Marketo Engage費用の仕組みと4プラン比較|選定・運用コストの実態
ツールの設定よりも、「何をどう設計するか」で成果が変わります
HubSpot・Account Engagement・Marketoに精通した担当者が、 ツールの設定支援だけでなく、リード育成シナリオやスコアリング設計まで一貫してサポートします。 まずは現状のツール活用状況をお聞かせください。
Marketo Engage(マーケティングオートメーションツール)の費用は、DBサイズ・パッケージ・オプション機能という3つの要素の組み合わせで決まります。
Marketo Engageの導入を検討しているBtoBマーケティング担当者のなかには、公式サイトを見ても具体的な金額感がつかめず、見積もり依頼に踏み切れない方も少なくありません。
弊社が支援してきた企業の中でも、料金体系を十分に理解しないまま契約してしまい、「想定よりも高かった」「自社にはオーバースペックだった」と感じるケースがよくあります。
本記事では、費用の決まり方、4つのプランの違い、他MAツールとの費用比較、さらに費用対効果を出すための設計の視点まで整理してお伝えします。
Marketo Engage(マルケト)とは?1分でわかる定義と位置づけ
Marketo Engage(マルケト)は、Adobe社が提供するBtoBマーケティングに特化したMA(マーケティングオートメーション)ツールです。
見込み客の行動・属性にもとづくセグメント配信、シナリオ自動化、CRM/SFAとの連携による営業引き継ぎ設計の3つが中核機能になっています。
もともと2006年設立のMA専業ベンダーとして世界中に普及し、2018年にAdobeによる買収を経て、現在はAdobe Experience Cloudの1プロダクトとして提供されています。
具体的には、メール配信、フォーム作成、リードスコアリング、シナリオ自動化、SalesforceなどのCRMとのデータ連携といった機能を一元管理できます。施策数が増え、運用が複雑になってきたBtoBマーケティングの現場で選ばれやすいツールです。
Adobe傘下のBtoB特化MAツール:買収の経緯と現在の位置づけ
Marketoは2018年のAdobeによる買収以降、Adobe Experience Cloudの一製品として位置づけられています。現在はAdobeのAI機能との統合も進んでおり、プレディクティブコンテンツや高度なジャーニー分析といった機能が上位プランで利用できるようになっています。
一方で、買収後は機能面の大幅なアップデートがやや少なくなったという声もあり、費用対効果の観点からツールの見直しを検討する企業も出てきています。
Marketo Engageの機能体系や導入プロセスの全体像については、Marketo Engageの機能と全体概要で詳しく整理しています。
HubSpot・Account Engagementとの本質的な違い
Marketoは「複雑な運用を前提とした中堅〜大企業向け」、HubSpotは「スモールスタートから段階的に拡張していける汎用型」、Account Engagement(旧Pardot)は「Salesforce連携を前提にしたBtoBマーケティング特化型」という棲み分けで捉えるとイメージしやすくなります。
| ツール名 | 対象規模の目安 | 特徴 | 費用目安(月額換算) |
|---|---|---|---|
| Marketo Engage | 中堅〜大企業 | 高機能で、複雑な運用にも対応 | 30万円〜 |
| HubSpot Marketing Hub | SMB〜中堅 | 操作性が高く、スモールスタートしやすい | 1,800円〜 |
| Account Engagement | 中堅〜大企業 | Salesforce連携に最適化 | 15万円〜 |
Marketo Engageの費用は「月30万円〜」だが、条件次第で大きく変わる
Marketo Engageの費用は、DBサイズ・パッケージ種別・オプション機能という3つの変数によって個別に決まる、非公開の料金体系になっています。
料金は公式に金額が公開されておらず、個別見積もりが前提です。DBに登録する件数が増えるほど費用は上がり、オプション機能を追加すると総額が大きく変わってきます。
費用を決める3つの変数:DBサイズ・パッケージ・オプション
費用を左右する主な要素は、次の3つです。
| 変数 | 内容 | 費用への影響 |
|---|---|---|
| ①DBサイズ(リード件数) | 登録するリード数・コンタクト数 | 件数が増えるほど費用が上がる |
| ②パッケージ(プラン) | Growth/Select/Prime/Ultimate | 上位プランほど費用が上がる |
| ③オプション機能 | ウェビナー・ABMなど | 必要なオプション分だけ上乗せされる |
「月30万円〜」はあくまで最低構成の参考レンジ
以下は、弊社の支援経験と公開されている比較情報をもとにしたおおよその費用レンジです。実際の金額はDBサイズやオプション構成によって変動しますので、具体的な見積もりで必ずご確認ください。
