ナレッジ 2024.10.13 最終更新 2026.10.03

Account Engagement(旧Pardot)活用支援の選び方|依頼範囲・費用・停滞原因

この記事を書いた人 武田 大 株式会社Sells up 代表取締役

Account Engagement(旧Pardot)を導入したものの、メール配信にしか使われていない、スコアリングが営業に使われていない、担当者の異動で運用が止まった。こうした状態から立て直すために外部の支援を使うかどうか、使うなら何をどこに頼むかを判断するための記事です。

活用支援の種類と費用の目安、活用が止まる5つの原因、支援会社を比べる5つの判断軸、依頼前の準備、依頼しなくてよい場合までを整理します。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialistの資格を保有する担当者が在籍し、80社以上のBtoBマーケティングを支援してきたSells upの知見をもとにしています。

製品そのものの機能・エディション・価格は、Account Engagementの機能・エディション・価格で解説しています。本記事は、導入済み、または導入を決めた企業が支援をどう使うかに絞っています。

Account Engagement(旧Pardot)活用支援とは|導入支援・運用支援・伴走支援の違い

Account Engagement活用支援とは、Salesforce社のMA(マーケティングオートメーション)ツールについて、その運用設計や改善を外部の専門会社が伴走しながら支援するサービスです。

支援タイプは「導入支援」「運用支援」「伴走活用支援」の3つがあり、どのフェーズで依頼するかによって、依頼する業務の範囲と費用が変わります。

導入支援・運用支援・伴走活用支援の違い

活用支援サービスは、支援のカバー範囲によって大きく3つのタイプに分けられます。概要を以下の表にまとめました。

支援タイプ 主な業務範囲 想定される依頼フェーズ
導入支援 初期設定・環境構築・Salesforce連携の実装 これからAccount Engagementを導入する段階
運用支援 メール配信設定・シナリオ実装・日次運用代行 すでに導入済みだが運用リソースが不足している段階
伴走活用支援 戦略・KPI設計・スコアリング再設計・自走化支援 成果を出しながら内製化も進めたい段階

どのタイプを依頼するかによって、支援会社に求める条件や契約期間は変わります。

導入支援は数ヶ月の短期で区切られることが多く、運用支援は月額の継続契約、伴走活用支援は社内への引き継ぎまでを含めたプロジェクトとして期間を決めて進めるのが一般的です。

活用支援が必要になる理由

Account Engagementは機能が多いツールですが、その分、社内に運用ノウハウがない状態では使いこなすのが難しい側面があります。

よくあるのは、導入から時間が経っているのにメール配信とフォーム作成しか使われていない状態です。費用に見合う成果を出すには、その先の機能まで設計する必要があります。

一方で、スコアリングやEngagement Studio、Salesforce連携時のカスタムオブジェクト連動といった、本来の価値を生む機能ほど設計の難易度が高くなります。この部分で設計を誤ると、せっかくの投資を十分に回収できないという大きなロスにつながります。

活用支援の費用の目安

費用は、依頼する範囲と月あたりの工数で大きく変わります。公開されている支援会社の料金情報をもとにした、おおよその目安は次のとおりです。

支援タイプ 費用の目安 主な内容
導入支援 初期費用50万〜300万円程度(Salesforceとの連携やデータ移行を含む大規模な案件では300万〜600万円程度) 初期設定・Salesforce連携・スコアリングの初期設計
運用支援 月10万〜30万円程度 メール配信・シナリオの実装と日々の運用
伴走活用支援 月30万〜80万円程度(戦略設計からコンテンツ制作まで広く任せる場合は月100万円以上) KPI設計・スコアリングの再設計・社内への引き継ぎ

ツールの利用料(Growth+で月額150,000円から)は、支援費用とは別にかかります。見積もりを比べるときは、金額そのものより、その金額にどの作業がどこまで含まれているか(設計か実装か運用か、営業との連携まで含むか)をそろえて比較します。

