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BtoBのSTP分析が今すぐ実践できる!具体例つき5ステップ

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目次

「自社商品のマーケティングに本腰を入れたいが、どの市場を狙えばいいかわからず早々に行き詰まってしまった」

「戦略を立てるのにSTP分析を取り入れようかと考えているが、どのような手法かよくわかっておらず、BtoBマーケティングで通用するのかもわからない」

STP分析について調べているBtoB事業者の中には、こうした悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

STP分析とは「市場を細分化(セグメンテーション)し、ターゲットを定め(ターゲティング)、自社の立ち位置を決める(ポジショニング)」という古くから使われる王道のマーケティング手法であり、BtoB事業においてもマーケティング戦略の土台固めとして有効です。

ただしBtoBマーケティングはBtoCと比べて顧客の意思決定構造などが複雑であるため、BtoCと同じセオリーのまま進めると、分析の精度が低くなる・戦略が的外れになる恐れがあります。

そのため、BtoB向けに調整したSTP分析を行うことが重要です。

本記事では、BtoBマーケティングにおけるSTP分析について知りたい方に向けて、以下の情報をわかりやすくお伝えします。

  • BtoBマーケティングにおけるSTP分析とは何か(効果・BtoCとの違い)
  • BtoB企業がSTP分析を実践した事例
  • BtoB向けSTP分析のやり方
  • BtoB企業がSTP分析を行う際の注意点

「ノウハウは頭に入ったが結局何から始めれば良いかわからない」といったことが起きないよう、具体例を交えた実践的な方法をお伝えするので、ぜひ貴社の戦略立案にお役立てください。

なお、今すぐSTP分析を実践したいという場合は、記事の中盤「3.BtoB向けSTP分析のやり方5ステップ」からご覧ください。

1.BtoBマーケティングにおけるSTP分析とは?

まずは、BtoBマーケティングにおけるSTP分析がどのようなものかを、以下の順に解説します。

  • そもそもSTP分析とは?
  • STP分析はBtoBマーケティングにおいても通用するのか?
  • BtoBとBtoCのSTP分析の違い

実際にSTP分析を始める前に、なぜ貴社にとってSTP分析が必要なのか・STP分析を通して何を目指すのかを明確にし、その先の戦略や施策設計につながる「ぶれない軸」を定めましょう。

1-1.そもそもSTP分析とは?

そもそもSTP分析とは、市場を細分化(Segmentation)し、ターゲットを定め(Targeting)、自社の立ち位置を決める(Positioning)マーケティング手法のことです。

BtoBマーケティングは、大まかに分類すると

  • 環境分析
  • 戦略立案
  • 施策の実施

の3ステップで行うのが一般的であり、STP分析は戦略の土台を固めるのに役立つ手法です。

戦略立案のフェーズでSTP分析を行うと、次のような効果が期待できます。

  • 自社商品(サービス)を必要としている顧客への理解が深まる
  • 自社商品の強みが明確になる
  • 自社にとって有効なマーケティング施策を打ち出しやすくなる
  • マーケティングの方向性が定まり、売り方・伝え方・営業活動に一貫性が生まれる

つまり、STP分析は短期的な販促効果を狙うものではなく、中長期的に成約の効率と精度を上げることを目的としたマーケティング手法です。

即効性のある改善策を求めている方にとっては一見遠回りに感じるかもしれませんが、戦略を立てず広告やSNSに手当たり次第に時間と費用を注ぎ込むよりも、効果的で再現性の高いアプローチだと言えるでしょう。

1-2.STP分析はBtoBマーケティングにおいても通用するのか?

