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メールを送り続けているのに、なぜ成果が出ないのか? 「ナーチャリングのつもり」が招く、よくある間違い

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目次

「ちゃんと配信しているのに、商談につながらない」

毎月コンテンツメールを送っています。開封率も悪くありません。クリックもある程度ある。それでも、なぜかリードが温まらないし、アポも増えありません。

こういう状況に心当たりがある人は、少なくないはずです。

「配信頻度が足りないのか」「コンテンツの質の問題か」と考える前に、一度立ち止まって確認してほしいことがあります。それは、自分たちがやっていることが本当に「ナーチャリング」になっているか、という点です。

BtoBマーケターがよく陥るのが、「メールを送っている=ナーチャリングをしている」という思い込みです。この前提が、成果につながらない施策をずっと続けさせてしまいます。

そもそも、ナーチャリングとは

ナーチャリング(Nurturing)は「育てる」「養う」という意味の英語です。マーケティングで言うリードナーチャリングとは、見込み顧客との関係を継続的に深めながら、購買意欲と検討タイミングを育てていくプロセスのことを指します。

ポイントは「プロセス」という部分です。一度メールを送って終わりではなく、相手の状態に合わせてアプローチを変え続けていくのがナーチャリングの本来の姿になります。

メール配信はその手段のひとつです。目的地(商談・購買)にたどり着くための地図や道筋がなければ、どんな手段を使ってもたどり着けません。そのため、メール単体でナーチャリングが成立するわけではないといえます。

「ナーチャリングのつもり」になりがちな3つのパターン

「メール配信=ナーチャリング」という思い込みはなぜ生まれてしまうのか、という観点でよくある勘違いを3つ挙げます。

パターン①:配信数を施策の実績として報告している

「今月は4本配信しました」「週1のペースで送っています」

こういった数字を、ナーチャリングの実績として報告していませんか?

配信本数は確かに施策のボリュームを示します。ただ、それはナーチャリングの量ではありません。100本送っても、受け取った相手の行動や意識が変わっていなければ、関係は育っていません。「送った回数」と「温まった度合い」は別物です。

パターン②:一斉配信を「リードと接触した」と捉えている

全リードに同じ内容を送ることを「接触した」と言うことがあります。ただ、全員に同じ情報を届けることは、接触というより「通知」に近いです。

相手の状況や文脈に合ったコミュニケーションができてはじめて、接触と言えると考えています。たとえば、まだ情報収集段階のリードに製品比較の資料を送っても「まだそこまで考えていない」と思われるだけで、検討が進んでいるリードに入門コンテンツを送り続けると「また同じような話か」と飽きられてしまいます。

パターン③:開封率・クリック率を「関係の深度を指す指標」にしている

開封率やクリック率は大事な指標ですが、「メールが読まれた」という事実を示すものであって、「関係が深まった」ことの証明にはなりません。

メールを開封するのは習慣や惰性のケースも多いですし、クリックは興味の入口であって購買意欲の高まりとは別の話です。「開封率20%、クリック率5%」の裏で、実際に購買検討が前に進んでいる人が何人いるかを追えていないと、ナーチャリングが機能しているかどうかは分かりません。

ナーチャリングが機能するための3つの条件

本質的なナーチャリングとは、「相手の状況に合った情報を、タイミングよく届け、次の行動につなげること」です。この3つがそろってはじめてナーチャリングとして機能します。

① 相手の文脈

相手が今どのフェーズにいて、何を知りたいのかを踏まえたコンテンツを届けられているか

② タイミング

決まった曜日に送るだけでなく、相手の行動(資料DL・特定ページの閲覧など)をきっかけにして送れているか

③ 次のアクション

読んだ後に「何をしてほしいか」が設計されていて、その行動につながっているか

この3つのどれかが欠けると、メールは「ナーチャリング」ではなく「定期的な通知」になってしまいます。受け手からすると、読んでも読まなくてもいいメールになります。

チェックリスト:自分たちの配信を見直すための7つの問い

現状の施策がナーチャリングになっているかどうかがチェックできるよう、以下のチェックリストで確認してみてください。

リードのフェーズ(検討初期・中期・後期)ごとに、送るコンテンツを変えているか?

受信者の属性(業種・企業規模・役職など)に合わせてメールの内容を調整しているか?

決まったスケジュールで送るだけでなく、行動(資料DL後・特定ページ訪問後など)をトリガーにした配信を設計しているか?

各メールに「次にしてほしいアクション」を設定していて、その転換率を追えているか?

開封率・クリック率以外の指標(商談化率・パイプライン貢献など)でナーチャリングの成果を評価しているか?

配信への反応(未開封・クリックなし)に応じて、その後のフォローが分岐しているか?

ナーチャリングの設計や改善を、営業チームと一緒に取り組んでいるか?

目安:Yesが5つ以上 → ナーチャリングとして機能している  Noが3つ以上 → 設計から見直す必要あり

メールをやめるのではなく、使い方を変える

「じゃあメールをやめた方がいいのか」というわけではありません。メールはBtoBマーケティングにおいて有効なチャネルです。変えるべきなのは、使い方の部分です。

以下で改善の方向性を大きく3つ紹介します。 

① セグメントを切る

「全員に同じ内容」から「フェーズや属性ごとに内容を変える」に切り替える。最初から細かく分ける必要はなく、まずはリードを「認知段階」「検討段階」「比較・選定段階」の3つくらいに分けて、それぞれに合ったコンテンツを用意するところから始めてみましょう。 

② メール単体ではなくシナリオで考える

「1本のメールを送る」ではなく、「複数のメールをつなげたシナリオを設計する」という発想に変えてみましょう。たとえばホワイトペーパーをダウンロードしたリードに対して、翌日・3日後・1週間後と段階的に関連コンテンツを届けるシナリオを組む。各メールが次のメールへの橋渡しになるよう、流れを意識して設計するのがポイントです。

③ 行動トリガー配信を入れる

配信日を決めて送るだけでなく、リードの行動をきっかけにしたメールを設計する。料金ページを複数回見た、事例コンテンツを読んだ、特定のページに長く滞在したなどタイミングに合わせてメールを送ると、「ちょうど検討しているとき」に届けやすくなります。

まとめ

ナーチャリングで大事なのは「何通送ったか」ではなく、「相手の検討をどれだけ前に進められたか」という点です。

メール配信はあくまで手段のひとつで、相手の状況に合ったコンテンツ・タイミング・次のアクション設計がセットになってはじめてナーチャリングとして機能します。

まずはチェックリストを通じて、「自社は本当にナーチャリングができているか」を確認するところから始めてみてください。その気づきが、施策を見直す最初のきっかけになります。

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株式会社Sells up
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。BtoBマーケティングの戦略設計/KPI設計はもちろん、リードジェネレーション施策やナーチャリング、MA/SFA活用を支援し、業界/企業規模を問わずこれまでに約80社以上の支援実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。