Account Engagement活用が停滞する5つの原因

ここでいうAccount Engagement活用の「停滞」とは、ツールを導入しているにもかかわらず、商談数や受注率の向上につながっていない状態を指します。

主な要因は次の5つです。

  • スコアリングの形骸化
  • MAデータが分析されない
  • 運用停止
  • メール配信ツール化
  • ホットリード定義の未合意

こうした停滞のきっかけになりやすいのが、「Account Engagementさえ導入すれば成果が出る」といった誤った期待を持ったまま運用を始めてしまうことです。初期設定が終わった時点でプロジェクト完了と見なされ、その後の運用設計や改善サイクルが回らないまま、ツールだけが放置されてしまうパターンが典型です。

ここまで読んで「自社にも思い当たる点がありそうだ」と感じた場合は、次に挙げる5つの原因のどれに当てはまるか、一度整理してみてください。

原因① スコアリング設計が営業に使われないまま形骸化している

スコアリングを設定したにもかかわらず、営業がスコアを見ずにハウスリストの上から順に電話してしまっている、というケースはよくあります。多くの場合、マーケティング部門が設計したスコアリングルールが営業側に十分共有されておらず、「スコアが高い=有望」と納得できるだけの説明や合意がないことが原因です。

スコアリングのルールをマーケティングだけで決めると、営業の感覚とずれた定義になりやすく、数ヶ月で使われなくなることがあります。設計の段階から営業が参加するレビューの場を設け、どの条件なら連絡するかを営業と合意してから運用を始めます。

原因② MAに溜まったデータが分析されず活用できていない

Account Engagement上には、行動ログやメール開封、ページ閲覧といったデータが蓄積されていきますが、それを分析し、打ち手に落とし込める人材や仕組みが社内にいない企業も多くあります。エクスポート機能でCSVを出力しても、「どの指標を優先して見るべきか」「どの切り口で分析すれば改善につながるのか」がわからず、結局データを眺めるだけで終わってしまう、という状態に陥りがちです。

運用を始める前の段階で「どの観点でデータを見るのか」を決めていないと、後からデータを活用しようとしても指標が定まらず、分析が進みません。

原因③ 初期設定は完了したが運用が止まっている

導入フェーズでは外部ベンダーに環境構築まで依頼し、その後の運用は社内で行う想定だったものの、担当者のリソース不足や異動などをきっかけに運用が止まってしまうケースも少なくありません。導入プロジェクトの時点で、「誰が」「どのくらいの頻度で」「どのような体制で運用するのか」、さらには「PDCAを誰が回すのか」まで決まっていないことが、主な原因です。

担当者の異動がきっかけで運用が止まると、再開までに数ヶ月かかることもあります。最初の運用設計の段階で、引き継ぎの手順やバックアップの担当者まで決めておくと、止まるリスクを抑えられます。

原因④ メール配信ツールとしてしか使われていない

Engagement Studioやスコアリング、ダイナミックコンテンツなどの機能を使わず、一斉配信用のメルマガ配信ツールとしてのみ使っている企業も珍しくありません。配配メールやWiLL Mailのようなメール配信専用ツールで十分対応できる業務にAccount Engagementを使ってしまうと、費用対効果が合わず、「高価なメール配信ツールになってしまった」という状態を招きます。

原因⑤ マーケティングと営業のホットリード定義が合意されていない

「どの状態のリードを営業に渡すのか」という基準が、マーケティングと営業の間で擦り合わされていないケースもよくあります。MQLの定義や、マーケティングと営業の引き継ぎルール(SLA)が曖昧なままだと、マーケティングが「ホットリード」と判断して渡したリードを営業が追わなかったり、逆に営業が求めるリードのイメージとマーケティングから供給されるリードの質が合わない、といったミスマッチが発生します。

ツールそのものの使いにくさ(UIや専門用語、データ構造など)に起因する行き詰まりについては、Account Engagementの使いにくさの原因と対処法で詳しくご紹介しています。組織側の課題とツール側の課題を切り分けて整理しておくと、活用支援に何を期待するべきかもクリアになってきます。