| プラン | 年額費用の参考レンジ | 想定フェーズ |
|---|---|---|
| Growth | 200万円前後〜 | MA導入初期・少人数運用 |
| Select | 300万円前後〜 | チーム運用・CRM連携前提 |
| Prime | 500万円前後〜 | ABM・高度分析を重視する企業 |
| Ultimate | 800万円以上〜 | 大規模・エンタープライズ向け |
※上記の費用レンジは、弊社の支援経験と各種比較情報をもとにした目安です。実際の金額は契約条件・DBサイズ・オプション構成によって変わります。
契約更新時に費用が膨らみやすい点にも注意
弊社が支援した一部の企業では、Marketo Engageの契約更新のたびに値上げが続いた事例がありました。
これはAdobe側の公式なポリシーとして公開されているわけではなく、個別の契約条件によって異なります。ただ、複数年にわたって似たような傾向が見られたケースがあるのも事実です。
長期契約を検討する際は、初年度の費用だけでなく、更新時の費用変動リスクも含めて試算しておくと安心です。また、導入初年度には初期設定費やトレーニング費が別途発生するケースも多く、ライセンス費用だけを見て予算を組むと予想より膨らむことがあります。
4つの料金プランの違いを整理する|Growth・Select・Prime・Ultimate
Marketo Engageには4つのプランがあり、Growth・Select・Prime・Ultimateによって利用できる機能の範囲が変わります。いずれのプランでもCRM連携(Salesforce・Microsoft Dynamics)は標準対応しており、上位プランになるほどAI・分析・ABM(アカウントベースドマーケティング)関連の機能が解放されるイメージです。
ユーザー数の上限やAPIコール数の制限など、具体的な数値はプランや契約条件によって変わるため、詳細は見積もり時にAdobe社へ確認する必要があります。
Growth:スモールスタート向けの基本プラン
Growthは、Marketoを使ったBtoBマーケティングの自動化を始める段階で選ばれやすい基本プランです。メール配信、フォーム作成、基本的なシナリオ自動化、リード管理といった一通りの機能がそろっており、少人数での運用やスモールスタートを前提とした企業に向いています。
費用感としては、年額200万円前後からがひとつの目安です。
Select:標準的なMA運用を安定させたい企業向け
Selectは、Growthの機能に加えて、見込み客の興味や状況にもとづくパーソナライズ配信を強化できる標準プランです。Adobe公式の製品説明では、Predictive Content(50アセット)がSelectプランに含まれており、AIを活用したコンテンツ最適化を標準機能として使うことができます。
チームでの運用やCRM連携を前提にした環境でも扱いやすいプランで、年額は300万円前後からが目安になります。
Prime:ABM・高度分析を重視する企業向け
Primeは、ABM(アカウントベースドマーケティング)や高度なセグメンテーション、ジャーニー分析といった機能を標準で備えた上位プランです。「誰にどんな情報を届けるか」をより細かく設計し、自動化・最適化していきたい企業に適しています。
商談数だけでなく、受注につながる商談の質の向上まで踏み込みたい場合に選ばれやすく、費用感は年額500万円前後からがひとつのラインになります。
Ultimate:大規模・エンタープライズ向けの最上位プラン
Ultimateは、Primeの機能に加えて、分析機能・拡張性・サポート面をさらに強化した最上位プランです。「どの施策が成果にどの程度寄与したか」を追えるアトリビューション分析ツール「Marketo Measure」についても、契約内容によっては優待条件で導入できる場合があります(詳細は見積もり時に確認が必要です)。
グローバル展開や大規模なDB運用を前提とする企業で選ばれることが多く、年額800万円以上になるケースがほとんどです。
プラン別の機能と費用レンジをまとめて確認する
| 機能・項目 | Growth | Select | Prime | Ultimate |
|---|---|---|---|---|
| CRM連携(Salesforce等) | あり | あり | あり | あり |
| Predictive Content | オプション | 50アセット含む | 50アセット含む | 50アセット含む |
| ABM・ターゲットアカウント管理(TAM) | オプション | オプション | 標準 | 標準 |
| 高度なジャーニー分析 | なし | なし | 標準 | 標準 |
| サンドボックス環境 | なし | なし | 標準 | 標準 |
| 年額費用の参考レンジ(弊社推計・最低構成) | 200万円前後〜 | 300万円前後〜 | 500万円前後〜 | 800万円以上〜 |
