルネックになっているか」「来月、何を変えるのか」の3点を決めることを意識します。数字を眺めるだけで会議が終わってしまう場合は、「なぜこの数字になったのか」という仮説づくりに課題があることが多いため、原因候補を出すところから始めるのがおすすめです。
支援事例から学ぶ課題解決の実際
ここからは、実際に弊社が支援した2社の事例をもとに、課題の特定から施策の実行、成果の確認までの流れを紹介します。
事例①:BtoC発想の転用を脱却しCPAを約3分の1に削減した取り組み|ブリューアス様
株式会社ブリューアス様は、もともとBtoC向けプログラミングスクールのマーケティング手法を、そのままBtoB向けにも適用していたところからのスタートでした。社内にBtoBマーケティングの経験者はおらず、広告運用もGoogle広告のみという状況でした。
まずは広告チャネルを広げるところから着手し、Meta広告・Microsoft広告を追加。特に、法人向けPCユーザーへの訴求に強みを持つMicrosoft広告を活用し、BtoBと相性のよいチャネルを新たに開拓しました。あわせて、LPの構成も「お客さまとどう対話するか」という視点で組み立て直しています。
Account Engagement(旧Pardot)のアカウント移行時には、重要なアクティビティデータが消えてしまうリスクに直面しましたが、ルール設計を見直すことでこれを回避し、ステップメールを途切れさせずに配信し続けることができました。その後、MA運用を改善していく中で、ステップメール経由で継続的に受注が生まれる状態をつくり、一度失注した顧客に対する掘り起こしメールから大型案件の受注にもつながりました。
成果:広告運用の見直しにより、取り組み前と比べてCPAを約3分の1に削減。コンテンツマーケティングの立て直しも行い、目標としていたリード件数を達成。
事例②:マーケ経験ゼロから伴走支援でリード獲得体制を構築した取り組み|CLUE様
株式会社CLUE様(ドローンSaaS・建設業界向け)は、支援開始時点では社内にマーケティング経験者がいない状態でした。営業活動自体はできていたものの、「どのようにマーケティングに投資すべきか」が整理されていませんでした。
まずはKPIの設計からスタートし、ターゲットに合致するリード数と商談獲得数の2つを主要指標として設定しました。そのうえで、建設業界では検索経由での情報収集がそれほど多くないことを支援の中で確認し、Meta広告やディスプレイ広告といったプッシュ型チャネル中心の戦略に切り替えました。
さらに、Account Engagement(MA)とSalesforce(SFA)の選定・導入・活用を一貫してサポートし、「3日連続でサービスページを訪問した」「特定のページを複数回見ている」といった行動を検知してインサイドセールスに自動連携する仕組みを構築しました。
成果:約5年にわたる伴走支援を通じて「営業が個人のつてで案件を獲得する状態」から、「マーケティング施策によって組織的にリードを獲得できる状態」へと移行。インサイドセールスチームの立ち上げも実現しました。
BtoBマーケティング課題の解決に外部支援を検討すべきタイミング
社内の人員や知見だけでは、課題の特定や解決策の設計が難しい段階に入ったと感じたときは、外部パートナーの力を借りることも選択肢になります。もちろん、すべての企業が外部支援を必要としているわけではなく、体制とナレッジがあれば内製で進められるケースも多くあります。
自社で解決できる課題・外部支援が必要な課題の見分け方
自社内で進めやすい状態かどうかは、おおよそ次の条件がそろっているかで判断できます。
- マーケティングの経験者が社内に1名以上いる
- KPIと具体的な目標数値が設定されている
- 施策の効果を計測できる環境(MAツールやGoogleアナリティクスなど)が整っている
- 月1回程度は数字を見ながら改善を議論できる時間と場がある
一方で、次のような状況にあてはまる場合は、外部支援を検討してみる価値があります。
- 社内にマーケティング経験者がいない(あるいは0→1フェーズにいる)
- 施策は続けているが、何が課題なのかをうまく言語化できていない
- MAツールは導入済みだが、シナリオ設計やスコアリングの設計に手が回っていない
- 営業とマーケの連携がうまくいかず、獲得したリードが活かしきれていない
支援会社の選び方や見るべきポイントについては、BtoBマーケティング支援会社の選び方にまとめています。
支援会社に依頼する前に社内で整理すべき3つのこと
外部支援を検討する際、あらかじめ次の3点を整理しておくと、初回の打ち合わせから本質的な議論に入りやすくなります。
- 現在の課題のフェーズ:7分類マップのどの課題が特に重いかを把握しておく
- 手を動かせるリソース:社内で対応できる業務と、外部に任せたい部分をざっくり区分しておく
- 成果の定義:「どの状態になれば支援が成功と言えるか」を数値で持っておく
Sells upでは、80社以上のBtoBマーケティング支援で得た知見をもとに、課題の棚卸しから戦略設計、施策実行までを一気通貫でサポートしています。「何が課題なのか、まだはっきりしていない」という段階からのご相談もお待ちしています。
まとめ
- BtoBマーケティングの課題は、属人的な動きに依存している状態から、再現性のある仕組みに移れていないことが本質であり、リード獲得・ナーチャリング・営業連携・組織体制の7つの切り口で整理できます。
- 課題がなかなか解消されない背景には、「戦略がないまま施策だけ進む」「ホットリードの定義が曖昧」「PDCAを回す場がない」といった構造的な問題があります。
- 解決の着手順序は「今、商談がどの程度あるか」を基準に考えると整理しやすく、商談がほぼゼロならまずリード獲得、商談はあるが少ない場合は商談化率の改善から取り組むのが現実的です。
- 解決のステップとしては、「ターゲット(ICP)の再定義 → KPI設計 → SLAの言語化 → MAによるスコアリングとシナリオ → PDCA体制づくり」という5段階で進めることをおすすめします。
- 外部支援を検討すべきタイミングは、社内にマーケ経験者がいない、施策を続けても課題が特定できない、MAツールを入れたが活用できていない、といった状況に陥ったときです。