Account Engagement活用支援で依頼できる業務範囲

Account Engagement活用支援の業務範囲とは、戦略設計から運用代行、内製化支援まで、5つの領域にまたがる支援内容のことです。

主な領域は次の5つです。

  • 戦略・KPI設計
  • スコアリング・シナリオ設計
  • Salesforce連携
  • コンテンツ・メール運用
  • 自走化支援

Account Engagementは「設定して終わり」のツールではなく、設計・実装・運用・改善というサイクルを継続的に回していく必要があります。1社の支援会社がどこまでの範囲を担ってくれるかによって、依頼側の社内負荷は大きく変わってきます。

戦略設計・KPI設計の支援

支援の一番上流に位置するのが、戦略設計とKPI設計です。KGI(売上目標)からKPIツリーを組み立て、MQL数、SQL数、商談化率、受注率といった指標に分解していきます。ツール設定に入る前に、この設計がきちんと固まっているかどうかで、その後の施策の精度が大きく変わります。

KGIからの逆算でKPIを決めずに施策を始めると、数ヶ月経った時点で「何を成功と見なすのか、どこを改善すべきなのか」が判断できなくなります。

スコアリング・シナリオ設計の支援

スコアリング設計では、属性スコアと行動スコアの2つの軸を使って、「どのリードをホットと見なすか」を明確にしていきます。営業が納得できるスコアリング設計になっていないと、せっかくのAccount Engagementの主要機能も活かされないままになってしまいます。シナリオ設計では、Engagement Studioを使って、リードの行動に応じて次のアクションを自動で出し分ける仕組みを設計します。

配点の決め方の一例として、Sells upの支援ではRFEスコアモデルを用いることがあります。複数の支援先の6ヶ月分のデータからロジスティック回帰で算出した重みで、Engagement(反応の深さ)0.45、Recency(直近性)0.385、Frequency(頻度)0.165です。MQLは属性スコア20点以上かつ行動スコア40点以上としています。これはSells upの支援で使用している設計例であり、一般的な基準ではありません。また、スコアが高いことと購買意欲が高いことは同じではないため、スコアは営業が確認する順番を決める材料として扱います。

スコアリング設計の具体的なステップについては、Account Engagementスコアリングの設計手順で、営業連携や商談化率の向上と絡めながら詳しく解説しています。

Salesforce連携・技術実装の支援

Account EngagementはSalesforceとネイティブに連携できる点が大きな強みですが、その分、同期設定やカスタムオブジェクト連携、Apexトリガーとの連動など、技術的な実装には一定の経験が求められます。標準で同期されるのは、リード・取引先・取引先責任者・商談・キャンペーンといった主要オブジェクトに加え、ToDoなどの活動データです。一方で、ケース(Case)のようなオブジェクトは、「カスタムオブジェクト同期」として設定することで連携対象に含める形になります。

この設計を誤ると、重複データや同期エラーが頻発する原因になります。Salesforceの認定資格を持った担当者が対応しているかどうかは、支援会社を選ぶうえでの重要なチェックポイントになります。

コンテンツ制作・メール配信運用の支援

メール本文の執筆やランディングページの制作、ホワイトペーパーの企画など、コンテンツ面での支援も活用支援の範囲に含まれます。シナリオ上で配信するメールの文章を社内だけで用意するのが難しいケースも多く、外部の支援会社がコンテンツ制作まで一緒に担う形になることもあります。

自走化・内製化に向けた伴走支援

支援の最終段階では、社内の担当者だけでAccount Engagementを回せる状態を目指します。運用代行型の支援だけに頼ってしまうと、契約が終わったタイミングでノウハウが社外に残り、社内には何も蓄積されないリスクがあります。契約の時点で、いつまでに何を社内へ引き継ぐかを決めておきます。

Account Engagement活用支援会社の選び方:5つの判断軸

Account Engagement活用支援会社の選び方とは、複数の支援会社を比較するときに、どこを見るべきかを整理した判断基準のことです。

判断軸は次の5つです。

  • Salesforce認定資格・実績
  • 商談数を見据えたKPI設計
  • SFA/CRM連携への対応力
  • 自走化支援の有無
  • ノウハウが社内に残る体制