BtoB事業者の方の中には、「STP分析はBtoBマーケティングにおいても通用するのか?」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この疑問に対する本記事の結論は、「STP分析はBtoBマーケティングにおいても十分有効」です。

STP分析は1960〜70年代にフィリップ・コトラーにより、従来の大量生産ではなく、多様化した消費者ニーズを満たすための戦略が必要になったという背景のもと誕生したマーケティング手法です。

つまり、本来はBtoC商品やサービスを想定して確立された手法ではありますが、

  • 顧客のニーズが多様化している
  • ネットの普及により顧客との接点が増えている
  • 類似商品・サービスの増加により競合他社との差別化が難しくなっている

といった点ではBtoB事業でもBtoC事業でも共通の課題であり、実際にSTP分析を用いて戦略策定を行うBtoB事業者も存在します。

※事例についての詳細は、次章「2.BtoB企業がSTP分析を実践した事例」をご覧ください。

以上のことから、現代のBtoBマーケティングにおいてもSTP分析は十分に通用する手法だと言えるでしょう。

1-3.BtoBとBtoCのSTP分析の違い

STP分析はBtoBにおいてもBtoCにおいても有効なマーケティング手法であり、基本的なフレームワークは同じですが、市場構造や意思決定プロセスの違いから

  • セグメンテーションの切り口
  • ターゲティングの難易度
  • ポジショニングの要素

の3点においてはBtoCとは異なる基準で考える必要があります。

それぞれどのような違いがあるのか、具体的に比較した以下の表をご覧ください。

BtoBとBtoCのSTP分析の違い

BtoBBtoC
セグメンテーションの切り口

組織の「構造・課題・意思決定」が軸

【例】
・企業規模(売上高・従業員数)

・業種・業界

・社風

・事業内容

・役職(決裁権) 

・業務上の課題

・予算 など

→対象が企業(共通の目標・課題を持つ個人の集合体)であるため、切り口は多岐に渡り構造も複雑

個人の「属性・価値観・行動」が軸

【例】

・年齢

・性別

・ライフスタイル

・価値観

・居住地

・生活の悩み など

→対象が個人(1人の消費者)なので、切り口の各項目の内容は詳細だが分析の構造はシンプル

ターゲティングの難易度

高い

→顧客の意思決定プロセスが複雑であるため、購買に慎重。ターゲティングの精度が低いと購買に至らない可能性が高い

低い

→比較的単価が低く消費者数も多いため、多少ターゲットを広く設定してもその後のマーケティング活動次第で購買に至るチャンスが多い

ポジショニングの要素

「企業の利益」にフォーカス

【例】

・導入効果(ROI・売上貢献など)

・機能

・価格

・サポート体制 など

「個人の感情や体験」にフォーカス

【例】

・世界観

・ブランドイメージ

・体験価値

・価格帯 など

このように、BtoB事業はBtoC事業に比べて

  • 顧客の目的が明確かつ具体的
  • 意思決定構造が複雑
  • 購買の基準がシビア

といった特徴を持っているため、一般的なBtoC向けのセオリーでSTP分析を行うと失敗する・行き詰まる恐れがあります。

BtoB事業者がSTP分析を行う際には、分析のプロセスややり方をBtoB向けに微調整しなければなりません。

詳しいやり方については「3.BtoB向けSTP分析のやり方5ステップ」で解説するので、本章では「BtoBとBtoCではSTP分析のやり方が少し違う」という点だけ押さえておきましょう。

2.BtoB企業がSTP分析を実践した事例

続いては、BtoB企業がSTP分析を実践した3つの事例をご紹介します。

人事管理システムの開発を行うA社の事例

【セグメンテーション】

・システム導入のコストを抑えたい中小企業

・予算に余裕があり、機能面の充実を重視する大企業

・既存システムからのリプレイスを検討している企業

【ターゲティング】

システム導入のコストを抑えたい中小企業

※A社の提供するシステムは利用人数制限付きの無料プランが強みであるため、「小規模・低予算で導入したい」というニーズを持つ顧客層をターゲットに定めるのが有効だと判断