※費用レンジは、弊社の支援経験と各種比較情報にもとづく参考値です。実際の金額は契約条件・DBサイズ・オプション構成によって変動します。
Marketo Engageの主要機能と、各プランで使える範囲
Marketo Engageは、リード管理・スコアリング・シナリオ自動化・ABM・分析・CRM連携といった機能を、ひとつのプラットフォーム上で組み合わせて使えるよう設計されています。
基本的なリード管理やメール配信、スコアリングといった機能はGrowthでも一通りそろいますが、ABMや高度な分析まで踏み込みたい場合はPrime以上のプランが必要になります。
また、ウェビナーなどオプション機能を積み上げていくと、トータルの費用が想定以上に膨らむこともあるため、事前に構成を整理しておくことが重要です。
リード管理・スコアリング・シナリオ自動化の基本機能
全プランに共通する基本機能として、メール配信、フォーム、ランディングページ作成、リード管理、スコアリング、シナリオ自動化、CRM連携などがあります。
見込み客の属性情報や行動データにもとづいてセグメントを切り、フェーズに応じたメールを自動配信する、といった運用が可能です。
スコアリングの設計と、SLA(マーケと営業の引き継ぎルール)を合わせて設計することで、「今アプローチすべき見込み客」を営業側に自動で通知する仕組みをつくることができます。
ABM・ジャーニー分析:上位プランで使える機能
ABM(アカウントベースドマーケティング。Marketoのドキュメント上ではTAM:Target Account Managementとも表記されます)や高度なジャーニー分析は、Prime以上のプランで標準機能として利用できます。
ABMは、狙う企業(ターゲットアカウント)を絞り込み、その企業の中にいる複数の意思決定者に対して、マーケティングを一体的に設計していく手法です。商談の件数を増やすだけでなく、受注につながる商談の質を高めたいときに有効な考え方で、Growthプランではカバーしきれない領域です。
オプション追加で費用が膨らみやすいポイント
費用面で特に注意したいのが、インタラクティブウェビナー機能やマーケティングカレンダー、カスタムデータオブジェクト拡張などのオプションです。
とくにインタラクティブウェビナーはGrowthでは有料オプションとなるため、ウェビナーを軸にしたナーチャリングを組み立てたい場合には、ベースのライセンス費用とは別にコストが発生します。オプションの積み上げが、トータルコストを大きく押し上げるポイントになりやすい部分です。
Marketo Engageの費用に見合う成果を出すための設計視点
Marketo Engageの費用対効果は、ツール費用に見合うだけの商談数・成約数の増加を、設計と運用によってどこまで実現できるかで決まります。
- ツール代ではなく「仕組みへの投資」として捉えること
- スコアリング設計とSLAが成果を左右すること
- 設計がないまま導入すると費用だけが積み上がりやすいこと
この3点を押さえておくことが大切です。
「ツール代」ではなく「仕組みへの投資」として考える
年額300〜500万円のMarketo費用に納得感を持つには、「ツールを契約した」という感覚ではなく、「見込み客を商談まで育てる仕組みを手に入れた」と考える必要があります。
Marketoは、メールを一斉配信するだけでも動いてしまうツールです。そのため設計なしで導入すると、高価なメール配信ツールとして運用が終わってしまうケースが見られます。
年額300〜500万円を投じながらその状態が続いているのであれば、一度立ち止まって設計から見直したほうがいいサインです。
スコアリング設計とSLAがカギ
費用対効果を高めるうえで、特に重要になるのがスコアリング設計とSLA(マーケと営業の引き継ぎルール)です。
フォーム送信や資料ダウンロード、Web閲覧といった行動スコアと、役職・企業規模などの属性スコアを組み合わせ、一定のスコアに達したタイミングでインサイドセールスに自動通知するフローを設計します。
このSLAがないと、マーケがホットリードを育てても営業側が動かず、結果としてMarketoの費用が無駄に近い状態になってしまいます。
事例:SmartHR Plus様でMA活用を設計し、問い合わせ数が大きく伸長
弊社が支援したSmartHR様では、Account Engagementを導入済みでありながら、社内に運用経験のあるマーケターがいない状態からスタートしました。
「どこから手をつければよいか分からない」という状況だったため、弊社で初期設定に入り、多数のアプリごとにターゲット像の定義やタグ設計、メール文面の作成まで一気通貫で対応。短期間で最初のメルマガ配信までこぎつけました。
その後、行動データを起点にしたトリガーメールや問い合わせフォームの設計まで含めて運用を積み上げた結果、マーケティングチーム全体として目標に掲げていた問い合わせ数は大きく伸びています。
MAツールの費用対効果は、どのツールを選ぶかよりも「何をどう設計するか」で決まる、という実感値です。
