デマンドジェネレーションとは?BtoBで「仕組み」がない会社が最初に理解すべき全体像
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「紹介とテレアポが限界になってきた」と感じている事業責任者の方へ。この記事では、デマンドジェネレーションとは何か、なぜBtoBでこれが必要なのか、そしてどこから着手すべきかを一気通貫で整理します。施策の羅列ではなく、「仕組みとして機能させるための設計思想」を軸に解説していきます。
- この記事のスコープについて
本記事は「BtoBマーケティング戦略としてのデマンドジェネレーション」を扱っています。Google広告の「デマンド ジェネレーション キャンペーン」とは別の概念のため、広告設定を知りたい方は該当の専門記事をご参照ください。
デマンドジェネレーションとは「需要を創り、育て、渡す」全プロセスのこと
この章でわかること: デマンドジェネレーションの正確な定義と直訳、そして「施策の名称」ではなく「プロセスの総称」であるという本質的な理解。
デマンドジェネレーション(Demand Generation)とは、見込み顧客の獲得から育成、そして営業部門への引き渡しまでを包括するマーケティングプロセスの総称です。単一の施策を指す言葉ではなく、複数の活動が連動して機能する「仕組み全体」を指す概念として理解することが重要です。
直訳は「需要の創出」。でも実務では何をすることか?
「Demand(デマンド)」は需要、「Generation(ジェネレーション)」は創出を意味します。直訳すれば「需要の創出」です。
ただし、この直訳が誤解を招くことがあります。「需要を創る」と聞くと、プロダクト開発や広告キャンペーンのようなイメージを持つ方も多いかもしれませんが、BtoBマーケティングにおけるデマンドジェネレーションの意味はより広いものです。
具体的には、次の3つの活動をひとつの流れとして設計・運用することを指します。
- リードジェネレーション:自社のサービスや製品に関心を持ちうる見込み顧客との「接点を作る」
- リードナーチャリング:獲得した見込み顧客との「関係を育てる」
- リードクオリフィケーション:育った見込み顧客の中から「営業に渡せる状態を見極める」
重要なのは「まだニーズが顕在化していない人に、需要を生み出す」という視点です。すでに「今すぐ購入したい」と検索している顕在層だけを狙うのではなく、将来的に顧客になりうる潜在層を早期に捕捉し、時間をかけて関係を築いていく——これがデマンドジェネレーションの本質といえます。
2025年現在、日本のBtoB企業でもこの概念は急速に普及していますが、「言葉は知っているが何をすればいいかわからない」という状態で止まっている担当者・責任者の方は少なくありません。本記事はその「わかったつもりの壁」を突破することを目的としています。
「デマンドジェネレーションキャンペーン(Google広告)」とは別物
検索すると混在して出てきますが、Google広告の「デマンド ジェネレーション キャンペーン」は、YouTube・Discover・GmailなどGoogleが提供するサービスに広告配信を行う特定の広告プロダクトの名称です。BtoBマーケティング戦略としてのデマンドジェネレーションとは別の概念のため、混同しないようご注意ください。
本記事が扱うのは後者、すなわち「見込み顧客を獲得→育成→営業に渡す」という一連のBtoBマーケティングプロセスの設計思想です。
BtoBでデマンドジェネレーションが必要な理由
この章でわかること: 「紹介・テレアポが頭打ち」になる構造的理由と、BtoBの購買行動の変化がデマンドジェネレーションを必然にしていること。
BtoBマーケティング全体の仕組み化については、BtoBマーケティングプロセスとは?戦略設計から売上貢献までを仕組み化する8ステップで体系的に整理していますのでご参照ください。
BtoBの購買プロセスが「営業の外」で進むようになったことが、デマンドジェネレーションを不可避にしています。待ちの姿勢では構造的に機会損失が発生する時代になったといえるでしょう。
デマンドジェネレーションが必要な理由は、大きく3つあります。①購買前の情報収集が営業との接点より前に完結している、②紹介とテレアポには量的な上限がある、③BtoBの意思決定は複数の関係者が関与するため「育てる」期間が必要になる——これらが複合的に作用しています。
購買前の情報収集が「営業の外」で起きるようになった
