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BtoBマーケティングにおける顧客分析とは?目的・手順・MA連携の実践ガイド

戦略は立てた。次は実行できる体制があるか、確認しませんか

戦略設計の手順はわかっても、実際に動かすリソースやノウハウが不足しているケースは少なくありません。Sells upはBtoBマーケティングの戦略設計から施策実行まで、80社以上の支援実績があります。現状の課題と何から始めるべきかをご提案します。

目次

BtoBマーケティングにおける顧客分析とは、自社の既存顧客データを整理・分析し、商談につながりやすい顧客像を明らかにしたうえで施策に落とし込んでいく一連のプロセスを指します。

弊社がご支援している企業でも、MA(マーケティングオートメーション)ツールにデータは蓄積されているものの、優良顧客の共通点が言語化されていないまま、全リストに一斉配信を続けているケースが少なくありません。

本記事では、BtoBにおける顧客分析の定義や必要性から、5ステップの進め方、MAスコアリングへのつなげ方までを、実際の支援事例を交えながらお伝えします。

BtoBマーケティングにおける顧客分析とは?

BtoBマーケティングにおける顧客分析とは、過去の受注顧客・失注顧客・既存顧客のデータを整理し、「どのような企業・担当者が商談につながりやすいのか」を数値と仮説の両面から定義していく取り組みです。

押さえておきたいポイントは次の3つです。

  1. 顧客データを「集める」こと自体ではなく、「顧客像の定義に活かす」ことが目的である
  2. 分析のアウトプットは「ペルソナ」と「スコアリング設計の根拠」である
  3. 分析結果をMAに実装してはじめて商談増加につながる

顧客分析に取り組む際、「まずデータをかき集める」「とりあえずレポートを作る」ことがゴールになってしまう企業は少なくありません。しかし、本来の目的は、限られたリソースをどの顧客に優先的に投下するかを判断できる状態にすることです。

具体的には、受注顧客の業種・企業規模・担当者の役職・取引期間といったデータを横断的に分析し、「LTV(顧客生涯価値)が高い顧客に共通する属性」をあぶり出します。その共通項をターゲット定義に落とし込み、MAのスコアリング設定やセグメント別シナリオに反映させることで、施策と商談化が一貫した状態を作ることができます。

顧客分析と顧客データ分析の違いはどこにあるのか?

「顧客分析」と「顧客データ分析」は似た言葉ですが、狙いどころとアウトプットは異なります。

項目顧客分析顧客データ分析
目的商談につながる顧客像を定義するデータの傾向を把握し、見える化する
対象データ属性・購買履歴・行動履歴数値・ログ・集計データ
アウトプットペルソナ・ターゲット設計・スコアリングの根拠レポート・ダッシュボード・傾向グラフ

顧客データ分析は、データを整理したり、グラフやレポートで「見える化」したりする段階を指します。一方の顧客分析は、その結果を踏まえて「誰に力を入れるのか」という意思決定につなげるところまでを含みます。流れで整理すると、「顧客データ分析 → 意思決定 → MAへの設定値反映」とイメージするとわかりやすいでしょう。

注意したいのは、レポートやダッシュボードを作ったところで「分析は完了した」と安心してしまうケースです。

弊社がご支援した企業でも、毎月レポートは更新しているものの、その内容がMAの設定やターゲット定義に落とし込まれていない、という状況がよく見られました。RFM分析・デシル分析・コホート分析など、具体的な分析手法については、 RFM・デシル分析など6つの手法と施策接続で詳しくご紹介しています。

BtoBマーケティングで顧客分析が重要視される3つの理由

BtoBマーケティングにおいて顧客分析が重視される背景には、BtoC(消費者向けビジネス)との違いがあります。特に次の3点が大きな理由です。

  1. 意思決定に関わる人が複数おり、購買プロセスが長期化しやすい
  2. 限られたリソースのなかで、収益を生む顧客層に絞って投資する必要がある
  3. MAに蓄積されたデータを施策に落とし込む“橋渡し役”が求められる

① 意思決定者が複数存在し、購買プロセスが長期化するのはなぜ問題なのか?

