「リードクオリフィケーションとは何をすることなのか、ほかのフェーズとどう違うのか知りたい」
「見込み客をどの方法・どの基準で絞り込み、営業へ引き渡せばよいのか具体的に知りたい」
リードクオリフィケーションとは、獲得・育成した見込み客の中から、営業が優先して対応する対象を条件にもとづいて絞り込むプロセスです。日本語では「リード選別」「リードの絞り込み」とも呼ばれます。

絞り込みには、主に次の4つの方法を使います。
・カスタマージャーニーマップの作成
・セグメンテーション
・スコアリング
・シナリオ設計

4つをすべて使う必要はありません。自社のリード数や営業体制、保有しているデータに応じて、必要な方法を選びます。
本記事では、リードクオリフィケーションの定義とほかのフェーズとの違い、必要とされる理由を整理したうえで、4つの方法それぞれの実施手順、組み合わせ方、運用のポイントを、Sells upの支援経験と弊社調査の結果をもとに解説します。
獲得から育成、営業への引き渡しまでの流れは、デマンドジェネレーションの3つのプロセスで解説しています。
リードクオリフィケーションとは見込み客を選別すること
リードクオリフィケーションは、見込み客の獲得から営業への引き渡しまでを管理するリードマネジメントの中で、育成した見込み客から営業が対応する対象を絞り込む工程です。
例えば、メルマガの配信や個別相談などを行い、育成している見込み客が100人いるとしましょう。
育成した見込み客を選別する仕組みがないと「どれくらい商談化する見込みがあるのか」「誰の検討が進んでいるのか」を見極めることができません。
勘や経験に頼って何となく10人を抽出しても、その10人が的外れになる可能性があります。
そこで、リードクオリフィケーションでは、営業へ渡す基準と絞り込む手順を決めたうえで、セグメンテーションやスコアリングなどの方法を使って対象を絞り込みます。4つの方法の手順は、本記事の後半で解説します。

その結果、営業は商談につながる見込みが高い相手から順に対応できるようになり、限られた人数でも営業活動を進めやすくなります。
リードジェネレーション・リードナーチャリングとの違い
リードクオリフィケーションは、見込み客を管理して営業に渡すリードマネジメントの最後のフェーズです。

リードマネジメントのほかのフェーズとの違いや関係は、下記の表をご覧ください。
| 項目 | リードジェネレーション | リードナーチャリング | リードクオリフィケーション |
|---|---|---|---|
|
概要 |
・見込み客の獲得 |
・見込み客の育成 |
・見込み客の絞り込み |
|
目的 |
・見込み客の母数を増やす |
・ホットリードとなる見込み客を増やす |
・適切なタイミングでホットリードを営業に渡す |
|
見込み客の検討度合い |
・ばらつきがある |
・高まっている見込み客が出てくる |
・確度の高い見込み客のみを抽出する |
|
手法例 |
・名刺交換 ・展示会の出展 |
・メールマガジン配信 ・セミナー開催 |
・スコアリング ・セグメンテーション |
リードジェネレーションは、見込み客を獲得する工程です。リードマネジメントの最初のフェーズで、見込み客との接点を増やすことを目的としています。母数が少ないと、その後に絞り込んでも営業へ渡せる対象が残りにくくなります。
リードナーチャリングは、獲得した見込み客に継続して情報を届け、検討を進めてもらう工程です。商談や契約につながる見込み客を増やすことを目的としています。
ナーチャリングが不十分なまま絞り込みに進むと、関心がまだ低い見込み客が対象に多く含まれ、営業へ渡しても商談につながりにくくなります。
このように、3つのフェーズはそれぞれ目的が異なります。リードクオリフィケーションの成果を高めるには、前のフェーズから一体で取り組むことが大切です。
▼リードナーチャリングについては、下記の記事で詳しく解説しています。

リードクオリフィケーションの必要性
リードクオリフィケーションが必要とされる理由は、次の3つです。
|
リードクオリフィケーションの必要性
|
|---|
|
・営業に渡す見込み客の基準を揃えるため ・営業活動を効率化するため ・成約率・商談率を向上させるため |
営業に渡す見込み客の基準を揃えるため
1つ目は、営業に渡す見込み客の基準を揃えるためです。担当者の勘や経験に頼って有望な見込み客を決めてしまうと、選ぶ人によって差が生まれます。
例えば、Aさんは毎回メルマガを開封している見込み客をホットリードとして営業に渡しているとしましょう。
一方で、Bさんは、実際に個別相談をして、もっと話を聞きたいと回答した見込み客だけをホットリードとして営業に渡しています。
このように担当者の間でホットリードの認識が異なると、有望な見込み客の取りこぼしや、商談につながりにくいリードの引き渡しが起こります。
リードクオリフィケーションを実施すると、自社のホットリードの定義が明確になり、営業に渡す見込み客の基準を揃えられるようになります。

一例として、「セミナーに参加し、スコアが20点以上」という条件を決めておけば、その条件を下回る見込み客をホットリードとして扱うことはありません。
誰が担当しても同じ基準で対象を抽出でき、営業へ渡すリードの質を一定に保てるようになります。
営業活動を効率化するため
2つ目は、営業活動を効率化するためです。
営業活動にはコストやリソースがかかります。獲得・育成した見込み客をそのまま営業に渡すと、営業は多くの見込み客の検討状況を一件ずつ確かめるところから始めなければなりません。
その結果、多くの商談に時間を使っても契約につながらない、といった状態になりかねません。
リードクオリフィケーションをすると、営業担当者は一定の基準を満たした見込み客をフォローすればよくなるため、商談につながりにくい見込み客への提案やフォローの時間を減らせます。

