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リードジェネレーションの手法12選|BtoBで成果を出す選定基準と商談化まで設計する全手順

戦略は立てた。次は実行できる体制があるか、確認しませんか

戦略設計の手順はわかっても、実際に動かすリソースやノウハウが不足しているケースは少なくありません。Sells upはBtoBマーケティングの戦略設計から施策実行まで、80社以上の支援実績があります。現状の課題と何から始めるべきかをご提案します。

目次

リードジェネレーションの手法とは、自社の製品・サービスに関心を持つ見込み客(リード)との最初の接点を創出するための施策のことです。

コンテンツSEO・Web広告・展示会・テレアポなど多様な手法が存在しますが、手法を選ぶ前にターゲット定義とMQL基準を整えなければ、リードが増えても商談化しない状態になります。

本記事では、オンライン7選・オフライン5選の手法を選定基準とともに整理し、獲得したリードを商談につなげる出口設計まで一気通貫で解説します。

リードジェネレーションとは?1分でわかる定義とデマンドジェネレーションにおける位置づけ

リードジェネレーションとは、自社の製品・サービスに関心を持つ見込み客(リード)を新たに創出するためのマーケティング活動のことです。ポイントは次の3点です。

  1. 見込み客との最初の接点をつくる活動であること
  2. デマンドジェネレーション(需要創出全体)の第1プロセスに位置すること
  3. 手法の選択より前に、ターゲット定義と出口設計が必要なこと

その理由は、リードジェネレーションで創出した見込み客をリードナーチャリング・リードクオリフィケーションへとつなげない限り、商談も受注も生まれないからです。具体的には、リードジェネレーションは「接点をつくる入口」であり、育成と選別のプロセスがなければリードは資産になりません。

なぜリード(Lead)という言葉が使われるのか?

「リード(Lead)」とは、BtoBマーケティングにおける見込み客のことです。将来的に受注に結びつく可能性のある企業・担当者を指します。全リードが即座に商談になるわけではなく、育成プロセスを経て初めて営業が動ける状態になります。

リードジェネレーション・リードナーチャリング・リードクオリフィケーションの違いを整理する

3つのプロセスは次のように役割が分かれています。

プロセス役割主な手法例
リードジェネレーション接点をつくる(見込み客の創出)広告・展示会・SEO・ウェビナー
リードナーチャリング関係を育てる(購買意欲を高める)ステップメール・コンテンツ配信・インサイドセールス
リードクオリフィケーション営業に渡す(ホットリードを選別する)スコアリング・MQL判定・SLA運用

リードジェネレーションで創出した見込み客をどう育てるかについては、リードナーチャリングの手法と設計をあわせて確認することをお勧めします。

デマンドジェネレーション全体の中での役割と3プロセスの関係

デマンドジェネレーション(Demand Generation)とは、商談数を最大化することを目的に、見込み客の創出から受注までを一貫して設計するマーケティング全体の概念のことです。リードジェネレーションはその第1段階に位置します。

3プロセスの全体像と設計方針については、デマンドジェネレーションの全体設計で体系的に整理しています。

手法を選ぶ前に整えるべき3つの設計

手法の選定よりも先に整えるべきは、ターゲット定義・MQL基準・フェーズと施策の整合の3つです。ポイントは次のとおりです。

  1. 誰に届けるかを決めずに施策を打つと、リード数が増えても商談化率は上がらない
  2. MQL基準がないと、マーケと営業の間でリードの定義がズレたまま運用が続く
  3. 自社のフェーズとリソースに合わない施策を選ぶと、コストだけが先行する

弊社はMA(マーケティングオートメーション)導入支援を80社以上行ってきましたが、リードジェネレーションで成果が出ない企業に共通しているのは、施策選定より前の設計が欠けていることです。具体的には、上記3つの設計が整っていないケースが大半を占めます。

Step.1:ターゲット(ICP・ペルソナ)を解像度高く定義する

ICP(Ideal Customer Profile:理想顧客プロファイル)とは、自社の製品・サービスが最も価値を提供できる顧客の属性を定義したものです。基本的に「業種」「企業規模」「役職」「課題」「予算感」の5軸で定義します。