ある調査によれば、BtoBの購買担当者が初めて営業担当と接触する時点で、すでに購買検討の57〜70%が終わっているとされています(出典:CEB/Gartner)。つまり、営業が初めて顧客と会う頃には、競合との比較検討がほぼ完了している状態です。
この変化は、インターネットで情報収集が完結するようになったことが背景にあります。見込み顧客は自社のWebサイト、業界メディア、SNS、ウェビナー、ホワイトペーパーなどを通じて、自分のペースで情報を集めます。営業が介在する前から「候補に入れるかどうか」の判断が始まっているのです。
「待っていれば問い合わせが来る」という時代は終わりを迎えています。問い合わせが来た時点ではすでに候補から外れているケースすらあります。だからこそ、接触のタイミングを営業任せにせず、マーケティングが先手を打って「認知→関心→検討」のプロセスをコントロールする仕組みが必要になります。
「紹介とテレアポが頭打ち」になるのは必然。その構造的理由
紹介営業には明確な上限があります。既存顧客が持つネットワークは有限であり、「紹介してもらえる人数」は紹介元の顧客数と人脈の広さに規定されます。つまり、既存顧客が増えない限り紹介数も増えないという、自己参照的な構造に閉じ込められてしまいます。
テレアポも同様です。接触できる母数は「リストの件数 × 架電工数」で決まります。架電工数には物理的な上限があり、リストの精度が低ければ低いほど成約率は落ちます。営業人員を増やせば一時的に母数は増やせますが、コスト構造が悪化するジレンマがあります。
弊社Sells upがご支援している企業の多くで、「紹介とテレアポだけで年商○億円まで来たが、そこから先が伸びない」という状況を目にします。これは「やり方が悪い」のではなく、「その手法の構造的な天井に達している」ということです。
新しい見込み層を自ら継続的に創出し、育てる仕組みなしに成長曲線を描き直すことはできません。デマンドジェネレーションが必要な理由の核心はここにあります。
BtoBの意思決定に複数の関係者が関わる。だから「育てる」が必要
BtoCと比較したとき、BtoBの購買プロセスが複雑になる最大の要因は「意思決定者が一人ではない」ことです。
実際の購買シーンでは、担当者・管理職・経営層・購買部門・IT部門など、複数のステークホルダーが関与します。担当者が「導入したい」と思っても、上長の承認が取れなければ話は進みません。経営層が「いいね」と言っても、現場の担当者が動かなければ実装されません。
この構造が意味するのは、「一度接触して提案すれば終わり」ではないということです。購買プロセスの各フェーズで、各ステークホルダーに適切な情報を届け続ける必要があります。これを手動でやろうとすれば膨大なコストがかかります。だからこそ、仕組みとして「育てる」プロセスを設計することが求められるのです。
デマンドジェネレーションを構成する3つのプロセスと+α
この章でわかること: 3つのプロセスの内容だけでなく、「なぜこの順番なのか」「どこが崩れると全体が機能しないか」という設計思想レベルの理解。
デマンドジェネレーションの3プロセスは「順番通りに機能する場合にのみ成果が出る」構造になっています。どれかひとつを単体で運用しても、意味のある成果は出ないことを最初に押さえておきましょう。
【デマンドジェネレーションの全体像】 [リードジェネレーション] ↓ 接点を作る [リードナーチャリング] ↓ 関係を育てる [リードクオリフィケーション] ↓ 営業に渡す [営業クローズ] ↓ 失注・休眠 [リサイクル(再アプローチ)] ↓ ナーチャリングへ戻す |

①リードジェネレーション——「接点を作る」
リードジェネレーション(Lead Generation)とは、自社のサービスや製品に関心を持ちうる見込み顧客の情報を獲得し、接点を作るすべての活動を指します。
主な手法は以下の通りです。
- オンライン:SEO/コンテンツマーケティング、Web広告、ウェビナー、ホワイトペーパー配布、SNS
- オフライン:展示会・セミナー出展、名刺交換、勉強会開催
ここで重要な視点は「とにかく名刺を集めればいい」ではないことです。リードジェネレーションの品質は、次工程のリードナーチャリングが機能するかどうかを左右します。
具体的には、展示会で1,000枚の名刺を集めても、メールアドレスが不正確、役職・企業規模のデータが不揃い、そもそも自社のターゲットではないという状態では、後続のナーチャリングで有効なアプローチができません。「後工程が機能する質のリード」を意識した設計が、リードジェネレーションの本当の目的といえます。