また、マーケティング担当者と営業担当者のホットリードに対する認識が揃うため、「どこまで育成しているのか」「どの程度検討が進んでいるのか」といったやり取りの手間も減らせます。
限られた人数で営業活動を進める必要がある企業ほど、リードクオリフィケーションの必要性は高くなります。
成約率・商談率を向上させるため
3つ目は、成約率や商談率を向上させるためです。見込み客をたくさん抱えていても、商談や受注につながらなければ成果にはなりません。
例えば、見込み客を500人獲得していても、10人しか商談化できなければ商談化率は2%にとどまります。
リードクオリフィケーションでは、条件を満たした見込み客を絞り込み、検討が進んだタイミングで営業に引き継ぎます。そのため、商談化率や成約率の向上が目指せます。
見込み客は獲得・育成するだけでなく、商談や受注につなげて初めて成果になります。リードクオリフィケーションは、その橋渡しを担うフェーズです。
リードクオリフィケーションの方法1:カスタマージャーニーマップの作成
1つ目は、カスタマージャーニーマップを使って、リードクオリフィケーションの基準を整理する方法です。
カスタマージャーニーマップとは、見込み客が商品やサービスを認知し、情報収集や比較検討を経て、導入・利用に至るまでの行動や考え方、接点を整理するフレームワークです。
リードを直接絞り込む仕組みではありませんが、「どのような行動が検討の進行を示すのか」「どの段階で営業が対応するのか」を整理できるため、その後のセグメンテーションやスコアリング、営業への引き渡し基準を設計しやすくなります。
ここでは、次の3ステップで進めます。
| カスタマージャーニーマップをリードクオリフィケーションに活用するステップ |
|---|
| Step.1:カスタマージャーニーマップを作成する Step.2:リードクオリフィケーションの対象とする範囲を決める Step.3:営業へ引き渡す基準を決める |
MAツールを導入していない場合でも取り組めるため、まず営業へ渡す基準を整理したい場合にも活用できます。
なお、リードクオリフィケーションでは、BANT(予算・決裁権限・ニーズ・導入時期)のように営業が対話で確認する情報や、属性・行動データを使ったスコアリングなども判断材料になります。
カスタマージャーニーマップは、それらの基準を決める前に、「顧客はどのような情報を集め、どのような行動を経て検討を進めるのか」を整理する役割を持ちます。
どのような企業を対象とするかの整理は、ICP設計の手順でも解説しています。
Step.1:カスタマージャーニーマップを作成する
まずは、実際の顧客や商談データを参考にしながら、カスタマージャーニーマップを作成します。
| 作成ステップ | 概要・例 |
|---|---|
| Step.1:対象となる見込み客像を決める |
商談・受注している顧客の傾向などから、対象とする企業や担当者像を整理する |
| Step.2:行動や考え方、接点を整理する |
認知、情報収集、比較検討などの段階ごとに、見込み客が何をしているかを整理する |
| Step.3:実際の顧客行動とかけ離れていないか確認する |
営業へのヒアリングや過去の商談データと照らし合わせ、想像だけで作られていないか確認する |
たとえば、対象となる見込み客像は次のように整理できます。
<例>
・企業規模:従業員300名程度の製造業
・担当者:マーケティング部門の課長クラス
・関与者:情報システム部門、経営層
・検討期間:半年〜1年
・主な情報収集先:業界メディア、展示会
・重視する点:導入後に社内で運用を継続できるか
対象像を決めたら、認知・情報収集・比較検討などの段階ごとに、見込み客の行動や考え方、接点を書き込んでいきます。
このときに重要なのは、自社が期待する理想の行動ではなく、実際の顧客行動をできるだけ反映することです。
たとえば、実際には比較検討段階で個別相談をする顧客がほとんどいないにもかかわらず、「個別相談してほしい」という理由だけでカスタマージャーニーに組み込むと、その後のクオリフィケーション基準も実際の顧客行動からずれてしまいます。
営業へのヒアリングや、商談・受注した顧客の行動履歴などを確認しながら作成すると、その後の基準設計に使いやすくなります。
この手順に沿って整理すると、下記のようなカスタマージャーニーマップになります。

Step.2:リードクオリフィケーションの対象とする範囲を決める
カスタマージャーニーマップを作成したら、どの段階から営業への引き渡し候補として扱うのかを整理します。
判断するときは、単に「比較検討フェーズにいるか」だけではなく、
・どのような情報を確認しているか
・どのような行動が増えているか
・営業との接点を求める行動があるか
・過去に商談へ進んだ顧客と共通する行動があるか
といった点を確認します。
たとえば、過去の商談データを確認した結果、比較検討段階で「料金ページを閲覧する」「導入事例を見る」「デモを申し込む」といった行動が商談前に多く見られるのであれば、この段階を営業への引き渡し候補として設定できます。

ただし、「比較検討フェーズにいる=営業へ渡すべきリード」とは限りません。
カスタマージャーニーマップはあくまで対象範囲を整理するために使い、具体的な引き渡し条件は次のステップで決めます。
Step.3:営業へ引き渡す基準を決める
対象とする範囲が決まったら、その中でどの条件を満たした見込み客を営業へ引き渡すかを決めます。
たとえば、比較検討段階の見込み客であっても、
・比較検討段階にいる見込み客をすべて対象とする
・デモを申し込んだ見込み客を対象とする
・特定のサービスページを複数回閲覧した見込み客を対象とする
・企業属性と特定の行動の両方を満たした見込み客を対象とする
など、基準の置き方によって営業へ渡す件数や対象は変わります。
ここで重要なのは、特定の行動だけから購買意欲を断定しないことです。
たとえば、セミナー参加や資料ダウンロードがあっても、情報収集を目的としている場合があります。そのため、過去の商談・受注データや営業からのフィードバックを確認しながら、実際に営業が対応する価値のある条件を設定します。
条件を満たした見込み客を営業へ引き渡し、その後の商談化状況を確認しながら基準を見直していくことで、自社に合ったリードクオリフィケーションへ調整していきます。
リードクオリフィケーションの方法2:セグメンテーション
2つ目は、セグメンテーションです。
セグメンテーションとは、見込み客を企業属性や担当者属性、行動などの条件でグループに分ける方法です。
リードクオリフィケーションでは、商談や受注につながった企業の特徴をもとに条件を設定し、営業が優先して確認する見込み客を絞り込むために活用できます。