ターゲット定義が曖昧なまま広告を出稿すると、リストは増えても「質の低いリード」が混入しアポ獲得率や受注率が低下します。その結果、営業部門は「“質の低いリードに対する”アポ獲得率や受注率の向上」を狙った施策を打ってしまいます。

一定以上のアポ獲得率や受注率が担保できるリードを獲得できれば打つ必要がない施策なのに、打たなければならなくなるというイメージです。

弊社の支援事例では、ICPを明確化しただけでMQL率が大幅に改善したケースが複数あります。具体的には、業種・企業規模・役職の3軸でリストを整理し直したところ、同じ広告予算で商談化につながるリードの比率が上昇しました。

Step.2:MQL基準を営業と合意する

MQL(Marketing Qualified Lead:マーケティングが商談可能と判断した見込み客)とは、属性スコアと行動スコアの両方が一定水準を超えたリードのことです。

MQL基準を営業と事前に合意しておかないと、マーケが渡したリードを営業が「質が低い」と判断して対応しないという分断が生まれます。基準は「役職が部長以上」「資料ダウンロード済み」「サービスページを2回以上閲覧」など、行動と属性を組み合わせて定義することをお勧めします。

Step.3:自社のフェーズとリソースで施策の優先順位を決める

施策の優先順位は、「成果が出るまでの速度」「必要なリソース量」「現在の月間リード数」の3軸で判断します。月間リード数が10件以下の立ち上げ期と、リードはあるが商談化しない停滞期では、取るべき施策がまったく異なります。詳細は後述のフェーズ別選定マトリクスで整理します。

【オンライン施策7選】BtoBで実績のあるリードジェネレーション手法

オンラインのリードジェネレーション手法とは、Webを経由して見込み客との接点をつくる施策のことです。主な7手法を成果速度・リソース負荷・推奨フェーズとともに整理します。

①コンテンツSEO・オウンドメディア(中長期の資産形成)

コンテンツSEOとは、検索エンジンで上位表示を狙った記事・コンテンツを継続的に制作し、オーガニック検索からリードを獲得する手法です。

成果が出るまでに6ヶ月〜1年程度かかりますが、いったん上位表示できれば広告費ゼロで継続的にリードが流入するため、中長期の資産になります。比較検討フェーズにいるユーザーが検索するキーワードを優先的に狙うことで、商談化率の高いリードを獲得できます。立ち上げ期には即効性のある手法と並行して着手することをお勧めします。

②ホワイトペーパー・資料ダウンロード(課題顕在層の獲得)

ホワイトペーパーとは、業界の課題や解決策をまとめた専門的なドキュメントで、ダウンロード時に連絡先情報を取得する形式でリードを獲得する手法です。

課題を自覚しているユーザーが興味を持つテーマを選ぶことが重要です。「導入事例集」「比較チェックリスト」「業界調査レポート」など、営業資料ではなく「読者にとって有益な情報」として設計することで、フォーム入力の心理的ハードルを下げられます。

③ウェビナー・オンラインセミナー(関係構築と育成の同時設計)

ウェビナーとは、Webで開催するセミナーのことで、参加者の連絡先情報を取得しながら、製品・サービスへの理解を深めてもらえる手法です。

ウェビナーはリードジェネレーションとリードナーチャリングの機能を同時に果たします。参加前にフォーム入力でリードを獲得し、参加後のフォローアップメールで関係を継続できます。テーマ設定は「課題解決型」にすることで、購買意欲の高い参加者が集まりやすくなります。

④Web広告(リスティング・SNS広告)(即効性のある顕在層獲得)

Web広告とは、GoogleやYahoo!の検索結果・SNSのフィード上に広告を配信し、ランディングページへ誘導してリードを獲得する手法です。

最も成果が出るまでの速度が速く、立ち上げ期のリード不足を解消するのに向いています。ただし、BtoBではターゲットとなる役職・業種に合わせたクリエイティブとランディングページの設計が必須です。BtoC向けの広告クリエイティブをそのまま流用すると、クリック率は高くてもコンバージョン率が低くなります。