リードジェネレーションとリードナーチャリングそれぞれの役割の違いについては、リードジェネレーションとリードナーチャリングの違いとは?で詳しく解説していますのでご参照ください。
②リードナーチャリング——「関係を育てる」
リードナーチャリング(Lead Nurturing)とは、獲得した見込み顧客に対して継続的に有益な情報を提供し、信頼関係を構築しながら購買意欲を高めるプロセスです。
BtoBの検討期間は長く、展示会で名刺を交換した相手が翌月に発注してくれることは稀で、多くの場合は6ヶ月〜2年という時間軸で関係を温め続ける必要があります。その間に競合に先手を打たれないためにも、ナーチャリングの仕組みが機能していることが競争優位を決定づけます。
主な手法は以下の通りです。
- メールマガジン・ステップメール
- ウェビナー・オンラインセミナー
- コンテンツマーケティング(ブログ・事例紹介・ホワイトペーパー)
- SNSでの情報発信
- リターゲティング広告
ここで差が出るのは「一方的に情報を送る」か「相手のフェーズに合わせた情報を届ける」かです。カスタマージャーニーを設計し、認知・関心・検討・比較という各段階で届ける情報を変えることで、ナーチャリングの精度は大きく変わります。
ナーチャリングの具体的な手法やステップについては、リードナーチャリングとは?で詳しく解説していますのでご参照ください。
③リードクオリフィケーション——「営業に渡せる状態を見極める」
リードクオリフィケーション(Lead Qualification)とは、育成した見込み顧客の中から、購買可能性が高いリードを選別し、営業部門へ引き渡す活動です。
代表的な手法がスコアリングです。スコアリング(Scoring)とは、見込み顧客の「属性(企業規模・役職・業種など)」と「行動(サイト訪問頻度・メール開封・資料ダウンロード・ウェビナー参加など)」にそれぞれ点数を設定し、合計点で購買意欲・確度を評価する仕組みです。
スコアが一定のしきい値を超えた見込み顧客を「ホットリード」と定義し、営業部門に引き渡します。この判断基準を「MQL(Marketing Qualified Lead)」と呼びます。
ここが崩れると全体が機能しません。リードクオリフィケーションで最も重要なのは、「MQLの定義を営業とマーケが合意している」ことです。マーケティングが「ホットリード」として渡したリードを、営業が「まだ早い」「温度感が低い」と感じれば、両者の溝は深まり、施策全体が形骸化していきます。MQLの定義と引き渡しルール(SLA:サービスレベルアグリーメント)の設計が、デマンドジェネレーション全体の精度を決めるといっても過言ではありません。
リードクオリフィケーションの具体的な実施方法については、リードクオリフィケーションの4つの方法と成功させるポイントで詳しく解説していますのでご参照ください。
【見落とされがち】④リサイクル:「育ちきらなかったリードを取りこぼさない」
競合記事の多くがこのプロセスを「番外編」として付け足し扱いにしていますが、弊社の経験上、リサイクルは初期フェーズの企業にとって最も費用対効果が高い施策のひとつです。
リサイクルとは、一度ナーチャリングや営業アプローチをかけたが購買に至らなかったリード(失注・休眠リード)に対して、再度アプローチする活動を指します。
なぜ重要なのでしょうか。「今は必要ない」と言ったリードが、6ヶ月後に予算が確保されて再検討を始めているケースは珍しくありません。そのタイミングで自社の名前が思い浮かばれるかどうかは、それまでの継続的な接触があったかどうかで決まります。
具体的には、失注から半年後に「最新事例レポート」を送付する、予算期(多くのBtoB企業では期末)の1〜2ヶ月前に「導入相談会のご案内」をする、といったシナリオが有効です。既存のリストに対するアプローチは、新規リード獲得よりもコストが低く、成約確率も相対的に高い傾向があります。
デマンドジェネレーションとABMの違い。どちらを先に設計すべきか
この章でわかること: デマンドジェネレーションとABMの本質的な違いと、リソースが限られる組織がどちらを優先すべきかの判断基準。
デマンドジェネレーションを基盤として構築し、その上にABMを重ねるのが、多くのBtoB企業にとって正しい順序といえます。

デマンドジェネレーションとABMはどちらを先に設計すべきでしょうか?