ここでは、次の3ステップで進めます。
| セグメンテーションをリードクオリフィケーションに活用するステップ |
|---|
| Step.1:セグメンテーションの評価軸を決める Step.2:セグメンテーションの条件が適切か確認する Step.3:条件に沿って見込み客を絞り込む |
Step.1:セグメンテーションの評価軸を決める
まずは、どのような条件で見込み客を分けるかを決めます。
セグメンテーションでは一般的に、人口動態変数・地理的変数・心理的変数・行動変数などが使われます。ただし、BtoBでは個人の年齢や年収よりも、企業属性や担当者の役職、課題、行動などを使うケースが中心です。
| 評価軸 | BtoBで使える条件の例 |
|---|---|
| 企業・担当者属性 |
業種、従業員数、売上規模、所在地、担当者の部署・役職 |
| 課題・ニーズ |
解決したい課題、重視する機能、導入時の懸念点 |
| 契約・利用状況 |
競合サービスの利用有無、契約更新時期、既存システム |
| 行動 |
資料ダウンロード、ウェビナー参加、サービスページ閲覧、デモ・相談の申し込み |
重要なのは、1つの条件だけで判断しないことです。
たとえば「従業員数100名以上」という条件だけでは、自社のターゲット企業かどうかは分かっても、現在どの程度検討しているのかまでは判断できません。
一方で、
・従業員数100名以上
・対象業種に該当する
・競合サービスを利用している
・料金ページを閲覧している
・ウェビナーへ参加している
など、企業属性と行動を組み合わせることで、営業が確認する対象をより具体的に絞り込めます。
ただし、行動データだけで購買意欲を断定することはできません。あくまで営業が優先して確認する条件として利用し、実際の商談結果を見ながら見直します。
たとえば、MAツールを提供する企業であれば、次のような条件が考えられます。
| 評価軸 | 条件の例 |
|---|---|
| 企業属性 |
従業員100〜500名、BtoB企業、対象業種 |
| 担当者属性 |
マーケティング・営業企画部門、課長以上 |
| 課題・ニーズ |
MA運用の効率化、営業連携、リード管理に課題がある |
| 利用状況 |
MA・CRMをすでに利用している、または導入を検討している |
| 行動 |
サービス資料DL、ウェビナー参加、サービスページ閲覧、問い合わせなど |
このように、自社が実際に営業対象としている企業像と、商談前に見られる行動の両方から条件を考えます。
Step.2:セグメンテーションの条件が適切か確認する
条件を設定したら、実際のリードクオリフィケーションに使えるセグメントになっているかを確認します。
このとき参考になるのが「4R」です。
4Rは、セグメントがビジネス上利用できるものになっているかを確認する考え方で、Rank・Realistic・Reach・Responseの4つで評価します。
| 4R | 確認すること |
|---|---|
| Rank(優先順位) |
どのセグメントを優先するか決められているか |
| Realistic(有効規模) |
対象となる企業が一定数存在し、取り組む意味のある規模になっているか |
| Reach(到達可能性) |
そのセグメントに対して、営業やマーケティング施策で実際にアプローチできるか |
| Response(測定可能性) |
そのセグメントの反応や結果を計測・評価できるか |
たとえば、
Rank(優先順位)
複数のセグメントがある場合に、「どこから営業が対応するか」を決められる状態になっているか確認します。
Realistic(有効規模)
条件を細かくしすぎて、対象企業がほとんど存在しない状態になっていないかを確認します。
Reach(到達可能性)
対象企業を定義できても、連絡先を取得できない、利用できる広告媒体や営業手段がないなど、実際にアプローチできない状態では運用できません。
Response(測定可能性)
「このセグメントから何件の商談が生まれたか」「どの条件の企業が受注したか」など、結果を確認できる状態になっているかを確認します。
4Rは本来、市場セグメンテーションを評価する考え方ですが、リードクオリフィケーションでも「作った条件を実際の営業活動に使えるか」を確認する観点として参考にできます。
Step.3:セグメンテーションの条件に沿って見込み客を絞り込む
条件を確認したら、実際の見込み客データから該当する対象を絞り込みます。
方法はリードの管理環境によって異なります。
たとえば、
・Excelやスプレッドシートで条件に該当するリードを抽出する
・CRMやSFAの企業属性を使って絞り込む
・MAツールで属性と行動条件を組み合わせたリストを作成する
といった方法があります。
たとえば、
「従業員100名以上の対象業種」かつ「過去30日以内にサービスページを閲覧した企業」
という条件を設定した場合、該当するリードを抽出し、営業が確認する対象として共有できます。
ここでも、条件を満たしたことだけを理由に「ホットリード」と断定する必要はありません。
営業が対応した結果、
・商談につながったか
・対象企業として適切だったか
・条件が広すぎなかったか、狭すぎなかったか
を確認しながら、セグメントの条件を調整していきます。
セグメンテーションは一度決めて終わりではなく、営業結果をもとに条件を見直すことで、実際のリードクオリフィケーションに使いやすくなります。
リードクオリフィケーションの方法3:スコアリング
3つ目は、スコアリングです。
スコアリングとは、見込み客の企業属性や担当者属性、行動などに点数を設定し、営業が優先して確認する対象を絞り込む方法です。