弊社の支援事例では、実際に弊社が支援した株式会社ブリューアス様のケースが参考になります。同社はBtoCのマーケ手法をそのままBtoBに転用していたことが最大の課題でした。Google広告のみの運用からMeta広告・Microsoft広告を追加し、多媒体戦略に切り替えました。

特にMicrosoft広告では、BtoC発想では出てこなかった法人向けPCユーザーへの訴求という新たなチャネルを開拓しました。LPの構成を論理的なコミュニケーション視点で再設計した結果、取り組み前と比べてCPAを約3分の1に削減しています。

⑤プレスリリース・外部メディア掲載(第三者の信頼を活用する)

プレスリリースとは、新製品・サービス・実績などをメディアに向けて発信することで、記事として取り上げてもらいリードを獲得する手法です。

自社メディアではなく第三者のメディアに掲載されることで、信頼性と認知の広がりを同時に得られます。業界専門メディアへの寄稿や比較サイトへの掲載も同様の効果があります。費用対効果は高い一方、掲載されるかどうかはコンテンツの質とタイミングに依存するため、継続的な取り組みが求められます。

⑥SNSアカウント運用(潜在層への継続的な接点創出)

SNSアカウント運用とは、X(旧Twitter)・LinkedIn・Facebookなどで自社の知見や情報を継続的に発信し、フォロワーをリードとして育てる手法です。

即効性は低いですが、潜在層への継続的な接点を低コストで維持できます。BtoBではLinkedInが職種・役職でのターゲティングに優れており、エンタープライズ向けの業種には特に有効です。SNS投稿からホワイトペーパーや問い合わせページへの導線を設計することでリードに転換できます。

⑦MAツールを活用したフォーム・LP最適化(CVRを高める受け皿設計)

フォーム・LP最適化とは、MA(マーケティングオートメーション)ツールのフォーム機能を活用し、コンバージョン率(CVR)を高める受け皿を設計する手法です。

どれだけ優れたコンテンツや広告でも、フォームとLPが最適化されていなければリードとして取得できません。フォームの項目数を絞る(取得済み項目の非表示など)・入力後の自動返信メールを設定する・サンクスページで次のアクションを促すといった設計が基本です。MAツールを使うことで、フォーム入力データを自動でリスト管理し、スコアリングに連動させられます。

【オフライン施策5選】BtoBで今も機能するリードジェネレーション手法

オフラインのリードジェネレーション手法とは、対面・電話・郵送など非デジタルの接点を通じてリードを創出する施策のことです。デジタル化が進む現在でも、BtoBマーケティングでは以下の5手法が機能します。

①展示会・イベント出展(大量リード獲得の基本設計)

展示会出展とは、業界の展示会やカンファレンスにブースを設けて名刺・連絡先情報を取得する手法です。1回の出展で数百件のリードを獲得できる点で、他の手法と異なる規模のインパクトがあります。

ただし、展示会で得たリードの温度感はまちまちです。名刺交換しただけで商談意欲が高くないリードも多く含まれます。展示会後の48時間以内にフォローアップメールを配信し、その後のナーチャリングシナリオに組み込む設計が必須です。出展コストが高いため、リード獲得数だけでなく商談化数と受注数でROIを測定することをお勧めします。

②セミナー・勉強会の自社開催(温度感の高い接点を設計する)

自社セミナーとは、自社で企画・開催するセミナーや勉強会を通じて、参加者のリード情報を取得しながら自社への信頼を高める手法です。

展示会と比較して参加者の温度感が高く、商談化率が高いリードを獲得しやすい特徴があります。テーマは「課題解決型」に設定し、自社製品の宣伝色を抑えることが参加率向上のポイントです。勉強会形式にすることで、参加者同士の交流が生まれてコミュニティ化し、継続的な接点になります。