仕組みが何もない状態からスタートする場合は、デマンドジェネレーションを先に設計することをおすすめします。
なぜなら、ABMは「最も価値の高いターゲット企業リスト」が前提になるからです。そのリストを作るためには、どんな企業が自社に合うかを示すデータが必要です。しかしデマンドジェネレーションの実績がなければ、「受注確度の高いリードにはどんな特徴があるか」というデータ自体が存在しません。
デマンドジェネレーションで一定量のリードを獲得・育成し、どんな企業が受注に至るかのパターンが見えてきた段階で、初めてABMのターゲットリストに精度が出ます。この順序を守ることが、限られたリソースを無駄にしないための鉄則といえます。
ただし例外もあります。プロダクトの特性上、明確なターゲット企業が最初から絞り込まれており、かつ1社あたりの受注金額が非常に大きい場合(例:大手製造業向けの基幹システムなど)は、最初からABMを主軸に置く判断も合理的でしょう。
デマンドジェネレーションを機能させる3つの前提条件
この章でわかること: 施策を走らせる前に整備すべき「設計上の前提条件」。これが整っていないと、3プロセスはすべて機能しません。
「デマンドジェネレーションを始めよう」と言われて最初にやってしまいがちなのが、「とりあえずメルマガを始める」「MAツールを導入する」という施策先行の動き方です。
弊社が支援してきた企業の失敗パターンを振り返ると、施策自体の問題ではなく「前提条件が整っていなかった」ことが根本原因であるケースが圧倒的に多く見られます。以下の3つを先に整えることが、デマンドジェネレーションを機能させる大前提です。
デマンドジェネレーションを機能させる前提条件は3つあります。①営業とマーケが「ホットリードの定義」を合意している、②プロセス全体を貫く「シナリオ」が設計されている、③施策を継続的に回せるリソース・ツールが確保されている——この3つが揃って初めて、施策が成果につながります。
前提①:営業とマーケの「ホットリード定義」が合意されているか
MQL(Marketing Qualified Lead)とは、マーケティング部門が「営業に渡すに値する」と判断したリードの定義です。そしてSLA(Service Level Agreement)とは、「MQLになったリードに対して営業は何営業日以内にアクションするか」という双方の合意事項を指します。
この合意がない状態でデマンドジェネレーションを動かすと、どうなるでしょうか。マーケが「ホットリードを渡した」と言っても、営業は「こんな温度感では動けない」と感じます。その溝が積み重なると、マーケは「営業が動かない」と不満を持ち、営業は「マーケが使えないリードを送ってくる」と不信感を持つ——組織としての機能不全に陥ります。
MQLの定義設計と営業との合意形成の進め方については、MQL判定基準の完全ガイドで詳しく解説していますのでご参照ください。
具体的には、MQLの定義は「業種・企業規模・役職」などの属性条件と、「直近30日以内のサイト訪問3回以上、かつ資料ダウンロード1回以上」などの行動条件を組み合わせて設計します。この定義を営業とマーケが同じテーブルで議論し、文書化して合意することが出発点です。
前提②:プロセス全体を設計する「シナリオ」があるか
シナリオとは、「どんな属性・行動を持つ見込み顧客に、どのタイミングで、どんなコンテンツを届け、次のフェーズへ進めるか」を設計した全体図です。
シナリオなしに単発の施策を動かすと、どのようなことが起きるでしょうか。展示会で名刺を集めた翌日にお礼メールを送ったきり、その後のフォローがない。メルマガは毎週送っているが、コンテンツの内容が毎回同じで、読者のフェーズを意識した設計になっていない——こうした状態では、リードが温まらないまま時間だけが過ぎてしまいます。
カスタマージャーニーマップを描き、「認知→関心→検討→比較→決定」の各フェーズで何を提供するかを事前に設計しておくことが、ナーチャリングを機能させる前提条件となります。
前提③:施策を回し続けられるリソース・ツールがあるか
デマンドジェネレーションは一度設計すれば終わりではなく、継続的に回し続けることで初めて効果が出ます。そのためには、「人的リソース」と「自動化を担うツール」の両方が必要です。
ここで登場するのがMA(マーケティングオートメーション)ツールです。MAツールとは、リード情報の一元管理、シナリオに基づいたメール自動配信、スコアリングの自動計算、ホットリードのアラートなど、デマンドジェネレーションに必要な活動の多くを自動化するツールのことです。
MAツールを活用すれば、担当者が手動でリストを更新したり、一件一件メールを送ったりする工数を大幅に削減できます。特に「社内にノウハウがない」「人員が限られている」という状況では、MAツールの導入は人的リソースの限界を補う重要な打ち手となるでしょう。