リードクオリフィケーションにスコアリングを取り入れる場合は、次の3ステップで設計します。
| スコアリングをリードクオリフィケーションに活用するステップ |
|---|
| Step.1:スコアリングする項目を決める Step.2:各項目の点数配分を決める Step.3:営業へ引き渡す「しきい値」を決める |
スコアリングは、リード数や評価項目が増えるほど手作業での管理が難しくなるため、継続的に運用する場合はMAツールを活用する方法があります。
ただし、すべての企業にスコアリングが必要なわけではありません。リード数が少ない場合や、営業へ渡す条件が明確な場合は、特定の条件を満たしたリードだけを抽出する方法でも運用できます。
Step.1:スコアリングする項目を決める
まずは、何を評価対象にするのかを決めます。
BtoBのスコアリングでは、大きく「属性」と「行動」の2つの軸で考える方法があります。
| 評価軸 | 項目の例 |
|---|---|
| 属性 |
企業規模、業種、所在地、担当者の部署・役職、利用しているサービスなど |
| 行動 |
メールへの反応、ウェビナー参加、資料ダウンロード、Webサイト閲覧、デモ・相談の申し込み、行動した時期など |
属性は「自社が営業対象としたい企業にどの程度合っているか」を見るための情報、行動は「最近どのような接点があったか」を見るための情報として利用できます。
項目を決める際は、過去に商談や受注へ進んだリードと、進まなかったリードの違いを確認すると設計しやすくなります。
たとえば、
・受注企業は従業員数100名以上が多い
・商談前に料金ページを閲覧している企業が多い
・ウェビナー参加後に問い合わせへ進むケースが多い
・特定の役職からの問い合わせは商談化しやすい
といった傾向が確認できれば、スコアリング項目の候補になります。
ただし、単に「メールを開封した企業が多い」といった相関だけで項目を決めるのではなく、実際の商談・受注との関係を確認することが重要です。
Step.2:スコアリングの点数配分を決める
評価する項目が決まったら、それぞれに点数を設定します。
点数は「この行動をしたから購買意欲が高い」と決めるものではなく、どの条件を営業の優先順位付けに強く反映するかを表すものです。
たとえば、次のように設定できます。
| スコアリングの項目 | 配点例 |
|---|---|
| 属性 |
|
| 従業員数100名以上 |
+15点 |
| 従業員数50〜99名 |
+7点 |
| ターゲットとなる業種 |
+10点 |
| 担当者が部長・課長クラス |
+10点 |
| 担当者が主任クラス |
+5点 |
| 行動 |
|
| デモ体験申し込み |
+50点 |
| 個別相談申し込み |
+20点 |
| 料金ページ閲覧 |
+15点 |
| セミナー参加 |
+10点 |
| ホワイトペーパーダウンロード |
+8点 |
| メールマガジン開封 |
+3点 |
※上記は考え方を示すための例です。適切な配点は企業によって異なります。
点数を決める際は、過去に商談や受注へ進んだリードが、どのような属性や行動を持っていたかを確認します。
たとえば、料金ページを閲覧した企業やデモを申し込んだ企業の商談化率が他の行動より高いのであれば、それらの点数を高く設定する判断ができます。

一方で、ホワイトペーパーをダウンロードしたリードが商談へほとんど進んでいないのであれば、点数を低くしたり、単独では営業への引き渡し条件にしないといった設計も考えられます。
重要なのは、一般的な配点をそのまま使うのではなく、自社の商談・受注データをもとに設定することです。
Step.3:営業へ引き渡す「しきい値」を決める
点数配分が決まったら、次に営業が確認する対象となるしきい値を設定します。
たとえば、合計120点以上を営業への引き渡し候補とした場合、120点を超えたリードを抽出し、営業やインサイドセールスへ共有します。

ただし、「120点を超えたから購買意欲が高い」と判断できるわけではありません。
実際には、
・営業へ渡したリードのうち何件が商談になったか
・商談にならなかったリードにはどのような傾向があったか
・しきい値より低くても商談・受注につながったリードがなかったか
を確認しながら、しきい値を調整します。
また、合計点だけではなく、
「属性スコアが一定以上」かつ「行動スコアが一定以上」
のように、複数の条件を組み合わせる設計もできます。
たとえば、行動スコアが高くてもターゲット企業ではない場合や、企業属性は合っていても最近ほとんど接点がない場合を分けて判断できます。
▼スコアリングについては、下記の記事でも詳しく解説しています。

【MAツールを活用するとスコアリングを自動化できる】
MAツールを活用すると、見込み客の行動に応じた加点や、しきい値を満たしたリードの抽出・通知などを自動化できます。
たとえば、
・資料をダウンロードしたら加点する
・特定ページを閲覧したら加点する
・一定期間行動がなければ減点する
・設定した条件を満たしたら担当者へ通知する
といった処理を設定できます。
リード数が増え、手作業での確認が難しくなってきた場合には、こうした自動化によってスコアリングを継続しやすくなります。
Sells upが支援で使用しているRFEスコアモデルでは、受注データをロジスティック回帰で分析し、Engagement 0.45/Recency 0.385/Frequency 0.165という配点を置いています。MQLは属性スコア20点以上かつ行動スコア40点以上、ホットリードはRFEスコア0.75以上かつ直近7日以内に質の高い行動があることを条件にしています。
これは一般的な基準ではなく、Sells upの支援で使用している設計例です。また、スコアが高いことと購買意欲が高いことは同じではありません。
重要なのは配点やしきい値そのものではなく、なぜその条件にしているのかを説明でき、実際の商談・受注結果をもとに見直せる状態にすることです。
配点としきい値の決め方は、スコアリングの設計6ステップで手順として整理しています。
リードクオリフィケーションの方法4:シナリオ設計
4つ目は、シナリオ設計です。
シナリオ設計とは、見込み客の属性や行動などを条件に、次に実行する施策や営業への引き渡し条件をあらかじめ設計することです。
リードクオリフィケーションでは、シナリオの中に「どの条件を満たしたら営業が確認するか」を組み込むことで、見込み客の絞り込みに活用できます。

ここでは、次の2ステップで進めます。
| シナリオ設計をリードクオリフィケーションに活用するステップ |
|---|
| Step.1:起点となる条件と次のアクションを決める Step.2:営業へ引き渡す条件を設定する |
シナリオは分岐や処理が増えるほど管理が複雑になるため、継続的に運用する場合はMAツールを利用すると管理しやすくなります。
Step.1:起点となる条件と次のアクションを決める
まずは、「どの状態になったら何をするのか」を整理します。
シナリオの起点には、たとえば次のような条件があります。
・資料をダウンロードした
・ウェビナーへ申し込んだ
・特定のサービスページを閲覧した
・問い合わせフォームを送信した
・一定期間、反応がなかった
そのうえで、それぞれの条件に対して次に何をするのかを決めます。
たとえば、ウェビナーを案内した場合でも、
・申し込みがあった場合は、開催案内や関連資料を送る
・参加した場合は、アンケートや関連コンテンツを案内する
・一定期間反応がない場合は、別のテーマの情報を送る
といった分岐を作ることができます。