③テレアポ・インサイドセールス(アウトバウンド設計の現在地)

テレアポとは、電話で直接ターゲット企業の担当者にアプローチし、商談や資料送付の機会を創出する手法です。インサイドセールスはテレアポを含むオフィス内での非対面営業全般を指します。

即効性がある一方、担当者の稼働コストが高く、スケールしにくいという特徴があります。架電対象リストをMQLに絞り込むことで効率が大幅に向上します。完全にアウトバウンド単独で運用するより、インバウンドで獲得したリードへのフォローコールとして組み合わせる設計の方が成果が安定します。

④DM(デジタルと組み合わせる)

DM(ダイレクトメール)とは、郵送・FAX・Web問い合わせフォームを通じて、ターゲット企業に直接情報を届ける手法です。

デジタル広告が飽和している業種では、郵送DMの開封率が相対的に高くなっています。DM後にWeb行動トラッキングと組み合わせ、反応したリードを特定してフォローする設計が効果的です。

⑤パートナー連携・共催(リーチを拡大する)

パートナー連携とは、自社と補完関係にある企業と共同でセミナー・コンテンツ・紹介網を設計し、互いのリードを補完し合う手法です。

自社単独では届かない層にリーチできる点が最大のメリットです。共催ウェビナーではパートナー企業の集客力を活用しながら、自社のリード数を増やせます。ただし、パートナーの顧客層と自社のICPが合致しているかを事前に確認することが必須です。合わない相手との共催はリードの質を下げます。

自社フェーズ別・施策の優先順位の決め方

施策の優先順位とは、自社の月間リード数・リソース量・課題フェーズの3軸で、どの手法から着手すべきかを決める判断基準のことです。ポイントは以下のとおりです。

  1. フェーズが違えば、同じ手法でも効果が大きく変わる
  2. リソースが少ない立ち上げ期ほど、即効性の高い手法に集中すべきである
  3. 停滞期は手法を増やすより、出口設計(MQL・スコアリング・SLA)を整える方が優先度が高い

フェーズ①:リード獲得が月0〜10件の立ち上げ期

立ち上げ期は、まずリードの絶対数を確保することが最優先です。即効性のあるWeb広告(リスティング・SNS広告)と、既存の名刺リストへのフォローアップを組み合わせることをお勧めします。コンテンツSEOは並行して着手しますが、主力施策にはなりません。目標は月30件のリードを安定して確保することです。

フェーズ②:リードは増えているが商談化しない停滞期

停滞期は手法を増やすより、MQL基準とスコアリング設計を整えることが先決です。弊社の支援現場では、この状態の企業に「マーケと営業のリード定義のズレ」が必ずといってよいほど存在します。まずSLA(Service Level Agreement)を締結し、営業への引き渡し基準を明文化することから始めます。

施策の優先順位を決める際には、まず数値目標から逆算することが重要です。リードジェネレーションのKPI設計の考え方をあわせて参照してください。

フェーズ③:商談数は確保できているが受注率が低い成熟期

成熟期は、リードの質をさらに高める施策に移行します。コンテンツSEOでの比較検討層の獲得・ウェビナーでのエンゲージメント向上・ABM(Account Based Marketing:特定企業を狙い打ちにするマーケティング手法)の導入が効果的です。また、受注データからICPを再定義し、スコアリングモデルを統計的に更新することで商談の質が向上します。

施策選定マトリクス(リソース×成果速度×フェーズで判断する)

フェーズ推奨施策成果速度リソース目安推奨優先度
立ち上げ期(月0〜10件)Web広告・展示会・テレアポ速い(1〜3ヶ月)最小構成可★★★
停滞期(リードはあるが商談化しない)スコアリング・SLA設計・ナーチャリング強化中(3〜6ヶ月)MAツール必須★★★
成熟期(商談はあるが受注率が低い)コンテンツSEO・ウェビナー・ABM遅い(6ヶ月〜)専任担当推奨★★☆