近年はAccount Engagement活用支援をうたう会社が増え、「どこも同じに見えてしまう」と感じる方も少なくありません。表面的なサービスメニューだけでは違いが分かりづらいため、少し踏み込んだ観点でチェックすることが大切です。

以下のチェックリストを使って、検討中の支援会社を一社ずつ評価してみてください。

判断軸 確認ポイント ◯/△/×
①認定資格・実績 Account Engagement Specialistの資格保有者が在籍しているか
②商談数KPI設計 メール配信数やMQL数だけでなく、商談化率・受注率までKPIとして設計しているか
③SFA/CRM連携対応 Salesforce側のオブジェクト設計やワークフロー、レポートまで含めて設計できるか
④自走化支援 運用代行だけでなく、内製化までのステップが契約範囲に含まれているか
⑤ノウハウ残存体制 設計書や運用マニュアル、設定ドキュメントが納品物として用意されているか

判断軸① Salesforce関連の認定資格・支援実績の確認

Account EngagementはSalesforce製品の一つです。そのため、Account Engagement Specialistの認定資格を持つ担当者がいるかどうかは、最初に確認しておきたいポイントです。資格保有者であれば、製品の仕様や設定ロジック、Salesforceとの連携仕様を体系的に理解していると期待できます。

資格を持たない担当者が「動くことは動くが最適とは言えない」設定を行ってしまい、運用開始後に設計のやり直しが発生するケースもあります。そのリスクを減らす意味でも、資格や実績は重要な判断材料になります。

判断軸② 商談数・受注率をKPIにできる支援設計か

支援会社側がどこまでをKPIとして追うのかも、事前に確認しておきたい点です。メール配信数やMQL数だけをKPIにしていると、営業成果とのつながりが見えづらくなります。商談化率や受注率まで含めてKPI設計ができているかどうかで、支援の実効性は大きく変わってきます。

判断軸③ Salesforce/CRM連携設計まで対応できるか

Account Engagement単体の運用に閉じず、Salesforce側のオブジェクト設計やワークフロー、レポート連携まで含めて設計できるかどうかも重要です。MAツールの運用を担う会社と、Salesforce運用を担う会社が別々になっていると、連携まわりの責任の所在が曖昧になり、結果として運用が止まってしまうケースも起こりやすくなります。

判断軸④ 自走化・内製化支援まで視野に入れているか

運用代行だけを前提とした契約では、契約終了とともに運用が止まってしまうリスクを抱えます。社内にノウハウが残らない形の支援だと、時間の経過とともに費用対効果が下がってしまいがちです。内製化までのステップと期間が提案に含まれているかを確認します。

判断軸⑤ 契約終了後にノウハウが自社に残る支援体制か

支援会社が、設計書や運用マニュアル、設定ドキュメントなどをきちんと納品物として残してくれるかどうかも確認しておきたい点です。オンボーディング資料やスコアリング設計書、シナリオ設計書、SLA定義書などを文書化し、支援終了後も社内で参照できる状態になっていれば、体制変更があった場合でも運用を引き継ぎやすくなります。

シナリオ設計の具体的な実装例については、Account Engagementシナリオ設計の実例で、戦略設計から実装までの流れを詳しく解説しています。

Account Engagement活用支援を依頼する前に整えるべき3つの準備

活用支援を依頼する前の準備とは、支援会社に必要な情報を過不足なく渡し、支援の精度を高めるために社内で行っておくべき下準備のことです。

準備しておきたいのは次の3つです。

  • MQL基準の言語化
  • 業務範囲の切り分け
  • 情報共有フローの設計

この準備が不十分なまま依頼すると、初期のヒアリングに時間がかかり、設計の議論に入るまでに1〜2ヶ月かかることもあります。

準備① MQL基準と「良いリード」の定義を言語化する

最初のステップは、MQL(Marketing Qualified Lead)の基準、つまり「営業に渡すべきリード」をどう定義するか社内で合意しておくことです。ここが曖昧なままだと、スコアリング設計の前提が定まらず、いつまでも議論がかみ合いません。業種や従業員規模、役職、検討フェーズなどの軸で「良いリード」の条件を事前に整理しておくと、その後の議論がスムーズに進みます。