ただし、MAツールはあくまで「仕組みを動かすエンジン」であり、シナリオや定義が設計されていなければツールを入れても意味がありません。「MAツールを入れたが使いこなせていない」という状況は、前提①と②が整っていないことが原因であるケースがほとんどです。
「どこから始めるか」導入の優先順位と最初の3ステップ
この章でわかること: 「仕組みが何もない状態」から始める事業責任者向けの、具体的な着手順と最初に取るべきアクション。
競合記事のいずれも「何から始めるか」の優先順位を示していません。ここでは、弊社が実際の支援現場で踏む手順をベースに、最初の3ステップをご紹介します。
デマンドジェネレーション導入の最初の3ステップは、①現状のリストを棚卸しする、②ホットリードの定義を営業と合意する、③最小シナリオ1本を設計・実装する——この順番で進めることが重要です。

Step1:「現状のリストを棚卸しする」から始める
最初にやるべきことは、新しい施策を始めることではありません。今手元にある「資産」を整理することです。
具体的には、名刺管理ツール・CRM・Excel・メール配信リストなど、さまざまな場所に散らばっているリードデータを一箇所に集め、以下の観点で分類します。
- 最終接触日(直近6ヶ月以内・6〜12ヶ月・1年以上)
- 企業規模・業種・役職
- 接触経路(展示会・ウェビナー・問い合わせ・紹介など)
- 現在のステータス(商談中・失注・休眠・未接触)
この棚卸しをすることで、「どのセグメントにリードが集まっているか」「どこにアプローチできていない空白があるか」が見えてきます。次のステップで合意すべき定義も具体化されるでしょう。
「まずMAツールを選んでから」と考える方が多いですが、ツールはデータを整理した後に選ぶべきものです。データの現状を把握せずにツールを入れると、「どの機能を使えばいいかわからない」という状況に陥りやすくなります。
Step2:「ホットリードの定義を営業と合意する」
棚卸ししたリストを眺めながら、「どんなリードが実際に受注に至ったか」を営業と一緒に分析しましょう。
具体的には、過去1〜2年の受注実績を振り返り、「受注に至ったリードの共通特徴」を言語化します。業種・企業規模・役職・最初の接触経路・接触から受注までの平均期間——これらを整理することで、「ホットリードらしさ」の仮説が立てられます。
この仮説をベースに、MQLの定義草案を作り、営業責任者と合意します。最初から完璧な定義を目指す必要はありません。「3ヶ月運用して見直す」という改善前提のサイクルを最初に合意しておくことが大切です。
Step3:「最小シナリオ1本を設計・実装する」
定義が合意できたら、最小単位のシナリオを1本設計し、実装します。
「最小」とはどの程度でしょうか。たとえば「展示会で名刺交換した製造業・担当者クラスのリードに対して、30日間で3通のステップメールを送り、3通目にウェビナーの案内を入れる」——これで十分です。
最初から完璧なシナリオを作ろうとしないことが大切です。複雑なシナリオを作ろうとするほど、設計に時間がかかり、実装が遅れ、結果が出るのも遅くなります。まず1本動かし、反応率・開封率・クリック率を見ながら改善を重ねていきましょう。PDCAを回せる最小単位から始めることが、デマンドジェネレーションを実際に機能させる最短ルートです。
まとめ:デマンドジェネレーションは「仕組み」を作ることが目的
デマンドジェネレーションとは、見込み顧客の獲得(リードジェネレーション)→育成(リードナーチャリング)→選別(リードクオリフィケーション)→再活性化(リサイクル)という一連のプロセスを、仕組みとして設計・運用するマーケティングの全体思想です。
重要な点をあらためて整理しましょう。
- 「施策」ではなく「仕組み」が目的です。 メルマガを送ること・MAツールを導入することが目的ではなく、「見込み顧客が継続的に生まれ、育ち、営業に渡る流れ」を仕組みとして確立することがゴールです。
- 3プロセスはつながってはじめて機能します。 リードジェネレーション単体では成果が出ません。ナーチャリングとクオリフィケーションが連動することで、初めて「受注につながるリードの流れ」が生まれます。
- 前提条件を整えてから施策を走らせましょう。 MQLの定義・シナリオ設計・リソースの確保——これなしに施策だけ先行させると、どんなツールを入れても機能しません。
- 最小単位から始め、PDCAを回しましょう。 完璧を目指して止まるより、小さく動かして学ぶ方が圧倒的に速いです。
「紹介とテレアポが頭打ち」「社内に知見がない」「一人で考えなければならない」——そういう状況の方こそ、デマンドジェネレーションという思想を武器にしていただければと思います。
Sells upは、戦略の設計から実装の泥臭い部分まで伴走しながらご支援しています。「何から始めればいいか整理したい」という段階でも構いません。まずは一度、ご相談いただければ幸いです。
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