Marketo Engageが向いている企業・向いていない企業
Marketoがフィットするかどうかは、自社の運用体制、施策の複雑さ、BtoBマーケティングの成熟度によって変わります。
施策の種類が多く、複雑な運用を前提としている企業には力を発揮しやすい一方で、体制が整っていない場合は費用対効果が出にくく、配信するメールや資料などのコンテンツが十分に用意できていない段階では、成果を出しづらい側面もあります。
Marketoが向いている企業
- 施策数が増え、手作業での管理に限界を感じている企業:セグメントやシナリオの分岐が増えてきても、Marketoであれば構造化しながら運用を続けやすい設計になっています。
- マーケティングと営業の連携を「仕組み」で整えたい企業:見込み客の行動ログをもとに「今アプローチすべき相手」を可視化し、SLAにもとづいて自動通知する仕組みを構築できます。
- ターゲット企業を絞ったABM施策を強化したい企業:Prime以上のプランでは、アカウント単位のマーケティングを設計しやすくなり、商談数の増加だけでなく、商談の質の向上も狙えます。
Marketoが向いていない企業
- MAツール導入が初めてで、専任の運用担当者がいない企業:UIや機能の習得に一定の時間がかかるため、担当者不在の状態では高機能さが負担になりやすいです。
- 施策がシンプルで、メルマガ一斉配信が中心の企業:細かなセグメント設計やシナリオ設計が不要であれば、Marketoの機能を十分に使い切れず、費用対効果が合わない可能性があります。
- 配信するメールや資料などのコンテンツを用意できていない企業:自動化の仕組みを整えても、届けるコンテンツがなければ成果は出にくくなります。
「高機能だが体制が整っていない」状態で起きやすい失敗パターン
弊社が支援してきた中でよくあるケースが、「Marketoを導入したものの、実際にはメルマガの一斉配信にしか使っていない」というものです。
「まずはツールを入れよう」と導入だけ進め、スコアリング設計やシナリオ設計を後回しにしたまま運用が始まり、気づけば数年が経っているというケースもありました。
年額300〜500万円をかけていながらこの状態が続いているのであれば、まず設計の見直しに着手する価値があります。導入前の段階から、スコアリング設計とSLAの骨格をどこまで固めておけるかが、その後の成果を左右します。
Marketo以外の主要MAツールとの費用比較
主要なMAツールは、それぞれ費用帯・対象規模・重視している機能が違います。Marketo・Account Engagement・HubSpot・SATORI・List Finderを並べてみると、ツールによっては費用帯が10倍以上違うケースもあります。
自社のフェーズや体制に合ったツールを選ぶことが、費用対効果を高めるうえでの前提条件になります。
HubSpot Marketing Hub:月額1,800円〜で始めやすい柔軟さ
HubSpot Marketing Hubは、Starterプランが月額1,800円(年間払い・税抜)から利用でき、無料プランも用意されています。
Professionalプランは月額96,000円前後、Enterpriseは月額432,000円前後(いずれも年間払い・税抜・2026年時点の公開情報にもとづく参考価格)とされており、MAを初めて導入する企業や、まずは小さく始めたい企業にとって扱いやすいツールです。
UIのわかりやすさや学習コストの低さもよく挙げられます。
Account Engagement(旧Pardot):Salesforce連携前提の中堅〜大企業向け
Account Engagement(Marketing Cloud Account Engagement)は、Salesforceとの連携を前提としたBtoB向けMAツールです。
Growthプランで月額150,000円、Plusプランで月額330,000円(いずれも年間契約・税抜・2026年時点の公開情報にもとづく参考価格)とされており、Salesforceをすでに使っている中堅〜大企業との相性が良い一方で、HubSpotと比べると価格帯は一段高くなります。
SATORI・List Finder:国産MAツールのコストパフォーマンス
SATORIは、メールアドレスがまだ分からない匿名リードにもアプローチできる点を特徴とした国産MAツールで、月額148,000円〜(初期費用300,000円別・税抜・2026年時点の公開情報にもとづく参考価格)と案内されています。
List Finderは月額45,000円〜で利用できる国産MAツールで、操作性とコストパフォーマンスを重視する中小企業で選ばれることが多いツールです。
ツール選定は「いまの自社フェーズ」から考える
| ツール名 | 月額費用目安 | 向いている企業規模・フェーズ |
|---|---|---|
| Marketo Engage | 30万円〜 | 中堅〜大企業・複雑な運用が前提 |
| Account Engagement | 15万円〜 | Salesforceを活用している中堅〜大企業 |