獲得したリードを商談化につなげる「出口設計」

出口設計とは、リードジェネレーションで獲得した見込み客を商談に結びつけるまでの仕組みを設計することです。リードを獲得するだけでは商談は生まれません。MQL基準・スコアリング・MAツール連携・SLAの4ステップで設計します。

Step.1:MQLの基準を営業と言語化する

MQL(Marketing Qualified Lead)とは、マーケティングが「営業が対応すべき状態」と判断した見込み客のことです。属性スコア(役職・企業規模・業種)と行動スコア(資料DL・ページ閲覧数・ウェビナー参加)の2軸で基準を設定します。

「役職が課長以上」「サービスページを3回以上閲覧」「資料DL後7日以内にホームページに再訪問」など、具体的な行動と属性を組み合わせて定義します。この基準は営業が「確かにこのリードは動く」と納得できる内容でなければ、渡したリードが放置されます。営業担当者を基準策定のワークショップに参加させることを強くお勧めします。

Step.2:スコアリングでリードの優先順位を可視化する

スコアリングとは、リードの行動・属性に点数を付与し、合計点で営業対応の優先度を自動的に可視化する仕組みです。

行動スコアの例:ホワイトペーパーDL+10点、料金ページ閲覧+15点、ウェビナー参加+20点。属性スコアの例:役員クラス+20点、部長クラス+15点、担当者クラス+5点。合計スコアが閾値(例:50点)を超えたリードを自動でMQL認定してSFAに連携します。弊社では80社以上のMAツール導入・活用を支援してきた担当者がスコアリング設計を支援しています。

Step.3:MAツールでリードジェネレーションからナーチャリングまでを一元化する

MAツールとは、リードの行動データの収集・スコアリング・メール配信・営業通知を自動化するソフトウェアのことです。

リードジェネレーションで取得した連絡先情報をMAツールに取り込み、その後の行動データを自動で蓄積します。行動スコアが閾値を超えたリードへの自動通知・ウェビナー後の自動フォローアップメール・休眠リードへの掘り起こしシナリオなどを設定することで、人的工数をかけずにリードを商談化できる状態に近づけます。

どのMAツールを選ぶかについては、リードジェネレーションツールの比較で主要15選を整理しています。

Step.4:SLA(Service Level Agreement)でマーケと営業の引き継ぎを仕組み化する

SLA(マーケと営業の引き継ぎルール)とは、マーケティングがどのような状態のリードを渡すか、営業がそのリードに何日以内に初回アクションを起こすかを合意した文書のことです。

SLAがないと、マーケが渡したリードを営業が放置したり、逆に温度感の低いリードに営業リソースを使いすぎたりするという分断が発生します。SLAに盛り込む主な項目は「MQLの定義」「引き渡しのタイミング」「初回アクションの期限(例:48時間以内)」「フィードバックの頻度」の4つです。

SLA締結とリードの引き渡し方法の詳細については、マーケから営業へのトスアップ設計で具体的な手順を解説しています。

弊社支援事例から学ぶ:リードジェネレーションが機能した構造

弊社の支援事例からは、リードジェネレーションが機能した企業に共通する設計パターンが見えてきます。手法の選定よりも、「誰に届けるか」「どう商談化させるか」の設計が先にある企業が、安定してリードを商談につなげています。

事例①:BtoC手法からの脱却でCPAを約3分の1に削減(株式会社ブリューアス様)

株式会社ブリューアス様では、BtoCのプログラミングスクール向けマーケ手法をそのままBtoBに転用していたことが最大の課題でした。

BtoBマーケティング経験者が社内に存在しない状態でゼロから立ち上げる必要があり、Google広告のみで運用していました。

弊社との取り組みでは、まずLPの構成を論理的なコミュニケーション視点で再設計しました。

その後、Meta広告・Microsoft広告を追加し多媒体戦略に転換。BtoC発想では出てこなかったMicrosoft広告での法人向けPCユーザーへの訴求という新たなチャネルを開拓しました。