【ポジショニング】

システム導入のコストを抑えたい中小企業に向けた、無料の人事管理システム

※他社との差別化要素となる「無料プラン」で新規顧客を獲得しつつ、有料プランの切り替えを促すマーケティング戦略を展開

小売店向けの家具を製造するB社の事例

【セグメンテーション】

・ファミリー層

・単身世帯

・夫婦のみの世帯

※顧客の大多数が「大手家具チェーン店」であるため、そこから商品を購入する消費者のセグメンテーションを行う

【ターゲティング】

単身世帯

※多くの家具メーカーはファミリー向けの商品を製造しておりレッドオーシャン化しているため、競合の少ない単身世帯に新たな可能性を見出した

【ポジショニング】

単身世帯向けの、高品質で安心して使える家具

※従来のポジション「大手家具チェーン店に向けたスタンダードな家具」から大幅に転換し、他社との差別化を図るマーケティング戦略を展開

オフィス向けの社食の冷凍食品を提供するC社の事例

【セグメンテーション】

・勤務中の食事時間を短縮したい会社員

・社員食堂のコスト削減をしたい企業

・社員の食生活を改善したい企業

【ターゲティング】

社員の食生活を改善したい企業

※加熱や後片付けの手間がかかること、安価で提供するのが難しいことから、コストや効率化を求めるターゲットにはアプローチできないと判断

【ポジショニング】

社員の食生活を改善したい企業に向けて、栄養バランスの整った「冷凍社食」を提供する

※商品の強みである「管理栄養士監修」「多品目で栄養バランスの取れたメニュー」といった健康面を前面に出し、健康推進の意識が高い企業に向けたマーケティング戦略を展開

このように、自社商品の特性と市場ニーズを踏まえてSTP分析を行うことで、軸のある効果的なマーケティング戦略を策定できます。

3.BtoB向けSTP分析のやり方5ステップ

ここからは、BtoB向けのSTP分析のやり方を、5つのステップで解説します。

  • ステップ1.【事前準備】現状のマーケティングの課題と目標を整理する
  • ステップ2.市場を細かくグループ分けする(セグメンテーション)
  • ステップ3.自社にとって有望なグループを絞り込む(ターゲティング)
  • ステップ4.自社の立ち位置を定める(ポジショニング)
  • ステップ5.分析の結果を戦略に落とし込む

できるだけ具体例を交えながら実践的な内容をお伝えしますので、実際にSTP分析を行う際のガイドラインとしてぜひご活用ください。

3-1.ステップ1.【事前準備】現状のマーケティングの課題と目標を整理する

まずは、STP分析の事前準備として現状のマーケティングの課題と目標を整理します。

そもそもSTP分析を行おうとしているのは、現状の自社商品のマーケティングが上手くいっていないからではないでしょうか。

まずはその課題を洗い出し、どのような結果が出れば成功と言えるのかを明確にすることで、STP分析を行う目的がクリアになります。

以下の例を参考に、現状の課題(なぜSTP分析が必要なのか)と目標(何を持ってマーケティングの成功と言えるのか)を整理しましょう。

現状のマーケティングの課題と目標の整理例

【課題】

・「なんとなく」の感覚でマーケティング活動を行っており、明確な戦略がない

・誰に届けたいかが明確になっていない

・顧客のターゲットが広すぎて商品のメッセージがぼやけている

・商品の強み・弱点を言語化できていない

→STP分析を行う目的は「ぼやけているターゲットや競合と差別化できるポジションを明確に、新たなマーケティング戦略を確立する」こと

【目標】

・新たな顧客層の開拓

・競合と被らないポジションの獲得

・リード獲得率〇%達成

・売上金額が〇倍に向上

・新規顧客数〇件獲得

目標はターゲットやポジションの絞り込みといった一般的なものに加え、売上や顧客数など数字で可視化できるものを設定することで、成功か失敗かの判断がつきやすくなります。

3-2.ステップ2.市場を細かくグループ分けする(セグメンテーション)