シナリオを設計するときは、過去の商談や受注データを確認し、商談につながった見込み客がどのような行動を取っていたかを参考にします。
ただし、「メールを開封したから検討度が高い」「未開封だから検討度が低い」と単純に判断するのは避けた方がよいでしょう。
メールへの反応だけでなく、資料ダウンロードやサービスページの閲覧、ウェビナー参加、問い合わせなど複数の行動を確認しながら、次のアクションを設計します。
また、最初から複雑なシナリオを作る必要はありません。
まずは、
「資料DL → 関連資料を案内 → 一定条件を満たしたら営業へ通知」
のようなシンプルな流れから始め、実際の反応を見ながら分岐を追加していく方が管理しやすくなります。
【シナリオ設計はリードナーチャリングにも活用できる】
シナリオ設計は、リードクオリフィケーションだけでなく、リードナーチャリングにも活用できます。
たとえば、すぐに営業へ引き渡さない見込み客に対して、
・関連する記事を案内する
・ホワイトペーパーを送る
・ウェビナーを案内する
・導入事例を紹介する
といった情報提供を継続し、その後の行動に応じて営業への引き渡し候補を絞り込むことができます。
つまり、シナリオ設計では「どの情報を届けるか」という育成と、「どの状態になったら営業へ渡すか」という選別の両方を設計します。
Step.2:営業へ引き渡す条件を設定する
シナリオを作成したら、その中でどの条件を満たした見込み客を営業へ引き渡すかを決めます。
たとえば、
・デモを申し込んだ
・個別相談を申し込んだ
・特定期間に複数回サービスページを閲覧した
・企業属性と特定の行動の両方を満たした
といった条件が考えられます。
重要なのは、シナリオの最後まで進んだからホットリードと判断するのではなく、営業が対応する価値のある条件を別途設定することです。
なかなか営業へ引き渡せるリードが出ない場合は、次のような点を確認します。
【営業への引き渡し候補が出ないときに確認したいこと】
・条件を細かく設定しすぎていないか
・実際の顧客にはほとんど見られない行動を条件にしていないか
・商談につながる行動を条件として拾えているか
・シナリオの途中で離脱する見込み客が多くないか
たとえば、「資料DL → ウェビナー参加 → 個別相談 → デモ申込」のすべてを満たすことを条件にすると、対象がほとんど出ない可能性があります。
過去の商談データを確認すると、「個別相談はしていないが、料金ページを複数回閲覧した後に問い合わせた」といった別のパターンが見つかることもあります。
カスタマージャーニーマップや実際の商談・受注データを参考にしながら、条件が実際の顧客行動とかけ離れていないかを確認します。
【MAツールを活用するとシナリオの実行や通知を自動化できる】
MAツールでは、設定した条件に応じてメール配信や担当者への通知、リストへの追加などを自動化できます。
たとえば、
・資料をダウンロードした翌日に関連コンテンツを送る
・ウェビナーへ参加したリードにフォローメールを送る
・特定の条件を満たしたリードを営業へ通知する
といった処理を自動化できます。
ただし、MAツールが自動的に「このリードは受注確度が高い」と判断してくれるわけではありません。
どの条件を営業への引き渡し基準にするかは自社で設計し、その後の商談結果を確認しながら見直します。
▼MAツールでのシナリオ設計については、下記の記事で詳しく解説しています。

株式会社CLUE様では、3日連続でサービスページを訪問したユーザーを検知し、インサイドセールスへ自動で連携する運用を構築しました。
このように、「どの行動を条件にするか」と「条件を満たしたときに誰が対応するか」まで決めておくことで、MAツール上の行動データを実際の営業活動につなげやすくなります。

引き渡したあとの対応期限や記録の決め方は、営業への引き渡しの設計にまとめています。
リードクオリフィケーションでは複数の方法を組み合わせることもできる
ここまで、カスタマージャーニーマップ、セグメンテーション、スコアリング、シナリオ設計の4つを紹介しました。
これらはすべてを使う必要はありません。自社の保有データやリード数、営業体制に応じて、必要な方法を選んだり、複数の方法を組み合わせたりします。
たとえば、次のように組み合わせることができます。
| 考え方 | 活用方法 |
|---|---|
| 対象企業を整理する |
セグメンテーションで、優先したい企業属性や担当者属性を整理する |
| 顧客行動を整理する |
カスタマージャーニーマップで、商談までにどのような行動や接点があるか確認する |
| 次のアクションを設計する |
シナリオ設計で、特定の行動があったときに何をするか決める |
| 優先順位を付ける |
必要に応じてスコアリングを使い、営業が確認する対象を絞り込む |
| 営業へ引き渡す |
設定した条件を満たしたリードを営業やインサイドセールスへ共有する |
たとえば、最初に過去の商談・受注データから「どのような企業が商談につながっているか」を確認し、企業規模や業種などの条件を整理します。
次に、商談へ進んだ見込み客がどのような情報を集め、どのような行動を取っていたのかをカスタマージャーニーマップなどで整理します。
その情報をもとに、
・どの行動があったら次の情報を届けるか
・どの条件を満たしたら営業へ通知するか
・複数の条件をどのように評価するか
をシナリオやスコアリングへ落とし込んでいきます。
ただし、この順番がすべての企業に当てはまるわけではありません。
たとえば、「デモを申し込んだら営業へ渡す」といった明確な条件がすでにある企業では、複雑なスコアリングを使わず、セグメンテーションとシナリオだけで運用することもできます。
重要なのは、4つの方法をすべて使うことではなく、営業が確認する対象をどのような根拠で絞り込むのかを明確にすることです。
自社の状況に合わせて必要な方法を組み合わせ、営業へ引き渡したあとの商談結果を確認しながら条件を見直していきます。
リードクオリフィケーションを成功させる3つのポイント
リードクオリフィケーションは、条件を一度決めれば終わりではありません。
営業へ引き渡した結果を確認しながら、対象となるリードや条件を継続的に見直すことが重要です。
特に確認したいポイントは、次の3つです。
| リードクオリフィケーションを運用するときのポイント |
|---|
| ・マーケティングと営業で引き渡し基準の認識を揃える ・初めから条件を細かく設定しすぎない ・営業結果をもとに条件を見直す |
マーケティングと営業で引き渡し基準の認識を揃える
1つ目は、マーケティング部門と営業部門で「どのようなリードを営業へ渡すのか」の認識を揃えることです。
マーケティング側では優先度が高いと判断していても、営業側から見ると「まだ対応する段階ではない」と感じることがあります。