広告運用の改善により、取り組み前と比べてCPAを約3分の1に削減し、コンテンツマーケティングの立て直しにより目標のリード件数も達成しています。

また、MA(Account Engagement)のアカウント移行時に重要なアクティビティデータの消去リスクを回避し、ステップメールが継続配信できる最低限のラインを死守しました。MA運用の改善によりステップメールから継続的な受注を獲得し、一度失注した休眠顧客への掘り起こしメール配信で大型案件を受注するという成果にもつながっています。

事例②:広告費10万円で月100件のリード継続創出(株式会社日本テレビアート様)

株式会社日本テレビアート様において、広告費10万円という限られた予算で月100件以上のリードを継続的に創出する体制を構築した実績があります。

BtoBマーケティングの経験がほぼない状態からの立ち上げでしたが、ターゲット定義・チャネル選定・LP設計・MAツールを活用したリード管理の4点を先に整えることで、限られたリソースでも安定したリード供給体制を確立しています。

2事例に共通する「機能した構造」の3原則

  1. ターゲットとチャネルの整合:ICPを先に定義し、そのターゲットが集まるチャネルを選んでいます。BtoCとBtoBではターゲットの行動パターンが根本的に異なるため、手法の選定基準がまったく異なります
  2. 出口設計の先行:リードを獲得してから「どうする」を考えるのではなく、MQL基準・スコアリング・SLAを事前に設計した上で施策を開始しています
  3. スモールスタートと計測の徹底:最初から複数チャネルを同時展開するのではなく、1〜2チャネルで仮説検証を行い、成果が見えてから拡張しています

リードジェネレーションでよくある3つの失敗パターンと対応策

リードジェネレーションの失敗パターンとは、多くの企業が同じ理由でリードジェネレーションを機能させられないときに起きる設計の抜けのことです。弊社に寄せられるご相談には、以下の3パターンが繰り返し見られます。

失敗①:ターゲット定義が曖昧なまま施策を打っている

「BtoBマーケティング担当者全般」「製造業の企業」など、ICPが広すぎると、広告のクリエイティブもLPのメッセージも平均的になり、誰にも刺さらない状態になります。ま

施策を実行する前に、「誰の、どの課題を解決するか」を1文で言語化することが必要です。弊社が推奨するのは、まず既存の受注実績から「最も収益に貢献している顧客の共通属性」を抽出し、ICPを定義することです。

失敗②:リードを獲得したが育成・出口設計がない

展示会で300枚の名刺を集めたのに、その後のフォローが「担当者からの個別メール」だけで終わっているケースがあります。

リードは獲得した瞬間に商談化するわけではなく、育成と選別のプロセスが必要です。獲得後のナーチャリングシナリオとMQL基準を先に設計してから施策を実行することが、このパターンを回避する術です。MAツールを活用してフォローを自動化することをお勧めします。

失敗③:マーケと営業でリードの定義がズレている

マーケが「資料DLしたリードは全件営業に渡す」という運用をしているのに、営業側は「資料DLだけでは温度感が低すぎるため、一度架電をして繋がったら追いかけない」と判断しているケースがあります。

これはSLA(マーケと営業の引き継ぎルール)が存在しないことが原因です。合意形成のワークショップを実施し、双方が納得するMQL定義を文書化することが必要です。一度SLAを締結した後も、月次でフィードバックを収集してスコアリングモデルを更新することが長期的な精度向上につながります。

まとめ:リードジェネレーションは「施策」ではなく「仕組み」として設計する

本記事のポイントを以下のとおり整理します。

  • リードジェネレーションとは、自社の製品・サービスに関心を持つ見込み客を創出するマーケティング活動のことです。デマンドジェネレーション全体の第1プロセスに位置します
  • 手法の選定よりも先に整えるべき設計は、ICP定義・MQL基準・フェーズに合った施策選定の3つです。この設計が欠けていると、リードが増えても商談化しません
  • オンライン手法7選(コンテンツSEO・ホワイトペーパー・ウェビナー・Web広告・プレスリリース・SNS・LP最適化)とオフライン手法5選(展示会・セミナー・テレアポ・DM・パートナー連携)は、自社のフェーズとリソースで優先順位を決めます
  • 獲得したリードを商談化につなげる出口設計は、MQL基準の言語化・スコアリング・MAツール連携・SLA締結の4ステップで構成します
  • リードジェネレーションが機能する企業に共通するのは、施策を手法として選ぶのではなく、ターゲット定義・出口設計・スモールスタートと計測の3原則に基づいた仕組みとして設計していることです

