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全員に同じメールを送ってしまう原因|検討フェーズと行動で分ける4ステップ

全員に同じメールを送ってしまう原因|検討フェーズと行動で分ける4ステップ

ツールの設定よりも、「何をどう設計するか」で成果が変わります

HubSpot・Account Engagement・Marketoに精通した担当者が、 ツールの設定支援だけでなく、リード育成シナリオやスコアリング設計まで一貫してサポートします。 まずは現状のツール活用状況をお聞かせください。

目次

メールを分けて送りたい。そう考えてセグメント配信に手をつけたのに、気づけばまた全員へ同じ内容を送っている。

多くのナーチャリング担当者が、この状態から抜け出せずにいます。原因はツールでも根気でもなく、分ける基準を属性で考えていること、この1点にあります。

なぜ全員配信に戻ってしまうのか

全員配信に戻ってしまう理由は、突き詰めると1つです。分ける基準を、属性で考えていることにあります。

業種で分ける。企業規模で分ける。役職で分ける。この発想でセグメントを作ると、掛け合わせるほどリストは細かくなります。

「製造業×従業員100名以上×情報システム部長」のような枠を作った瞬間に、対象は数十件まで減ります。枠は増え、1枠あたりの件数は減り、それぞれに別のメールを用意する手間だけが積み上がります。

やがて運用が回らなくなり、いちばん手間のかからない全員配信へ戻ります。属性は掛け合わせるほど枠が増える設計のため、細かくするほど運用は破綻します。分けるべきは、属性ではありません。相手が今どの検討フェーズにいて、直近で何をしたか。この2つです。

フェーズと行動で分ける4ステップ

全員配信から抜け出す作業は、精緻なセグメント表を作ることではありません。最小構成の3つから始め、行動で線を引き、送る内容を1つに絞り、反応を見て調整する。この順で進めます。

Step.1:最小構成の3セグメントから始める

最初から業種や役職で割りません。検討フェーズだけで3つに分けます。情報収集・比較検討・意思決定の3段階です。この3つは、下の表のようにRFEスコアのフェーズと対応させて判定します。

セグメント検討フェーズRFEスコアの目安送る内容の方向
情報収集課題を認識した段階コールド:0.2未満課題を言語化する記事・基礎知識
比較検討解決策を比べている段階ニュートラル:0.2〜0.75比較の観点・導入事例
意思決定導入を判断する段階ホット:0.75以上費用・導入手順・個別相談の案内

3つなら、作るメールも3通で始められます。属性の掛け合わせで数十枠に割るのとは、運用の負荷が違います。セグメントメールの設計そのものは、 セグメントメールの設計で詳しく解説しています。

Step.2:フェーズの判定基準を行動で定義する

3つに分けても、誰がどのフェーズかを属性で推測してはいけません。行動で定義します。弊社では、リードの行動をEngagement(エンゲージメント:反応の濃さ)0.45、Recency(リーセンシー:直近性)0.385、Frequency(フリークエンシー:頻度)0.165の重みで合成したRFEスコアで、フェーズを判定します。重みは複数クライアントの6か月ぶんのデータをロジスティック回帰で分析した実測値です。

たとえば意思決定(ホット)は、RFEスコア0.75以上、かつ直近7日以内に費用ページや導入事例などの購買直前の行動があること、と定義します。「役職が部長だから意思決定層」ではなく、「直近7日で費用ページを見たから意思決定フェーズ」と、行動で線を引きます。判定の土台になるスコアの作り方は、 スコアリング設計にまとめています。

Step.3:セグメントごとに送る内容を1つに絞る

フェーズを分けても、1通に複数の目的を詰めると全員配信と変わりません。1セグメント1メッセージに絞ります。情報収集フェーズへ費用の話を送っても早すぎて響きません。意思決定フェーズへ基礎知識を送っても遅すぎます。

情報収集には課題を言語化する記事を1本、比較検討には比較の観点を1つ、意思決定には個別相談の案内を1つ。送る内容を各セグメントで1つに決めると、作るメールは3通で済みます。属性で割ったときの数十通と、3通。運用の回りやすさが違います。

Step.4:反応を見てセグメントを分割・統合する

3セグメントで配信し、反応を見てから初めて分割・統合します。開封やクリック、その後の商談化を見て、比較検討が厚ければ業種で2つに割る。情報収集が薄ければ隣のフェーズと統合する。行動データが増えてから、必要な軸だけを足します。

ここで、属性をまったく使わないわけではありません。ABM(アカウントベースドマーケティング)で狙う企業を業種や規模で選ぶ場面、業種ごとに事例やことばが変わる場面、役職で意思決定の関心が変わる場面では、属性が主軸になります。属性を捨てるのではなく、配信セグメントの初期の主軸を、属性からフェーズと行動へ移す。順序の問題です。

弊社の事例で見るセグメント配信|CLUE様

弊社が支援したCLUE様では、セミナー後のアンケートからお客さまごとの関心トピックを分析し、最適なフォローアップメールを配信しました。分ける起点にしたのは、業種や役職ではありません。セミナーで何に反応し、どのトピックに関心を示したか、という行動です。

同じセミナーに参加した相手でも、関心のあるトピックが違えば、次に届くメールは変わります。最初から精緻な属性セグメントを組んだのではありません。関心という行動を起点に、送る内容を分けたことが出発点でした。

ツールの設定よりも、「何をどう設計するか」で成果が変わります

HubSpot・Account Engagement・Marketoの認定資格を持つ担当者が、ツールの設定支援だけでなく、リード育成シナリオやスコアリング設計まで一貫してサポートします。まずは現状のツール活用状況をお聞かせください。

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株式会社Sells up 代表取締役
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。メールシナリオ設計・スコアリング連動・コンテンツとフェーズの整合を含むナーチャリング運用の一体設計を80社以上に提供し、リードの商談化率向上を実現してきた実績を持つ。Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。