BtoBの商材では、検討担当者・推薦者・決裁者・予算管理者など、社内の複数の関係者が購買プロセスに関わります。そのため、同じ企業であっても、「現場担当者が熱心に情報収集している段階」と「予算承認が取れる段階」では、フェーズがまったく異なります。

とくに高額なプロダクトや基幹システムの場合、検討開始から契約までに数か月〜1年以上かかることも珍しくありません。この長いプロセスのなかで、どの企業・どの担当者が受注につながりやすいのかを事前に見極めておかないと、限られたマーケティングリソースがばらまき的に消費され、なかなか成果につながりません。

こうしたBtoB特有の複雑さに対応する具体的な方法については、「BtoBの顧客分析を進める5ステップ」と「分析結果をMAツール・スコアリングに接続する方法」で詳しく解説します。

② 収益を生む顧客層への集中投資が重要な理由

BtoBビジネスでも、多くの企業で「売上の大部分を、限られた顧客層が生み出している」という構図が見られます。すべての見込み顧客に同じようにフォローするのではなく、LTVが高くなりやすい顧客像をあらかじめ特定し、その条件に近いリードに優先的にリソースを投下することが、商談数と受注率の両立につながります。

弊社の支援現場では、受注顧客のデータを分析していくと、「業種」「従業員規模」「担当部署の予算帯」という3つの切り口の組み合わせが、受注率と強く相関しているケースが多く見られます。こうした傾向をターゲット定義に落とし込むことで、広告出稿やコンテンツ制作にかける投資の効き方が大きく変わってきます。

③ MAのデータを施策に変換する橋渡しとしての役割

MAツールには、日々のメール開封やサイト来訪など、多くの行動ログが自動的に蓄積されていきます。しかし、実務の現場では「データが溜まっているだけ」で、施策設計に使われていないケースも少なくありません。

そこで重要になるのが、「顧客分析」を通じて、MAに蓄積されたデータを「スコアリングの設定根拠」「シナリオを分ける条件」「SLA(マーケと営業の引き継ぎルール)で使う基準」といった形に翻訳することです。分析から設定までの橋渡しができると、MAが単なる配信ツールではなく、商談を生み出す仕組みとして機能し始めます。

BtoBにおける顧客の4つの価値分類

BtoBマーケティングにおける「顧客の価値分類」とは、顧客が自社の商品・サービスに対してどのような価値を期待しているのかを、「機能的価値・経済的価値・心理的価値・社会的価値」の4つの観点に整理して捉える考え方です。

この4つの切り口を押さえておくと、ペルソナ設計やコンテンツ設計の精度がぐっと高まります。顧客分析の結果として優良顧客の共通属性が見えてきたら、「その顧客は何を価値だと感じているのか?」を価値軸で整理していくことが大切です。

優良顧客をLTVやRFM(Recency・Frequency・Monetary)で絞り込む具体的な手順は、 優良顧客の定義とRFMによる特定方法で詳しく紹介しています。

価値分類内容BtoBマーケティングでの具体例
機能的価値商品・サービスそのものの機能や性能MAツールの自動配信機能、スコアリングの精度
経済的価値コスト削減やROI、費用対効果CPA削減、商談獲得コストの低減
心理的価値安心感や信頼感、ブランドへの共感支援実績への安心感、担当コンサルタントの専門性への信頼
社会的価値社会的評価や業界内でのポジション先進的なマーケティング体制を整えていることによる業界内での優位性

実務では、機能的価値と経済的価値だけを押さえて、「機能が十分か」「費用対効果が合うか」で判断しがちなケースが多く見られます。一方で、実際の購買場面では、「この会社なら任せられそうだ」という心理的価値や、「社内外からどう見られるか」といった社会的価値が決め手になることも少なくありません。

たとえば、弊社がご支援している、社内にBtoBマーケティング経験者がいない状態から立ち上げを進めていた企業では、「中長期の戦略まで一緒に考えてくれる」「単発施策ではなく、全体の設計から伴走してくれる」といった心理的価値が、パートナー選定の決め手になりました。