続いては、STP分析の「S」にあたるセグメンテーションを行います。

以下の手順に沿って、市場に無数に存在している顧客を特定の属性ごとにグループ(セグメント)分けしましょう。

  • 市場の切り口を洗い出す
  • 切り口を組み合わせてセグメントを作る

各手順で具体的にどのようなことをすれば良いか、以下の例をご覧ください。

セグメンテーションの進め方(一例)
1.市場の切り口を洗い出す

市場を分類するための切り口(分類軸)を、思いつく限り洗い出す

【BtoBセグメンテーションの一般的な切り口の例】

・企業規模(従業員数・売上高・資金調達額・資本金)

・業界

・業種

・業態

・事業内容

・設立年数

・所在地

・社風

・部署・役職

・決裁権の有無 

・購入歴

・業務フロー

・抱えている課題とその深刻度 など

2.切り口を組み合わせてセグメントを作る

1で洗い出した切り口を複数個組み合わせ、できるだけ多くのセグメントを作る

【セグメント作成の一例】

自社商品が「業務効率化システム」の場合

・設立して間もないIT中小企業(従業員数30人程度)、人手不足に悩んでいる

・店舗展開を推進中のサービス業、顧客情報の管理の属人化に悩んでいる

・事業拡大中のSaaS企業、新規顧客を獲得したい

・既存システムに限界を感じている老舗中堅企業 など

※この時点では「自社の顧客になる見込みがあるか」「他社との競争に勝てそうか」といったことは考えず、広い視野で多角的にアイデアを出す。アイデアが偏らないよう、他部署の社員を交えてブレインストーミングを行うのも効果的

※この手順はまだアイデアの洗い出しフェーズであるため、少なくとも10個以上はセグメントを洗い出すのがおすすめ

BtoB事業においては、顧客の規模・業種・抱えている課題・意思決定フローといった属性が企業によって大きく異なります。

そのため、まずはどのような企業が存在しているかをグループ化して整理する必要があり、その整理にセグメンテーションは有効な手法です。

セグメンテーションの各手順についてより詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。


BtoBセグメンテーションとは?切り口で悩まない実践方法まで解説

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3-3.ステップ3.自社にとって有望なグループを絞り込む(ターゲティング)

続いて、STP分析の「T」にあたるターゲティングを行います。

ステップ2で洗い出したセグメントを参考に、自社にとって有望なグループを絞り込み、ターゲットを設定しましょう。

BtoBにおけるターゲティングは、「4R」と呼ばれる評価基準を用いる方法が一般的です。

  • Rank(優先順位)分類したセグメントに優先順位をつける
  • Realistic(規模の有効性)市場規模が小さすぎるセグメントは排除する
  • Reach(到達可能性)各セグメントに対して商品・サービスを届ける手段の有無を判断する
  • Response(測定可能性)効果測定の可否を検討する

の4つの基準で各セグメントを評価し、最も勝ち筋がありそうなセグメントを絞り込みます。

具体的な進め方は、以下のとおりです。

ターゲティングの進め方(一例)
1.作成したセグメントを並べる

自社商品が「業務効率化システム」の場合

A.設立して間もないIT中小企業(従業員数30人程度)、人手不足に悩んでいる

B.店舗展開を推進中のサービス業、顧客情報の管理の属人化に悩んでいる

C.事業拡大中のSaaS企業、新規顧客を獲得したい

D.既存システムが老朽化し限界を感じている老舗中堅企業

E.情報の一元化を図りたい大手企業

F.大手企業の子会社、新規事業立ち上げのタイミングでシステム導入を検討

2.各セグメントを4Rで評価して上位2つを採用する

・セグメントDは意思決定のスピードが遅い可能性があるため、Reach(到達可能性)・Response(測定可能性)が低い

・セグメントFは市場規模が小さすぎるため、Realistic(規模の有効性)が低い

→評価の結果、A・B・C・Eをセグメントとして採用

マーケティングに費やせる資金や労力には限りがあるため、全てのセグメントを狙おうとするとリソースが分散し成果が出にくくなります。 

そのため、ターゲティングで「勝てる市場」を絞り込むことが、BtoBマーケティングでは欠かせません。

3-4.ステップ4.自社の立ち位置を定める(ポジショニング)