FAQ:リードジェネレーション手法についてよくある質問

Q. リードジェネレーションとリードナーチャリングの違いは何ですか?

リードジェネレーションは見込み客との最初の接点をつくる活動(広告・展示会・SEOなど)で、リードナーチャリングは獲得した見込み客の購買意欲を高める活動(ステップメール・ウェビナーフォロー・インサイドセールスなど)です。両者は別のプロセスですが、リードジェネレーションで接点をつくった後にナーチャリングに引き渡す設計がなければ商談は生まれません。

Q. リードジェネレーションサイトの目的は何ですか?

リードジェネレーションサイトの目的は、訪問者の連絡先情報を取得して見込み客リストを構築することです。コンバージョンポイント(資料DL・問い合わせフォーム・ウェビナー申込み)を設置し、訪問者がアクションを起こしやすい構造に設計します。

リードジェネレーションサイトへの集客方法については、見込み客を探す手順の全体設計もあわせて参照してください。

Q. BtoBでリードジェネレーションを始めるとしたら、どの手法から着手すべきですか?

月間リード数が10件以下の立ち上げ期であれば、Web広告(リスティング・SNS広告)から着手することをお勧めします。即効性が最も高く、最小構成のリソースで始められます。並行して、既存の名刺リストへのフォローアップメールを設計することで短期間でリードの母数を増やせます。

Q. MAツールはリードジェネレーションに必要ですか?

月間リード数が30件を超えてきたタイミングから、MAツールの導入を検討することをお勧めします。それ以前はスプレッドシートと個別メールで管理できますが、リード数が増えると手作業での追跡とフォローが限界になります。MAツールはリードジェネレーションそのものより、獲得後のナーチャリングと出口設計で効果を発揮します。

Q. マーケティング手法にはどんな種類がありますか?

BtoBマーケティングの手法はリードジェネレーション(接点創出)・リードナーチャリング(育成)・リードクオリフィケーション(選別)の3フェーズに分かれます。各フェーズでオンライン・オフラインの施策を組み合わせて設計します。手法の選定はフェーズと自社リソースに基づいて判断することが重要です。

Q. リードナーチャリングのメリットは何ですか?

リードナーチャリングの最大のメリットは、現時点で購買意欲が低い潜在層を商談化できる可能性を維持できることです。BtoBでは検討期間が数ヶ月〜1年以上になることが多く、接点を継続しないままでいると競合に先行されます。弊社の支援事例では、1度失注した休眠顧客へのナーチャリングメールが大型案件の受注につながったケースもあります。

Q. リードジェネレーションに取り組んでいるのに商談が増えない場合、何が原因ですか?

リードジェネレーションをしているのに商談が増えない場合、最も多い原因はMQL基準の未設定とSLAの欠如です。マーケが渡したリードを営業が対応していないか、そもそも「どのリードが商談化すべきか」の基準が合意されていないケースがほとんどです。施策を増やすより先に、出口設計を整えることが優先です。

戦略は立てた。次は実行できる体制があるか、確認しませんか

戦略設計の手順はわかっても、実際に動かすリソースやノウハウが不足しているケースは少なくありません。Sells upはBtoBマーケティングの戦略設計から施策実行まで、80社以上の支援実績があります。現状の課題と何から始めるべきかをご提案します。

株式会社Sells up 代表取締役
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。BtoBマーケティング支援会社として、デジタルマーケティング戦略設計・MA/SFA導入・リードジェネレーション・ナーチャリング・営業連携SLA構築を80社以上に提供し、売上成長への貢献実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。