また、「マーケティング体制を強化している会社でありたい」という観点から、先進的な取り組みそのものを社会的価値として評価する企業もあります。この4つの軸で顧客ニーズを整理しておくことで、訴求メッセージの設計がぐっと具体的になります。

BtoBの顧客分析を進める5ステップ

BtoBの顧客分析は、次の5つのステップで進めていくと整理しやすくなります。

  1. Step.1:分析の目的と問いを設定する
  2. Step.2:既存顧客データを整理し、セグメントに分類する
  3. Step.3:LTV・受注率・業種・企業規模から優良顧客の共通点を特定する
  4. Step.4:企業ペルソナと担当者ペルソナを作成する
  5. Step.5:分析結果をMAのスコアリング設計・シナリオに接続する

なかでも最初の「Step.1:問いの設定」が肝になります。ここが曖昧なままスタートすると、「とりあえずデータを集めて終わり」「レポートはできたが、その先のアクションにつながらない」といった状態に陥りがちです。

Step.1:分析の目的と問いを設定する

分析の目的設定とは、「この分析の結果を使って、何を決めたいのか」をあらかじめ言語化しておくことです。たとえば以下のようなイメージです。

  • ターゲットを見直し、広告費の投資配分を組み替える
  • スコアリングのしきい値を決めるための根拠データを得る
  • 失注パターンを整理し、シナリオ設計を改善する

おすすめなのは、分析を始める前に「この分析の結果として、どの数値をどれだけ変えたいのか」を一文で書き出しておくことです。たとえば、「受注率の高い企業属性を特定し、リード獲得施策のターゲット定義を見直す」といった問いを置くことで、集めるべきデータや分析の粒度が自然と絞り込まれていきます。

Step.2:既存顧客データを整理し、セグメントに分類する

セグメント分類とは、受注顧客・失注顧客・休眠顧客のデータを、共通の属性軸でグルーピングしていく作業です。整理しておきたい主な項目として、次のようなものが挙げられます。

  • 業種
  • 従業員規模
  • 所在地
  • 担当部署
  • 関係する意思決定者の役職
  • 取引開始からの経過期間
  • LTV(顧客生涯価値) など

BtoBマーケティングのセグメント分析では、BtoCと違い、基本的な単位は「個人」ではなく「企業」です。同じ企業のなかに複数の担当者・意思決定者がいるのが普通なので、まずは企業レベルでセグメントを切り、そのうえで社内の担当者属性を整理していくイメージです。セグメンテーションの変数設計や、4Rを使った評価方法については、 BtoB向けセグメンテーション分析の実践手順で詳しく解説しています。

Step.3:LTV・受注率・業種・企業規模から優良顧客の共通点を特定する

優良顧客の共通点を特定するステップでは、Step.2で分類したセグメントのなかから、「LTVが高く、受注率も高い」グループを見つけ、その属性条件をはっきりと言語化していきます。

具体的には、業種別の売上ランキングや、従業員規模ごとの平均LTV、担当部署ごとの受注率などを集計し、複数の条件を組み合わせて「コアターゲット像」を作っていきます。たとえば、「IT・通信業で従業員100名以上、マーケティング部門が窓口になっている企業」といった形で、営業がイメージできるレベルまで落とし込めると理想です。

ここで注意したいのは、「たまたまタイミングが良くてすぐに決まった案件」を優良顧客像として定義してしまわないことです。リードタイムが極端に短い案件を基準にしてしまうと、スコアリング設計が現実とかけ離れ、「数字上は優良リードなのに、実際にはなかなか決まらない」といったことが起きやすくなります。

Step.4:企業ペルソナと担当者ペルソナを作成する

企業ペルソナとは、業種・規模・年商・置かれている環境や課題などを具体的に描いた「理想的な企業像」です。担当者ペルソナは、その企業ペルソナのなかで、役職・部署・決裁権限・個人としての課題を整理した「担当者像」を指します。

Step.3で見えてきた共通属性をもとに、まずは企業ペルソナから定義します。そのうえで、「この企業では誰が検討の中心になり、誰が最終決裁者なのか」を整理しながら、担当者ペルソナを作っていきます。