続いて、STP分析の「P」にあたるポジショニングを行います。

ポジショニングとは、ステップ3で設定したターゲットに対して自社の立ち位置を見つける工程であり、以下の2つの視点が重要です。

  • ターゲットが「欲しい」と思えるような価値を提供できる
  • その価値が競合他社と比べて高い

次の例を参考に、市場における自社の立ち位置を定めましょう。

ポジショニングの進め方(一例)
1.KBF(主要購買要因)を洗い出す

ターゲットが商品・サービスを比較検討する際に重視するであろう要素を思いつく限り洗い出す

例)

・価格

・品質

・効果

・ROI(投資対効果)

・使いやすさ

・サポート体制

・カスタマイズ性

・安全性 など

2.軸となる2つの要素を選ぶ

洗い出した要素のうち、ターゲットにとって特に価値が高い2つの要素を選ぶ

例)

・価格

・効果の出るスピード

※2つの軸には、相反する性質を持つものを選ぶ(例えば「価格」と「ROI」では性質が類似しているためNG)

3.ポジショニングマップを作成し競合を配置する

1つの要素を縦軸、もう1つの要素を横軸に設定したマップを作成し、競合となる企業のポジションを配置していく

※競合は必ず複数社選び、可能な限り抜け漏れなく配置する

※詳しくは表下の画像参照

4.自社のポジションを定める

他社と比較して自社がマップ上のどこに位置するかを探す

※詳しくは表下の画像参照

ポジショニングマップで定めた自社の位置が空白地帯であれば、競合が存在しない=勝算があると言えます。

反対に、自社のポジションが競合と重なってしまった場合は、別の軸を用いて商品の訴求ポイントをずらすと良いでしょう。

3-5.ステップ5.分析の結果を戦略に落とし込む

最後は、STP分析の結果をマーケティング戦略に落とし込みます。

以下の例を参考に、自社のターゲット・ポジションに合わせた施策設計を進めましょう。

STP分析の結果を戦略に落とし込む方法(一例)
1.4P分析で施策を実施

STP分析で設定したターゲットに対して、

・製品(Product):十分な価値提供ができる品質か

・価格(Price):顧客が適切と感じる価格に設定できているか

・流通(Place):顧客にとって最適な販売場所・提供方法は何か

・販促(Promotion):どのように販促活動すれば顧客へ効果的にアプローチできるか

の4視点から具体的なマーケティング手法を検討・決定する

【4P分析の実践例】

自社商品が「業務効率化システム」

ターゲットが「既存システムが老朽化し限界を感じている老舗中堅企業」

ポジションが「低価格+誰でも操作できるシンプルなUI」の場合

・製品:競合と比べて機能が少ない・サポート体制が整っていないという弱みがある→リリース前に改良

・価格:価格の安さは業界で2番目→値下げまたはより低額なライトプランの検討

・流通:ITリテラシーが低いターゲット層を狙うため、対面での販売や現場に足を運んでの導入支援を検討

・販促:SNSやWebメディアを頻繁にチェックしない顧客にもリーチできるよう、展示会や紹介営業などのオフラインの販促活動を積極的に行う

2.データの分析と改善

施策に効果があったのか、どれほどの成果が得られたのかをデータで検証する

受注までのプロセスを追跡し、売上から費用対効果を確認

※複数の手法を並行している場合は、「リスティング広告の成果」「ウェビナーの成果」といったように、手法ごとの成果を分析する

※成果がステップ1で立てた目標に到達していない場合は、戦略の再設計もしくは目標の見直しが必要

上記のような「施策の実施→成果の分析→改善」のサイクルを回し続けることで、マーケティング活動はブラッシュアップされていきます。

重要なのは、「戦略を立てて終わり」「施策を実施して終わり」にならないことです。

定期的に戦略や目標を見直し、自社にとって最も費用対効果の高いマーケティングを探りましょう。