準備② 依頼する業務範囲と内製化する業務を切り分ける

すべてを外部に丸投げするのではなく、社内で担うべき業務と、外部に委託する業務をあらかじめ切り分けておくことも大切です。一般的には、戦略設計やKPI設計は自社主導で、技術実装や一部の運用代行は外部委託、という形にすると進めやすいケースが多いです。

準備③ 支援会社との情報共有・フィードバックフローを決める

週次の定例ミーティングの持ち方やレポートのフォーマット、Slackなどでの日常的なコミュニケーションのルールなども、事前に決めておくのがおすすめです。情報共有の場が週1回の定例だけだと、課題に気づいてから対応までに常に1週間のラグが発生してしまうためです。

Account Engagement活用支援でよくある3つの失敗パターン

ここでいう活用支援の「失敗パターン」とは、支援を依頼したにもかかわらず、期待していた成果が出ない典型的なケースを指します。

代表的なものは次の3つです。

  • スコアリング設計の丸投げ
  • ツール操作代行のみで戦略・シナリオがない
  • ノウハウが自社に残らない

こうした失敗は、多くの場合、支援会社と依頼企業の役割分担を曖昧にしたまま契約を始めてしまうことが原因です。「何を成果と見なすのか」「誰がどこまで責任を持つのか」を契約時に明文化しておかないと、後になって期待とのギャップが表面化してきます。

失敗① スコアリング設計を丸投げし営業が使わないまま形骸化する

スコアリング設計をすべて支援会社に任せ、営業部門の意見を取り入れないまま運用に入ってしまうパターンです。営業が根拠を理解していないスコアは参照されず、架電の順番も従来どおりのまま変わりません。設計のレビューに営業が参加し、どの条件で連絡するかを合意してから運用に入ります。

失敗② ツール操作代行だけで戦略・シナリオが設計されない

月額の安さだけを基準に支援プランを選んだ結果、実際にはツールの操作代行だけが提供されており、戦略設計やシナリオ設計が一切入っていない、というケースもあります。ツールの操作自体は依頼できても、戦略やシナリオの設計には別途予算が必要な料金体系になっている場合もあるため、契約前に範囲を確認しておきます。

月額固定の運用代行でメール配信だけを依頼していると、1年経っても商談数が増えず、戦略設計からやり直すことになりかねません。契約の時点で「戦略設計が支援範囲に含まれているか」を確認しておきます。

失敗③ 自社にノウハウが残らず契約終了後に運用が止まる

契約期間中は支援会社が日々の運用を回してくれていたものの、契約終了と同時に社内で引き継げる人がおらず、Account Engagementがそのまま止まってしまう、というパターンもよく見られます。運用マニュアルや設計書が納品されていない、社内担当者への引き継ぎプロセスが契約に含まれていない、といった点が原因になりがちです。

活用支援を依頼しなくてよい場合

次の条件がそろっている場合は、外部の支援を使わずに社内で進められることがあります。

  • Salesforceの設定に慣れた担当者が社内にいて、Account Engagementの運用に時間を割ける
  • 営業へ渡すリードの基準(MQL)がすでに決まり、営業と合意できている
  • 保有している見込み客が少なく、営業が一件ずつ確認して対応できている
  • まずはメール配信とフォームの運用から始め、使う機能を段階的に広げる方針である

反対に、スコアリングやSalesforce連携の設計に着手したいのに社内に経験者がいない場合や、運用の担当者が兼務で時間を確保できない場合は、範囲を絞って外部に依頼する方法が考えられます。

弊社のAccount Engagement活用支援でできること

弊社が提供するAccount Engagement活用支援は、戦略設計からスコアリング設計、Salesforce連携、自走化までを一貫してサポートするサービスです。