この二段構えで設計しておくと、コンテンツの訴求軸、LPの構成、スコアリングの属性条件などを一貫したものにしやすくなります。BtoBターゲティングにおけるICP(理想顧客プロファイル)の考え方は、 BtoBターゲティングとICP設計の実践手順でも詳しく取り上げています。

可能であれば、優良顧客にあたる既存企業に直接インタビューするのもおすすめです。5社以上を目安に、「導入前はどんな課題があったか」「なぜ自社を選んだのか」「なぜそのタイミングで導入を決めたのか」といった問いを投げかけると、数字だけでは見えてこない定性的な情報を補うことができます。

Step.5:分析結果をMAのスコアリング設計・シナリオに接続する

最後に、ここまでの顧客分析の結果を、MAの設定に落とし込んでいきます。具体的には、Step.3で明らかになった「優良顧客の共通属性」を属性スコアの設定条件として利用し、Step.2〜4で整理した各セグメントを、シナリオや配信リストの条件として使っていきます。

多くの企業が「分析したまま止まってしまう」のは、この分析結果をMAの具体的な設定値(スコアのしきい値、セグメント条件、配信トリガー)に変換するステップが設計されていないからです。次の章では、この接続プロセスをもう少し具体的に見ていきます。

分析結果をMAツール・スコアリングに接続する方法

分析結果をMAツールに接続するとは、顧客分析で得られた「優良顧客の共通属性」「受注につながりやすい行動パターン」「セグメント定義」を、MAのスコアリング設定・シナリオ条件・SLAといった形に置き換えていくことです。

意識しておきたいポイントは次の3つです。

  1. 属性スコアと行動スコアを組み合わせてスコアリングを組み立てる
  2. セグメントごとにシナリオとコンテンツをマッピングする
  3. SLAで「良いリード」の定義を営業と共有する

スコアリング設計への落とし込み方

スコアリング設計とは、MAに蓄積される属性情報と行動ログに点数を付与し、営業が優先的にアプローチすべきリードを自動で見分けられるようにする仕組みづくりです。

属性スコアには、Step.3で特定した「受注率と相関が強い属性条件」を使います。例えば、「従業員規模100名以上」「マーケティング部門の担当者」「IT業種」のような条件を満たした場合に点数を加算するイメージです。

一方、行動スコアは、サービスページの閲覧、資料ダウンロード、ウェビナー参加などの行動を受注データと照らし合わせ、「受注顧客によく見られる行動」に高い点数を付けていきます。

あまりおすすめできないのは、すべての行動に一律でスコアを付けてしまうやり方です。弊社の支援では、サービスページ閲覧やフォーム送信など、実際の受注と相関が高い行動に絞ってスコアを厚く配分する設計を基本としています。スコアリングの具体的な設計ステップや運用のコツは、 MAスコアリングの設計と運用のポイントでも詳しく解説しています。

セグメント別シナリオの設計

セグメント別シナリオとは、Step.2で分けた各セグメントに対して、「どのようなコンテンツを、どのタイミングで、どの条件で届けるか」を設計したメール配信の流れのことです。

例えば、「IT業種・従業員数50〜100名・マーケティング部門」というセグメントに対しては、検討フェーズに合わせて「①課題への共感を示すメール → ②類似企業の導入事例 → ③料金や導入プロセスの紹介」という3段階のメールを用意するといった形です。

全セグメントに同じシナリオを流してしまうと、開封率やクリック率が下がり、メールそのものへの信頼も損ねかねません。最低でも2〜3パターンに分岐させることを目標にするとよいでしょう。

営業とのSLA設計:分析した「良いリード」の定義を共有する

SLA(マーケと営業の引き継ぎルール)とは、「どの状態になったリードを営業に渡すのか」を数値や条件で定義し、マーケティングと営業の間で共通認識を持つための約束事です。

顧客分析の結果は、SLAのなかでもMQL(Marketing Qualified Lead:マーケティングが営業に渡すべきリード)の定義に直結します。例えば、「Step.3で特定した属性条件を満たしており、かつサービスページを3日連続で閲覧したリードをMQLとする」といった形で定義すると、営業側から見ても「なぜこのリードに優先的にアプローチすべきなのか」が数字で説明できるようになります。SLAが決まっていないと、スコアが高くなっても営業への引き継ぎがうまくいかず、せっかくの顧客分析が現場の動きに反映されません。