4.BtoB企業がSTP分析を行う際の注意点

ここからは、BtoB企業がSTP分析を行う際の注意点を2つ紹介します。

  • 「企業全体」よりも「購買の意思決定者」に注目する
  • 「顧客企業」だけではなく「顧客の顧客」まで視野に入れる

BtoB企業がSTP分析を行う際、一般的なBtoC向けのセオリーをそのまま流用すると失敗する(戦略策定が行き詰まる)リスクがあります。

どのような失敗が考えられるのか、失敗を回避するためにどのようなことに気を付ければ良いのか詳しく解説するので、ぜひ実践前にご一読ください。

4-1.「企業全体」よりも「購買の意思決定者」に注目する

BtoB企業がSTP分析を行う際にまず注意しておきたいのが、「企業全体」よりも「購買の意思決定者」に注目するという点です。

企業が外部のサービスや商品を購入しようと考えたとき、

  • 製品を利用する人
  • 製品を選定する人
  • 購買の意思決定をする人

の三者がそれぞれ異なる人物であるケースが多いという特徴があり、BtoBマーケティングでは「購買の意思決定をする人」の心を動かす販促活動を行わなければいけません。

例えば、オフィスの休憩室に置くコーヒーマシンを導入したい企業A社がいたとして、「A社全体」を対象に商品を売ろうとしてもマーケティング戦略がぼやけたものになってしまいます。

この場合、「A社全体」を分解すると

  • 製品を利用する人:社員全般
  • 製品を選定する人:総務部の一社員
  • 購買の意思決定をする人:総務部長(その他役員)

となり、重点を置く対象は購入の意思決定をする「総務部長(その他役員)」です。

役員クラスが「自社にとって必要だ」と感じられるようなマーケティング戦略を設定すれば、購買率の向上が期待できます。

4-2.「顧客企業」だけではなく「顧客の顧客」まで視野に入れる

「顧客企業」だけではなく「顧客の顧客」まで視野に入れるというのも、BtoB企業がSTP分析を行う際の注意点です。

企業が外部のサービスや商品を購入する目的は、

  • 業務の無駄をなくし効率化するため
  • 社員の働きやすさを向上するため

などさまざまなものがありますが、突き詰めれば「自社の顧客により良い価値を提供するため」 であることが多いです。

例えば、小売店が在庫管理システムを導入する表面上の目的は業務の効率化やミスの削減かもしれませんが、その中には

  • 在庫切れや誤出荷を防いで顧客にストレスを与えない
  • 在庫数確認の問い合わせにスピーディーに答えられるようにする

といった「顧客満足度の向上」という真の目的が存在します。

このように、ターゲットとなる企業の購買行動の背景には「その先の顧客の要求」があり、それが見えていないままマーケティング戦略を立てても、顧客企業の本質的なニーズを捉えた訴求はできません。

BtoBのSTP分析においては、「自社→顧客企業→顧客企業の顧客」の構造を理解したうえでターゲティングを行うことが成功の鍵となります。

5.BtoBマーケティングの戦略設計にお悩みなら「Sells up」

STP分析はマーケティング戦略の見直しに有効な手法ではありますが、BtoBマーケティングを根本から改善し成果を出すには、環境分析・戦略立案・施策の実施といったやらなければならないことが膨大にあります。

ここまで記事を読んで

「STP分析にここまで時間と労力をかけられない」
「社内の人間だけでマーケティングの課題を解決するのは限界があるかもしれない」

と感じた場合は、データ分析でBtoBマーケティングの支援を行う「Sells up」にご相談ください。

Sells up社の強みは、マーケティングのあらゆる課題を解決できる「客観的なデータに基づいた戦略立案」と「多角的なマーケティング施策」です。

顧客の事業ステージや課題に合わせて、広告運用、コンテンツマーケティング、MA活用などを組み合わせ、リード獲得から顧客化までを一気通貫で支援します。

Sells upが解決できる課題(一例)