| HubSpot Marketing Hub | 1,800円〜 | SMB〜中堅・スモールスタートで始めたい企業 |
| SATORI | 14万8,000円〜 | 匿名リードの獲得を重視する企業 |
| List Finder | 4万5,000円〜 | コストを抑えたい中小企業 |
費用だけを見てツールを決めてしまうと、機能が足りなかったり、逆に使いきれないほど過剰だったりして、運用が止まってしまうリスクがあります。弊社としては、自社の運用フェーズ・体制・コンテンツ量を一度整理したうえで、ツールを選定する順番をとることをお勧めしています。
費用面だけでなく、機能やシナリオ設計の違いまで踏み込んで比較したい場合は、MarketoとHubSpot・AEの機能比較もご覧ください。
Marketoを使いこなせていない場合の「見直し判断軸」
Marketoの活用を見直すというのは、現在の運用が「かけている費用に見合う成果」を生んでいるかどうかを、設計と数値の両面から確認し直すことです。
配信の多くが一斉メールになっている場合、費用対効果が合っていない可能性は高く、ツールを乗り換える前に設計の見直しで解決できるケースも少なくありません。
乗り換えを検討する際には、自社だけで抱え込まず、導入支援会社に第三者の目線で相談するのもひとつの方法です。
「高機能なメール配信ツール」になっていないかチェックする
Marketoを導入しているにもかかわらず、実際にはハウスリストへの一斉配信とウェビナー案内メールの送信でほとんどの運用が終わっている、という状態になっていないかを一度確認してみてください。
スコアリング設計やシナリオ自動化、SLAのいずれかが欠けていると、こうした状態に陥りがちです。年額300〜500万円の投資を続けながらこの状況が続いているのであれば、まずは設計の見直しに時間を割くべきタイミングだと考えられます。
乗り換えを検討したほうがよいサイン
次のような状態が重なっている場合は、他のMAツールへの乗り換えも選択肢に入れて検討する価値があります。
- 運用担当者が離任し、ナレッジの引き継ぎが難しい状態になっている:Marketoは設定が属人化しやすく、担当者がいなくなるとブラックボックス化しがちです。
- 施策がシンプルで、高度な機能を使い切れる見通しがない:機能過多の状態が続くのであれば、よりシンプルなツールに切り替えたほうが費用対効果のバランスが良いケースもあります。
- 更新のたびに費用が増加し、予算上限に近づいている:コストがじわじわと増え続けている場合、費用対効果が崩れる前に選択肢を洗い出しておくことが重要です。
事例:CLUE様でMA×SFA設計を構築し、マーケティング起点でリード獲得できる体制へ
弊社が支援したCLUE様のケースでは、社内にマーケティング経験者がいないところからスタートしました。
「何から手をつけるべきか」「どの施策に投資すべきか」が見えない状況だったため、まずKPI設計から着手し、ターゲットに合致したリード数と商談獲得数の2つを主要指標として設定しました。
そのうえで、Account EngagementとSalesforceの選定・導入・初期設定・活用まで一貫してサポートし、サービスページへの連続訪問をトリガーにインサイドセールスへ自動連携する仕組みも構築しました。
複数年にわたる支援のなかで、「営業が個々に開拓する体制」から「マーケティング施策で組織的にリードを獲得する体制」へと移行し、インサイドセールスチームの立ち上げにもつながっています。Marketoに限らず、ツールの乗り換え以上に「どう設計するか」が成果に直結するという好例です。
Marketoの設計見直しや導入支援について専門家に相談したい場合は、Marketo導入支援会社の選び方も参考にしてみてください。
まとめ:Marketo Engageの費用を正しく理解し、納得感のある選定につなげるために
最後に、本記事のポイントを整理します。
- Marketo Engageの費用は、DBサイズ・パッケージ・オプションの3つで決まる:「月30万円〜」はあくまで最低構成の目安であり、年額では200万〜800万円以上になるケースが多くあります。
- 4つのプランは、必要な機能と運用規模から選ぶ:スモールスタートならGrowth、本格的にABMや高度分析まで踏み込みたい場合はPrime以上が候補になります。
- 費用対効果はスコアリング設計とSLAに大きく左右される:設計を伴わない導入では、高機能なメール配信ツールとして費用だけが積み上がるリスクがあります。
- Marketoがフィットしない企業は、よりシンプルなMAツールも検討の余地がある:HubSpot・Account Engagement・SATORIなど、自社のフェーズに合わせたツール選定が費用対効果の出発点です。
- 現在の運用が「一斉配信中心」の状態なら、乗り換えより前に設計の見直しを:実際の支援現場でも、設計を組み直すことで成果が大きく変わるケースが繰り返し起きています。