弊社が実施したBtoB企業480名の調査(MA活用実態調査)では、営業への通知やトスアップの運用があると回答した割合は、MAが商談や売上に貢献できている企業(回答者42名)とそうでない企業(回答者92名)のどちらも6割前後で、差はほとんどありませんでした。一方で、営業との連携がスムーズに取れていると回答した割合は、貢献できている企業でおよそ8割、そうでない企業では1割に届きません。スコアリングを運用していると回答した割合も、貢献できている企業がおよそ4割、そうでない企業はおよそ2割でした。引き渡す仕組みを持っているかどうかより、どのリードをどの基準で渡すかを営業と揃えられているかで差がついています。
なお、この結果は相関を示すものであり、因果関係を示すものではありません。
調査主体:株式会社Sells up/調査ツール:Surveroid(2026年9月、n=480)
詳細:BtoB企業のMA活用実態調査(第0回)
このような認識のずれを減らすためには、クオリフィケーションの条件をマーケティング部門だけで決めないことが重要です。
たとえば、営業担当者に、
・どのような企業が商談につながりやすいか
・問い合わせ前にどのような行動をしていることが多いか
・どのようなリードなら優先して連絡したいか
・これまで引き渡されたリードで対応しづらかったケースは何か
などを確認します。
そのうえで、企業属性や行動、引き渡し条件を整理します。
また、「ホットリード」という言葉だけでは人によって解釈が異なる場合があります。
そのため、
「従業員100名以上の対象業種で、直近30日以内にデモを申し込んだリード」
など、できるだけ具体的な条件として共有しておくと認識を揃えやすくなります。
初めから条件を細かく設定しすぎない
2つ目は、最初からリードクオリフィケーションの条件を複雑にしすぎないことです。
条件を細かく設定しすぎると、
・該当するリードがほとんど出ない
・スコアやシナリオの管理が複雑になる
・なぜそのリードが抽出されたのか説明しにくくなる
・条件の見直しに時間がかかる
といった問題が起こる可能性があります。
たとえば、スコアリングを始める場合でも、利用できる属性や行動をすべて評価対象にする必要はありません。
まずは、過去の商談や受注との関係を確認しやすい項目から始めます。
たとえば、
・対象業種か
・企業規模が自社のターゲットに合っているか
・デモや個別相談を申し込んだか
・サービスページや料金ページを閲覧したか
など、自社で確認でき、営業活動との関係を検証しやすい条件から始める方法があります。
その後、
・対象が多すぎるのか
・少なすぎるのか
・営業が実際に対応できる件数か
・商談につながっているか
を確認しながら条件を追加・削除します。
重要なのは、最初から理想的なホットリードを完全に判定しようとすることではなく、運用でき、結果を検証できる条件から始めることです。
営業結果をもとに条件を見直す
3つ目は、営業へ引き渡したあとの結果を確認し、クオリフィケーションの条件を見直すことです。
マーケティング部門だけで配信やWeb上の行動を確認していても、そのリードが実際に商談や受注へつながったかまでは分かりません。
そのため、営業から次のような情報を戻してもらいます。
| 確認する相手 | 確認したいこと |
|---|---|
| マーケティング部門 |
どの条件で抽出されたか、どのような行動を経て引き渡されたか、想定したタイミングで抽出できたか |
| 営業部門 |
商談につながったか、対象企業として適切だったか、引き渡しのタイミングは適切だったか、件数は対応可能だったか |
たとえば、営業へ50件渡したものの、実際に商談になったのが数件だけだった場合は、
・条件が広すぎないか
・点数を高く設定している行動が適切か
・ターゲット外の企業が含まれていないか
・営業へ渡すタイミングが早すぎないか
などを確認します。
反対に、営業へ渡す件数は少ないものの、そのほとんどが商談につながっている場合は、条件を少し広げる余地があるかもしれません。
このように、リードクオリフィケーションは、抽出した時点で終わりではありません。
「どの条件で渡したか → 営業がどう対応したか → 商談・受注につながったか」
まで確認し、その結果を次の条件設計へ反映します。
スコアリングを後回しにしてよい場合
ここまで4つの方法を紹介しましたが、すべてを実施する必要はありません。
特に、次のような場合は、スコアリングを設計するより、明確な条件を使って営業へ引き渡す方が運用しやすいことがあります。
・保有リードが少なく、一件ずつ営業が確認・対応できる
・デモ申し込みや問い合わせなど、営業へ渡す条件が明確になっている
・対象企業を限定して営業するため、点数よりも企業ごとの判断を重視している
・スコアの妥当性を検証できるだけの商談・受注データがまだ蓄積されていない
たとえば、「問い合わせがあった」「デモを申し込んだ」「対象企業が料金ページを複数回閲覧した」など、営業が確認すべき条件が明確であれば、その条件を満たした時点で通知する運用もできます。
スコアリングは、複数の属性や行動をまとめて評価し、優先順位を付けたい場合に有効な方法です。
一方で、商談や受注のデータが少ない段階では、「この行動に10点、この属性に20点」と細かく設定しても、その配点が実際の商談結果と合っているか十分に検証できない場合があります。
そのような段階では、無理にスコアリングを導入せず、
「対象企業である」+「特定の行動をした」
といったシンプルなルールから始める方法もあります。
リード数や商談データが増え、複数の条件を人の目だけで判断することが難しくなってきた段階で、スコアリングの導入を検討しても遅くありません。
獲得から引き渡しまでをどう管理するかは、リード管理の進め方で整理しています。
スコアリングやシナリオ設計が難しい場合は外部支援も選択肢
ここまで解説してきたように、リードクオリフィケーションでは、単に条件を設定するだけでなく、実際の商談結果を確認しながら絞り込みの基準を見直していく必要があります。
特にスコアリングやシナリオ設計では、
・どの属性や行動を評価するか
・どの条件を営業への引き渡し基準にするか
・どのタイミングで次の施策を実行するか
・営業へ渡したリードが実際に商談につながったか
といった複数の要素を整理する必要があります。
自社に商談・受注データが蓄積されている場合は、それらを分析してスコアリングや条件設計に活用する方法もあります。
一方で、社内にMAツールの運用経験やデータ分析の知見がない場合は、設計や改善が難しくなることもあります。
株式会社ベーシックがBtoBマーケティング業務に関わる330名を対象に実施した「BtoBマーケティング調査レポート2025 MAツール編」では、MAツールの運用課題として「シナリオ設計やスコアリングが難しい」と回答した割合が54.5%となっています。