特徴は次の3つです。

  • Salesforce認定資格者による設計
  • 統計解析をベースとしたスコアリング
  • 80社以上の支援実績から得た設計の知見

Account Engagement活用の成否は、個々の設定作業そのものよりも「どんな設計思想でツールを使うか」によって決まります。同じツール・同じ機能を使っていても、設計の考え方が違えば商談化率は大きく変わってきます。

Salesforce認定資格者による設計・実装

Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement SpecialistとTableau Desktop Specialistの認定資格を保有する担当者が設計に入ります。Account Engagement単体の設定にとどまらず、Salesforce全体として一貫したデータ設計・業務設計をしやすくなります。

具体的には、リードオブジェクトやカスタムオブジェクトの設計から、Engagement Studioのフロー設計、スコアリングロジック、レポート設計まで、ひとつの思想で統一して担当します。

統計解析をベースとしたスコアリング設計

スコアリングを経験則だけに頼らず、支援先の受注データをもとにロジスティック回帰で配点を算出します。先に紹介したRFEスコアモデルはその設計例です。

スコアリングがきちんと機能するためには、「営業が腹落ちできること」と「統計的な裏付けがあること」の両方を満たす必要がある、という考え方が前提にあります。

自走化・内製化を前提とした伴走モデル

弊社の支援スタイルは、運用代行を長期間続けるのではなく、社内の担当者へ段階的に運用を引き継いでいく伴走型のモデルです。運用代行を続けるだけでは、支援先企業にとってコストが膨らむ一方で、社内にノウハウが残りにくいという問題があるためです。

初めは設計・実装を弊社が主導し、その後は社内の担当者が主体となって弊社がサポートに回る、という流れで進めることで、契約終了後も自社だけで運用を続けられる状態を目指します。

支援事例:SmartHR様

株式会社SmartHR様では、Account Engagementを導入したものの、社内に運用経験を持つ担当者がいない状態でした。2023年7月から初期設定を始め、約1ヶ月で最初のメルマガ配信を実現しています。40以上のアプリ向けに、ターゲットの要件定義・タグ設定・メール文面の作成を一気通貫で対応し、メール文面は初期の1〜2パターンから20〜30パターンへ広がりました。マーケティングチーム全体の成果として、目標に掲げていた問い合わせ数はこの1年間で約10倍に伸びています。


1年間で約10倍の問い合わせを獲得。メールを1〜2から20〜30パターンへ拡充

Account Engagementの初期設定からメール文面作成まで一貫支援。メールラインナップを20〜30パターンに拡充し、行動データを基にしたトリガーメールと30以上のフォームを展開。

sellsup.co.jp

SmartHRのロゴが光る壁の前で、3人が笑顔で談笑している写真

「やっているのに成果が出ない」状態から抜け出すために

施策を続けているのに商談が増えない、リードの質が上がらない。こうした課題の多くは、戦略と施策のつながりが設計されていないことが原因です。Sells upは現状の分析と改善の優先順位整理から支援します。

相談してみる →

まとめ

Account Engagement活用支援は、単なるツール操作の代行ではなく、戦略やKPI、スコアリング、シナリオ、Salesforce連携までを一体として設計していく共同作業です。本記事では、活用支援の3つのタイプ、費用の目安、活用が停滞しがちな5つの理由、依頼できる業務範囲、支援会社を選ぶ際の5つの判断軸、依頼前に整えておきたい3つの準備、そしてよくある失敗パターンについて整理しました。

支援会社は「外部の実行部隊」ではなく、「自社の設計を一緒に考えるパートナー」として選びます。Account Engagementの活用がうまくいくかどうかは、運用を始める前の設計で大きく左右されます。

支援会社を選ぶ際には、Salesforce認定資格の有無、商談数まで見据えたKPI設計、Salesforce連携への対応力、自走化支援の有無、ノウハウが社内に残る仕組み、という5つの軸で見比べてみてください。また、依頼前にはMQL基準の言語化、業務範囲の切り分け、情報共有フローの設計という3点を整えておくと、支援開始後の精度が大きく変わります。

弊社では、HubSpot・Account Engagement・Marketoの3つのMAツールにわたって、これまで80社以上の活用支援を行ってきました。Account Engagement活用支援の検討段階でお悩みの場合は、まずは現在の活用状況を共有いただくところから、お話を始められればと思います。

よくある質問

Account Engagement活用支援では具体的に何を依頼できますか?

