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「コンテンツがない」は本当か|ナーチャリングに使える素材の見つけ方と再活用の考え方

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目次

「このフェーズに使えるコンテンツがない」という壁

シナリオを設計しようとしたとき、最初にぶつかりやすいのが「届けたいけど、コンテンツが足りない」という問題です。

検討初期向けの入口コンテンツはある。でも中盤が薄い。出口に使える事例も少ない。こういう状況は珍しくありません。

ただ、考えてみてほしいのだが、本当にコンテンツがないのでしょうか。

多くの場合、「新しく作らないといけない」と思っているだけで、手元にはすでに使える素材が存在していることが多いです。形になっていないだけだったり、ナーチャリング向けに整えられていないだけだったりするだけのケースが多くあります。

この記事では、まず棚卸しから始めて、あるものをコンテンツとして使い切る考え方を整理していきます。

まず、手元にあるものを一覧にする

棚卸しの対象になるもの

「コンテンツ」というと、ブログ記事やホワイトペーパーをイメージしがちですが、実際にはもっと広い範囲に素材があります。以下に当てはまるものを、まずリストアップしてみてほしいと思います。

素材の種類

具体例

Webコンテンツ

ブログ記事、事例ページ、FAQ、サービス紹介ページ

ダウンロード資料

ホワイトペーパー、チェックリスト、テンプレート

イベント系

ウェビナーのアーカイブ動画、スライド資料、Q&Aまとめ

営業資料

提案資料、比較表、よくある質問集、トークスクリプト

社内の知見

営業が口頭で説明している内容、顧客からよく聞かれる質問

特に見落とされやすいのが営業資料と社内の知見です。営業が毎回説明していることや、よくある質問への回答は、そのままコンテンツになり得る素材で、「整えられていない」だけで眠っていることが多いです。

棚卸しのシンプルなフォーマット

リストアップするときは、以下の3つの軸で整理すると後から使いやすいです。

コンテンツ名

対応フェーズ

対象セグメント(あれば)

課題別チェックリスト

認知段階

業務担当者全般

導入事例(製造業A社)

比較・選定段階

製造業・中堅企業

ウェビナー「〇〇入門」アーカイブ

認知〜検討段階

初めて検討する担当者

よくある質問集(営業資料)

検討〜比較段階

情報収集中の担当者

完璧に分類できなくてもよく、「なんとなくこのフェーズ向け」という粒度で埋めていくだけでも、全体像が見えてきます。

既存コンテンツをナーチャリング向けに転用する

転用とはどういうことか

棚卸しをすると、「このコンテンツはメールで届けるには長すぎる」「資料として作ったものだから、メール本文には使いにくい」という素材が出てきます。そういうものを、ナーチャリングに使いやすい形に整えることが転用です。

新しくゼロから作るより、すでに内容が固まっているものを形式だけ変える方がはるかに手間が少なくすみます。よく使われる転用パターンを3つ紹介します。

転用パターン① ブログ記事→メール本文

ブログ記事をそのままメールで送るのは長すぎる。ただ、記事の「一番伝えたいこと」を3〜4行に絞り、「詳しくはこちら」でブログに誘導するメールであれば、記事を書き直すことなく1通分のコンテンツが作れます。

転用例

【ブログ記事】「担当者が陥りがちな〇〇の失敗パターン5選」(2000字)
→【メール】「多くの担当者が最初に詰まるのは〇〇の部分です。失敗パターンのうち特によく聞くものを1つだけ紹介します。(本文3行)→ 記事を読む」

転用パターン② ウェビナー→コンテンツの切り出し

1時間のウェビナーアーカイブを「見てください」と送っても、なかなか見てもらえません。ただ、そこで話した内容のうち「一番刺さる5分間」や「Q&Aで出た質問とその回答まとめ」を切り出してメールで届けると、視聴されやすくなります。

Q&Aまとめは特に使いやすく、ウェビナー参加者が気にしていた疑問がそのまま素材になりますし、未参加のリードにとっても役立つ情報になります。

転用パターン③ 営業資料→セルフサービス版

営業の口頭説明を前提に作っている提案資料や比較表は、そのまま送っても文脈が伝わりにくくなります。

ただ、「読むだけで理解できる」ように補足テキストを加えたり、一部分だけ切り出してPDF化したりすることで、メール添付コンテンツとして使えるようになります。

特に「他社との比較表」や「導入のステップ解説」は、検討段階から比較・選定段階のリードに刺さりやすく、転用の優先度が高いといえます。

それでも足りない部分だけ、新規で作る

棚卸しと転用をやり切った後で、それでも穴が空いているフェーズやセグメントがあれば、そこだけ新規で作ります。最初からすべてを新規で作ろうとするのが一番消耗するので、順番は必ずこちらが後です。

新規コンテンツを作る場合の優先順位の目安は以下のようになります。

優先度

理由

① 入口コンテンツ

シナリオの最初の1通が弱いと、そこから先につながりません。
最初に届けるメールのクオリティが全体に影響する

② 出口コンテンツ

商談・デモへの誘導が弱いと、せっかく温まったリードが次に進みません。
出口の設計が成果に直結する

③ 中盤コンテンツ

入口と出口が機能してから、中盤の精度を上げていきます。
最初から完璧に埋めようとしない

中盤コンテンツは転用で補えることが多いので、新規作成は入口と出口から着手するのが効率的です。

コンテンツ不足に陥らないための習慣

「コンテンツがない」という問題は、一度解消しても、また同じ状況に戻りやすいです。日常業務の中にコンテンツのネタを拾う仕組みを作っておくと、長期的に楽になります。

営業のよくある質問をコンテンツに変える

営業が商談で毎回説明していることや、見込み顧客からよく受ける質問は、そのままコンテンツのネタになります。月に一度、営業チームに「最近よく聞かれたこと」を共有してもらう場を設けるだけで、コンテンツのアイデアが継続的に集まります。

ウェビナーのQ&Aを使い回す

ウェビナーを開催するたびに、Q&Aの内容をメモしておきます。そこで出た質問は「リードが本当に気にしていること」なので、ブログ記事やメールコンテンツのテーマとしてそのまま使えます。1回のウェビナーから、複数のコンテンツネタが取れることも多くあります。

作ったコンテンツを「資産」として管理する

棚卸しのフォーマットを一度作ったら、コンテンツを追加するたびに更新する習慣をつけましょう。担当者が変わっても素材の全体像が把握できる状態を保つことで、「また一から棚卸しをしなければ」という手間が減ります。

まとめ

コンテンツが足りないと感じているとき、実際には「使える形になっていない素材がある」というケースが多いです。まず棚卸しをして、転用できるものを整えて、それでも足りない部分だけ新規で作る。この順番を守るだけで、コンテンツ制作の負担は大きく変わります。

ナーチャリングのシナリオは、手元にある素材の範囲で動かし始めて良く、動かしながら反応を見て足りないところを補っていく方が、作り込んでから動かすよりも結果的に早く改善できます。

すぐにできるアクション

  • 手元にあるコンテンツを「入口・中盤・出口」で分類して一覧にしてみる
  • 営業が商談でよく使っている説明やFAQをリストアップする
  • 直近のウェビナーのQ&Aを振り返り、コンテンツネタとして使えそうなものを拾う
  • 入口と出口のコンテンツに穴がないかを確認し、必要なら新規作成の優先順位をつける

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株式会社Sells up
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。BtoBマーケティングの戦略設計/KPI設計はもちろん、リードジェネレーション施策やナーチャリング、MA/SFA活用を支援し、業界/企業規模を問わずこれまでに約80社以上の支援実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。