調査方法:Webアンケート
調査対象:BtoBマーケティング業務に関わる方
有効回答数:330
調査期間:2025年5月30日〜6月3日
参考:株式会社ベーシック「BtoBマーケティング調査レポート2025 MAツール編」
社内だけで設計・改善することが難しい場合は、外部支援を利用することも選択肢です。
たとえば、
・スコアリングの評価項目や配点を整理する
・営業への引き渡し条件を設計する
・シナリオの分岐や自動化条件を整理する
・MAツールやCRMのデータを分析する
・営業からのフィードバックをもとに条件を見直す
といった部分を外部と一緒に進めることができます。
重要なのは、外部へすべてを任せることではなく、自社だけでは判断しにくい部分を補いながら、継続して見直せる運用体制をつくることです。
リードクオリフィケーションの設計・運用はSells upにご相談ください

Sells upでは、スタートアップからプライム上場企業まで80社以上のBtoBマーケティングを支援してきた経験をもとに、MAツールの戦略設計からスコアリング、シナリオ設計、運用体制の整備まで支援しています。
【Sells upのMAツール支援の例】
・受注データなどを用いたスコアリング設計
・事業や営業プロセスに合わせたシナリオ設計
・営業への引き渡し条件の整理
・MAツール、CRM、SFAを使った運用設計
・商談結果をもとにした条件の見直し
Sells upが支援で使用しているRFEスコアモデルでは、受注データをロジスティック回帰で分析するなど、企業ごとのデータに応じて設計方法を検討しています。
「スコアを設定したものの営業が活用していない」「どの条件で営業へ渡せばよいか分からない」「シナリオを作ったものの運用できていない」といった場合は、現在の設計や運用状況からご相談いただけます。
「やっているのに成果が出ない」状態から抜け出すために
施策を続けているのに商談が増えない、営業へ渡したリードが思うように商談につながらない。こうした状態では、スコアリングやシナリオ設計だけでなく、リードの絞り込み条件や営業への引き渡し基準、運用体制など、複数の観点から見直す必要があります。Sells upでは、現在の施策やデータを確認しながら、課題となっている箇所を整理し、優先順位をつけて改善を進めます。
相談してみる →まとめ
リードクオリフィケーションは、獲得・育成した見込み客の中から、営業が優先して対応する対象を条件にもとづいて絞り込むプロセスです。獲得を担うリードジェネレーション、育成を担うリードナーチャリングに続く、リードマネジメントの最後のフェーズにあたります。
絞り込みの方法には、カスタマージャーニーマップの作成、セグメンテーション、スコアリング、シナリオ設計の4つがあります。すべてを使う必要はなく、保有しているリード数や商談データ、営業体制に応じて必要な方法を選び、組み合わせます。リードが少ない段階や営業へ渡す条件が明確な場合は、スコアリングを後回しにして、条件を満たした時点で通知する運用でも成り立ちます。
運用するときは、マーケティングと営業で引き渡しの基準を揃えること、最初から条件を細かく設定しすぎないこと、営業へ渡したあとの商談結果を確認して条件を見直すことの3点を意識します。
弊社の調査でも、引き渡す仕組みの有無より、営業との基準の共有で差が見られました。「どの条件で営業へ渡したか」「実際に商談につながったか」を確認しながら、自社に合う基準へ調整していきます。
よくある質問
Lead Qualificationとはどういう意味ですか?
Lead Qualification(リードクオリフィケーション)とは、獲得・育成した見込み客(リード)の中から、営業が優先して対応する対象を条件にもとづいて絞り込むプロセスのことです。リードジェネレーション(獲得)→リードナーチャリング(育成)→Lead Qualification(選別)と進むリードマネジメントの最後のフェーズにあたります。
Lead Qualificationを行う主な目的と代表的な方法は以下のとおりです。
| 目的 | 代表的な方法 |
|---|---|
| 営業に渡すホットリードの基準を統一する | セグメンテーション(属性・行動による分類) |
| 営業活動を効率化して成約率・商談率を向上させる | スコアリング(属性・行動への点数付けとしきい値設定) |
| 見込み客の検討度合いが高まったタイミングで営業へつなぐ | シナリオ設計(ホットリードに至るまでのプロセス設計) |
担当者の勘や経験ではなく、過去の商談・受注データをもとにした基準で判断することが重要です。本記事で解説した4つの方法は単独でも使えますが、組み合わせると絞り込みの根拠を説明しやすくなります。
Lead Qualificationの日本語訳は何ですか?
Lead Qualificationの日本語訳は「リード選別」または「リード絞り込み」です。マーケティング・営業の文脈では日本語に訳さず「リードクオリフィケーション」とカタカナ表記で使われることがほとんどです。
Lead Qualificationを構成する各単語の意味は以下のとおりです。
| 単語 | マーケティングにおける意味 |
|---|---|
| Lead(リード) | 自社の商品・サービスに関心を持つ可能性のある見込み客のこと。名刺交換・展示会・Webフォーム入力などを通じて獲得する |
| Qualification(クオリフィケーション) | 「資格・適格性を判断すること」を意味する。マーケティングでは「一定の基準を満たしているかを見極めて選別・絞り込むこと」を指す |
Lead Qualificationは、リードマネジメントを構成する3つのフェーズのうちの最終フェーズです。リードジェネレーション(Lead Generation:見込み客の獲得)→リードナーチャリング(Lead Nurturing:見込み客の育成)→Lead Qualification(見込み客の選別)という順序で進み、選別されたホットリードが営業部門へ引き渡されます。勘や経験に頼らず、スコアリングやセグメンテーションなどのデータに基づく手法を活用することが、精度の高いLead Qualificationを実現するうえで重要です。