戦略・KPI設計、スコアリング・シナリオ設計、Salesforce連携の技術実装、メール・LP制作、自走化支援といった5つの領域をご依頼いただけます。どこまで対応してもらえるかは支援会社によって異なるため、この5領域のうちどこをカバーしているのか、契約前に確認しておくことをおすすめします。

導入支援と活用支援の違いは何ですか?

導入支援は、初期設定や環境構築、Salesforce連携の実装といった「使える状態にするところまで」を対象とします。一方、活用支援は、導入後のスコアリング設計やシナリオ設計、運用改善、成果拡大までを含む継続的な支援です。導入支援は数ヶ月の短期契約、活用支援は継続契約で進めるのが一般的です。

社内にAccount Engagement担当者がいなくても依頼できますか?

担当者がいない状態からのご相談も可能です。ただし、社内に主担当者を1名決めていただくことをお願いしています。主担当がいないまま支援を進めると、社内の意思決定や他部署との連携が滞り、支援の成果が出にくくなってしまうためです。

活用支援の費用相場はどのくらいですか?

一般的な目安は、導入支援が初期費用50万〜300万円程度、運用支援が月10万〜30万円程度、戦略設計から社内への引き継ぎまでを含む伴走活用支援が月30万〜80万円程度です。範囲を広く任せる場合は月100万円以上になることもあります。ツールの利用料は別にかかるため、依頼したい範囲を整理したうえで、同じ範囲で複数社から見積もりを取って比べます。

支援を依頼しながら将来的に内製化することはできますか?

内製化を前提としたご依頼も可能です。初めは設計・実装を支援会社が主導し、その後は社内の担当者が主導する形に切り替えていく段階的な内製化の進め方があります。この場合は、契約時点で「自走化支援を含める」ことを明確にしておくと、認識のズレが生まれにくくなります。

支援を依頼しても成果が出ない場合、考えられる原因は何ですか?

多くのケースで、①支援範囲の認識のズレ、②社内の意思決定のスピード、③MQL基準の未合意、の3つに要因が集約されます。たとえば、支援会社が戦略設計まで担当する前提だったのに、実際にはツール操作代行にとどまっていたり、社内承認に時間がかかって施策が進まなかったり、マーケティングと営業の間で合意がないまま施策を走らせてしまったり、といったケースがよく見られます。

Account Engagement活用を内製で完結させることは可能ですか?

Salesforceの認定資格を持つ人材と、統計分析のスキルを持つ人材が社内に揃っていれば、完全内製での運用も不可能ではありません。ただ、そうした人材の採用は容易ではないため、外部支援と内製を組み合わせる形も選択肢になります。内製で完結させる場合は、少なくとも設計担当と運用担当の2名体制を確保しておくことをおすすめします。

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株式会社Sells up 代表取締役
武田 大
株式会社AOKIにて接客業、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。デジタルマーケティングエージェンシーを経て2023年に株式会社Sells upを設立。戦略設計・KPI設計を起点に、リードジェネレーション、ナーチャリング、MA/SFA活用、営業連携までBtoBマーケティングを一気通貫で支援。KGI逆算のKPI設計やリードスコアリングの統計的設計、営業連携SLAの構築を強みとし、業界・規模を問わず80社以上に提供。Account Engagement SpecialistおよびTableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。
保有資格Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop Specialist
専門領域BtoBマーケティング/リードジェネレーション/リードナーチャリング/マーケティングオートメーション/HubSpot導入活用支援/Account Engagement導入活用支援/Marketo活用支援/インサイドセールス/統計解析によるスコアリング設計/商談化率向上/マーケティングROI改善