よくある質問
Q. BtoB企業の課題は何ですか?
BtoB企業のマーケ課題として多いのは、「リード獲得が頭打ちになっている」「リードはあるのに商談化しない」「営業とマーケの連携がぎくしゃくしている」「MAツールが宝の持ち腐れになっている」「KPIが受注と結び付いていない」といった内容です。弊社にご相談いただく企業でも、こうした課題が複数同時に起きているケースが多く、「どこから手をつけるべきか」で悩まれている担当者がほとんどです。まずは商談数の現状を確認し、リードを増やすべきか、商談化率を上げるべきかの優先順位を決めるところから始めるのが現実的です。
Q. マーケティングの課題の例は?
具体的な例としては、「展示会とテレアポ以外のリード獲得手段がない」「獲得したリードへのフォローが継続できていない」「営業部門がマーケティングから送られてきたリストを追い切れていない」「コンテンツを作っているが成果の手応えがない」「施策のどこが効いているのか数字で見えていない」といったものが挙げられます。BtoBでは、こうした課題が単発ではなく組み合わさって現れることが多いため、7分類マップを使って自社がどこで詰まっているかを整理すると、優先順位が立てやすくなります。
Q. BtoBマーケティングとは何ですか?
BtoBマーケティングは、企業が企業に向けて商品・サービスを提供するために行う、見込み客の獲得・育成・商談化の一連の取り組みを指します。BtoCと比べて意思決定に関わる人が多く、検討期間も長くなりがちです。そのため、単発のキャンペーンではなく、長期的な関係性づくりや段階的な情報提供を通じて「この会社に任せたい」と思ってもらう設計が重要になります。紹介や属人的な営業だけに頼らず、「仕組みとして商談が生まれる状態」を目指すのが、BtoBマーケティングのゴールです。
Q. BtoBとBtoCのどちらが儲かりますか?
BtoBとBtoCのどちらが収益性が高いかは、扱う商材やビジネスモデル、市場の競争状況によって大きく変わるため、一概に優劣をつけることはできません。一般的には、BtoBは1件あたりの取引額が大きく、サブスクリプションなど継続課金型のモデルであればLTV(顧客生涯価値)が高くなりやすい傾向があります。一方で、BtoCは顧客数が多くスケールしやすい反面、競合も多く、価格競争に巻き込まれやすい側面があります。BtoBで収益性を高めるには、単価の高さそのものよりも、「どう商談化させるか」「どう継続してもらうか」という設計のほうが影響度が大きいと言えます。
Q. BtoBマーケティングの課題を解決するには何から始めるべきですか?
まずは「営業が動ける商談が、今月どれくらいあるのか」を把握するところから始めてみてください。弊社では、ひとつの目安として、月0〜2件程度であればリード獲得の仕組みづくり、月5件以上あるなら商談化率の改善(SLA設計やナーチャリング)から取り組むことをおすすめしています。どちらのパターンでも共通して大切なのは、KGIから逆算してKPIを設計し、「何件リードを増やせば良いのか」「商談化率をどこまで引き上げれば良いのか」を数字で捉えておくことです。「何から手を付けていいか分からない」という場合は、まず7分類マップで自社がどのフェーズで詰まっているかを整理するところから始めると、次の一手が見えやすくなります。
「やっているのに成果が出ない」状態から抜け出すために
施策を続けているのに商談が増えない、リードの質が上がらない。 こうした課題の多くは、戦略と施策のつながりが設計されていないことが原因です。 Sells upは現状の分析と改善の優先順位整理から支援します。
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