事例から学ぶ顧客分析の実践

弊社がご支援している企業のなかでも、「顧客分析の設計が固まる前にMAを導入してしまった」というケースは少なくありません。ここでは、顧客分析の再設計が商談数の増加に直結した2つの事例をご紹介します。

事例1:ブリューアス様|BtoC発想からの脱却でCPAを約3分の1に削減

株式会社ブリューアス様では、BtoC向けプログラミングスクールで使っていたマーケティング手法を、そのままBtoB領域にも当てはめていたことが大きな課題でした。

社内にBtoBマーケティング経験者がいない状態でゼロから立ち上げを進めていたこともあり、BtoCの広告設計やLPのロジックを流用し続けた結果、CPAが高止まりしてしまっていました。

弊社との取り組みでは、まずBtoBマーケティングにおける顧客分析から着手し、受注顧客の共通属性を整理しました。そのうえで、BtoCではなかなか発想が出てこなかった「Microsoft広告での法人向けPCユーザーへの訴求」という新しいチャネルを見つけ出しました。

LPも、機能説明を並べる構成から、顧客の課題解決ストーリーを軸にした構成へと組み替えました。その結果、取り組み前と比較してCPAを約3分の1まで圧縮し、コンテンツマーケティングの立て直しによってリード獲得目標も達成。さらに、MA(Account Engagement)の運用を見直し、休眠顧客向けの掘り起こしメールから大型案件の受注にもつながりました。

事例2:CLUE様|顧客分析起点でインサイドセールス自動連携の仕組みを構築

株式会社CLUE様では、2019年時点で社内にマーケティング専任者がいない状態でした。営業活動自体は行われていたものの、「どのターゲットに対して、どの施策に予算をかけるべきか」が見えない状態だったのです。

弊社の支援では、まずKPI設計からスタートし、「ターゲット条件に合致するリード数」と「商談獲得数」の2指標を主要KPIとして設定しました。建設業界はWeb検索だけに依存しにくいという顧客理解から、Meta広告やディスプレイ広告などプッシュ型の施策に比重を置き、LPもサービス機能の説明中心から、課題の整理と解決策の提示を軸にした構成に変更。その結果、安定してリードを獲得できる状態をつくりました。

さらに、セミナー後アンケートから顧客ごとの関心トピックを分析し、興味に合ったフォローアップメールを配信する仕組みを構築。あわせて、「サービスページを3日連続で訪問したユーザーをインサイドセールスに自動で連携する」という設定も実装しました。

こうした取り組みを複数年にわたって積み重ねることで、「営業が足で獲得するスタイル」から、「マーケティング施策でリードを創出するスタイル」への転換を実現し、インサイドセールスチームの立ち上げにもつながりました。

まとめ

  • BtoBマーケティングにおける顧客分析は、商談につながりやすい顧客像を定義し、その結果をMAのスコアリング・シナリオ・SLA設計までつなげていくプロセスです。
  • 顧客分析が重要な理由は、BtoBでは関与者が多く購買期間も長いため、限られたリソースをどの顧客層に集中させるかを事前に決めておく必要があるからです。
  • 顧客分析の5ステップは、①目的と問いの設定 → ②セグメント分類 → ③優良顧客の共通点特定 → ④ペルソナ作成 → ⑤MAへの接続、という流れで進めます。
  • MAへの接続時は、属性スコア+行動スコアのスコアリング設計、セグメント別シナリオ、SLAによるMQL定義の3点をセットで設計することがポイントです。
  • 「分析して終わり」が起きる背景には、分析結果をMAの設定値に落とし込むプロセスが社内で設計されていない、という構造的な問題があります。

弊社では、KGIから逆算したKPI設計、統計的なリードスコアリング設計、営業連携を含めたSLAの策定まで、顧客分析の設計からMAへの実装までを一気通貫でご支援しています。

Salesforce認定資格を持つ担当者が、80社以上のBtoBマーケティング支援実績にもとづいて伴走いたします。各社の具体的な取り組みは、個別の事例ページからもご覧いただけます。

よくある質問(FAQ)

Q1. BtoBマーケティングにおける顧客分析とは何ですか?