FAQ:Marketo Engageの費用・料金についてよくある質問
Q. Marketoの価格はいくらぐらいを見ておけばよいですか?
Marketo Engageの料金は公式には非公開で、個別見積もりが前提です。弊社の支援実績と公開されている比較情報をもとにした参考レンジとしては、Growthで年額200万円前後〜、Selectで300万円前後〜、Primeで500万円前後〜、Ultimateで800万円以上〜というケースが多く見られます。実際の費用はDBサイズやオプション構成次第で変わるため、最終的には見積もりでの確認が必要です。
Q. Adobe Marketo Engageとはどのようなツールですか?
Adobe Marketo Engageは、Adobe社が提供するBtoBマーケティング向けのMAツールです。2006年に設立されたMA専業ベンダーのツールとして成長し、2018年にAdobeに買収されました。現在はAdobe Experience Cloudの一製品として提供されており、リード管理、スコアリング、シナリオ自動化、CRM連携などを一元的に扱えます。
Q. Marketoエンゲージメントとは何を指しますか?
Marketoエンゲージメントは、見込み客の行動データや属性情報にもとづいて、適切なタイミングで適切なコンテンツを届けることでリードを育成していく考え方です。製品上ではエンゲージメントプログラム(Engagement Program)という機能名で提供されており、シナリオ自動化の中心的な役割を担います。
Q. Marketoの強みはどこにありますか?
Marketoの強みは、細かなセグメント設計や高度なシナリオ自動化、ABM、SalesforceなどのCRMとの深い連携を、ひとつのプラットフォームで完結できる点にあります。一方で、機能が多いぶん、運用体制やコンテンツが整っていない段階では負担になりやすい側面もあるため、自社のフェーズとの相性を見極めることが重要です。
Q. Marketoの導入にかかるトータルコストはどのくらいを見込むべきですか?
ライセンス費用に加えて、導入初年度は初期設定費やトレーニング費、SFA/CRMとの連携設計費などが別途かかるケースが多くあります。また、契約更新時に費用が変動する可能性もあるため、少なくとも3年分のTCO(総保有コスト)を試算したうえで導入判断を行うことをお勧めします。
Q. MarketoとHubSpotはどちらを選ぶべきでしょうか?
施策が多岐にわたり、ABMや高度な分析まで視野に入れている大規模企業にはMarketoが向いているケースが多く見られます。一方、スモールスタートで運用しながら徐々に広げていきたい場合や、UIのわかりやすさを重視する場合にはHubSpotが合うことが多いです。弊社の支援実績のなかには、Marketoの費用対効果が合わずにHubSpotへ移行し、運用が安定したケースも複数あります。ツール選定では、機能数の多さよりも、自社の運用フェーズと体制に合うかどうかを基準に考えることが大切です。
Q. Marketoを導入したのに成果が出ていない場合、まず何を見直すべきですか?
成果が出ない場合、多くはスコアリング設計、SLA、シナリオ設計のいずれか(あるいは複数)が整っていないことが原因になっています。まずは「スコアリングの設計書があるか」「営業への引き継ぎルールが定義されているか」「シナリオの出口(どの状態になれば営業に渡すのか)が決まっているか」の3点を確認し、足りない部分から見直していくことをお勧めします。
ツールの設定よりも、「何をどう設計するか」で成果が変わります
HubSpot・Account Engagement・Marketoに精通した担当者が、 ツールの設定支援だけでなく、リード育成シナリオやスコアリング設計まで一貫してサポートします。 まずは現状のツール活用状況をお聞かせください。
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