ビジネスにおけるクオリフィケーションとは何ですか?
ビジネスにおけるクオリフィケーション(Qualification)とは、「一定の基準を満たしているかどうかを判定・選別すること」を意味します。マーケティング・営業の文脈では、大勢の見込み客のなかから自社にとって確度の高いホットリードを絞り込む「リードクオリフィケーション」として活用されます。
ビジネスにおいてクオリフィケーションが求められる代表的な場面は以下のとおりです。
| 場面 | クオリフィケーションの意味・目的 |
|---|---|
| マーケティング・営業 | リードクオリフィケーション。育成した見込み客のなかからホットリードを絞り込み、適切なタイミングで営業に渡すことで商談化率・成約率を高める |
| 採用・人材評価 | 求める人材要件を満たす候補者を書類・面接などの基準で選別する |
| 調達・取引先選定 | 自社の取引基準(品質・コスト・信頼性など)を満たすサプライヤーや取引先を選定する |
マーケティングにおけるクオリフィケーションで重要なのは、「担当者の勘や経験ではなく、客観的なデータと明確な基準に基づいて選別すること」にあります。本記事で解説したスコアリング・セグメンテーション・シナリオ設計・カスタマージャーニーマップの4つはいずれも、この「客観的な基準でホットリードを絞り込む」ためのアプローチです。ビジネス全体でのクオリフィケーションに共通するのも、この「主観や感覚を排除してデータに基づいた判断をする」という考え方です。
マーケティングの3大要素は何ですか?
BtoBマーケティングにおける主要な3つの要素として、リードジェネレーション(見込み客の獲得)・リードナーチャリング(見込み客の育成)・リードクオリフィケーション(見込み客の選別)が挙げられます。この3つはリードマネジメントの各フェーズに対応しており、それぞれ異なる役割を担っています。
| フェーズ | 役割 | 主な手法例 |
|---|---|---|
| リードジェネレーション(見込み客の獲得) | 自社の商品・サービスに関心を持つ可能性のある見込み客との接点を創出し、母数を増やす | 展示会・名刺交換・Web広告・SEO・セミナーなど |
| リードナーチャリング(見込み客の育成) | 獲得した見込み客に継続して情報を届けて検討を進めてもらい、営業へ渡せる見込み客を増やす | メールマガジン・ステップメール・セミナー・ホワイトペーパー配布など |
| リードクオリフィケーション(見込み客の選別) | 育成した見込み客のなかから確度の高いホットリードを絞り込み、適切なタイミングで営業に渡す | スコアリング・セグメンテーション・シナリオ設計・カスタマージャーニーマップの作成など |
この3つは独立したものではなく、連鎖的に機能する仕組みです。リードジェネレーションで見込み客の母数を確保し、リードナーチャリングで検討を進めてもらい、リードクオリフィケーションで確度の高い見込み客のみを営業に渡すという流れが、BtoBマーケティングで商談化率・成約率を向上させるための基本的な設計です。前のフェーズの質が低いと次のフェーズの成果も下がるため、3つを一体的に取り組むことが重要です。
クオリファイドリードとは何ですか?
クオリファイドリード(Qualified Lead)とは、一定の基準を満たした確度の高い見込み客のことです。リードクオリフィケーションによって大勢の見込み客のなかから絞り込まれた、ホットリードとも呼ばれます。
クオリファイドリードは、担当部署によってさらに2種類に分類されます。
| 種類 | 略称 | 定義 | 担当部署 |
|---|---|---|---|
| マーケティング・クオリファイド・リード | MQL | マーケティング部門が定めた基準を満たした見込み客。属性(業種・企業規模など)や行動(セミナー参加・資料請求など)をもとにスコアリングや選別が行われる | マーケティング部門 |
| セールス・クオリファイド・リード | SQL | 営業部門が商談・提案に進むべきと判断した見込み客。MQLのなかからインサイドセールスなどのヒアリングを経て絞り込まれる | 営業部門 |
クオリファイドリードを正しく定義・設計することが、リードクオリフィケーションの精度を高める前提になります。定義が曖昧なままでは、担当者ごとにホットリードの判断基準がばらつき、確度の低い見込み客を営業に渡してしまうリスクが生じます。自社でどのような見込み客をクオリファイドリードとするのかを、属性と行動の両面から具体的に定めることが重要です。
リードクオリフィケーションの4つの方法は、すべて実施する必要がありますか?
すべてを実施する必要はありません。保有しているリードが少なく一件ずつ営業が確認できる場合や、デモ申込や料金ページの閲覧など営業へ渡す条件がすでに明確な場合は、スコアリングを設計するより先に、条件を絞ったルールで通知する運用でも成り立ちます。
自社の商談データを見ながら、どの方法が必要かを判断します。件数やコンテンツが増えた段階で、スコアリングやシナリオ設計を追加する進め方もあります。
MQLとSQLは、リードクオリフィケーションとどのような関係にありますか?
MQLは、属性や行動をもとにマーケティング部門が優先的なフォロー対象として判定したリードです。SQLは、営業が実際に接触したうえで、課題や予算、導入時期などを確認し、商談として追う価値があると判断したリードを指します。
本記事で解説した4つの方法は、主にMQLを判定するための手段です。SQLの判定は、BANT(予算・決裁権限・ニーズ・導入時期)のように営業が対話で確認する基準で行われます。どちらの基準も、マーケティングと営業で共有しておくことが重要です。
BANTの4項目の意味と、対話で聞き取る順番は、BANT条件の意味とヒアリングの順番で解説しています。