BtoBマーケティングにおける顧客分析とは、既存顧客・受注顧客・失注顧客のデータを整理・分析し、商談につながりやすい顧客像を明らかにして、MAのスコアリング設計やシナリオ設計に反映していくプロセスです。単に「データを集めること」ではなく、「誰に集中投資するかを決めること」が本質的な目的です。概要は本記事冒頭の「BtoBマーケティングにおける顧客分析とは?」で解説しています。

Q2. 顧客分析の手順はどのように進めればよいですか?

①分析の目的と問いを決める → ②既存顧客データをセグメントに分ける → ③優良顧客の共通点を特定する → ④企業・担当者ペルソナを作る → ⑤MAのスコアリング・シナリオに落とし込む、という5ステップで進めるのがおすすめです。各ステップの詳細は「BtoBの顧客分析を進める5ステップ」で具体的に紹介しています。

Q3. 顧客価値の4分類とは何ですか?

顧客価値の4分類とは、機能的価値・経済的価値・心理的価値・社会的価値という4つの視点から、顧客が商品・サービスに何を期待しているのかを整理する考え方です。BtoBの顧客分析では、機能やコストだけでなく、「この会社なら任せられる」という信頼感や、「先進的な取り組みをしている会社と組みたい」といった期待も含めて把握することで、メッセージ設計の精度が上がります。詳しくは「BtoBにおける顧客の4つの価値分類」をご覧ください。

Q4. BtoBとBtoCのどちらのマーケティングが難しいですか?

どちらが難しいかは一概には言えませんが、BtoBマーケティングは、複数の関係者が関わることや検討期間の長さ、単価の高さといった要素が絡み合うため、マーケティング施策が商談にどう効いているかを把握しづらい側面があります。本記事で紹介した「BtoBの顧客分析を進める5ステップ」と「分析結果をMAツール・スコアリングに接続する方法」は、こうした複雑さを構造化するための一つの枠組みとして活用いただけます。

Q5. BtoBtoCビジネスモデルとBtoBマーケティングはどう違いますか?

BtoBtoCは、企業(B)が別の企業(B)を通じて、最終的に消費者(C)へ価値を届けるビジネスモデルです。BtoBマーケティングは企業間の取引にフォーカスしますが、BtoBtoCでは「中間の企業(B)に向けた営業・マーケティング」と「最終消費者(C)に向けたコミュニケーション」の両方を設計する必要があります。

Q6. 顧客分析をしたのにMAが活用できない場合、何が原因ですか?

よくある原因は、顧客分析の結果がMAの設定値(スコアのしきい値、セグメント条件、配信トリガーなど)にまでブレイクダウンされていないことです。「業種×企業規模×担当部署」の組み合わせが受注率と相関しているとわかっても、それが属性スコアやリストの絞り込み条件に反映されていなければ、MAの動きは以前と変わりません。分析と設定の間に「変換のプロセス」をきちんと設計することが重要です。

Q7. 顧客分析はどのくらいの頻度で見直すべきですか?

目安としては、半年に1回程度の見直しをおすすめしています。受注顧客の傾向は、市場環境や競合状況、自社サービスのアップデートなどに応じて変化していくためです。特に、スコアリングの根拠になっている受注データが6か月以上更新されていない場合は、現状の顧客行動とのズレが生じている可能性があります。弊社では、少なくとも四半期ごとにスコアリングの設定値を受注データと照らし合わせる運用を推奨しています。

戦略は立てた。次は実行できる体制があるか、確認しませんか

戦略設計の手順はわかっても、実際に動かすリソースやノウハウが不足しているケースは少なくありません。Sells upはBtoBマーケティングの戦略設計から施策実行まで、80社以上の支援実績があります。現状の課題と何から始めるべきかをご提案します。

株式会社Sells up 代表取締役
①スコアリング・KPI設計系
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。KGI逆算によるKPI設計・リードスコアリングの統計的設計・営業連携SLAの構築を含むMA活用支援を、業界・規模を問わず80社以上に提供してきた実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。