・どの顧客に、どのコンテンツが、どのタイミングで響くのかが不明確で、施策が手探り状態になっている
→眠っている顧客データや商談履歴を分析し、「勝てる」戦略のロードマップを策定

・リードの質が低く、営業部門とマーケティング部門で軋轢が生まれる
→主にMAツールを活用し、部署間の連携を仕組み化

・施策を試しては成果が出ず別の施策を試す、といった「手あたり次第の改善」に効果が出ない
→各施策の成果をデータで可視化しPDCAサイクルを回すことで、無駄なコストを削減

・実施している施策が多岐にわたり、それぞれの投資対効果が正確に評価できない
→施策ごとのROIを算出し、マーケティングに投資したコストが最終的にどのように売上に貢献したかを客観的に証明

このように、Sells upのマーケティング支援は、多くのBtoB企業が陥っている「勘や感覚に頼った成果の出ないマーケティング活動」を「勝てる仕組み」へと変革します。

以下は、実際にSells upが手掛けたBtoBマーケティング支援の事例です。

Sells upが手掛けたBtoBマーケティング支援事例
1.株式会社CLUEさま

数名の営業担当者を中心に営業活動はできており、プロダクトのPMFも達成はできていたものの、社内にマーケティングの知識がなかった株式会社CLUEさま。

まずは、過去に蓄積していたお客さまのデータやサービスサイトへのアクセスログなどを参考に、各施策ごとの目標数値・マーケティングKPIを設計。

並行して、過去の配信データやユーザーからのリアクションをもとに運用型広告のコミュニケーションやアカウントを設計し、どの媒体のどの広告枠に、入札単価をいくらで設定し、どのようなクリエイティブで配信するかといった運用を実施。

広告のランディング先となるLPは、インサイドセールスやフィールドセールスがお客さまとコミュニケーションする中で得られたインサイトや課題感をLPのクリエイティブに落とし込み、お客さまの課題解決に焦点を当てたLPになり、安定してリードを獲得できています。

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戦略立案、施策の実行、そして人材育成。非連続な成長を続けるスタートアップのマーケ立ち上げとその裏側

取り組みがスタートした2019年当時、株式会社CLUEでは営業活動は進められていたものの、社内にマーケターが不在だったことからマーケティング施策に取り組めないという課題を抱えていました。そこでマーケティング戦略の立案から施策の実行、インサイドセールスチームの立ち上げまで幅広い支援サービスをご提供させていただきました。

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2.株式会社日本テレビアートさま

テレビ業界全体の市場変化から、事業と収益源の多角化を模索していた日本テレビアートさま。強みである“デザインの力”を活かした新規事業を立ち上げるにあたり、新しいお客さまとの接点の創出と販路の拡大をSells upが支援しました。

まずは施策を検討する期間として約10ヶ月を割き、どんなサービスを展開していくのか言語化していく作業に着手。日本テレビアートさまが得意としていること、過去に手掛けてきた実績を見直し、そこから新規サービスのフックを見つけていきました。

その後はMeta広告(Facebook広告)でリードを獲得していきつつ、並行してサービス資料やLPの作成、長期的な成果が見込めるWebサイトの改修とコンテンツマーケティングの立ち上げを進めました。

施策開始直後は、Webや動画、LP、ロゴといったデザイン制作といったサービスを展開していたものの、現在ではもっと上流の工程である企業のCIやブランディングのご相談も少しずつ増えてきており、デザインによる幅広い課題解決サービスに成長しています。

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新規事業の舞台裏。広告予算10万円で毎月100件のリードを創出し、顧客に“デザインの力”を届けるまで

新規事業立ち上げの一環として立ち上げられた株式会社日本テレビアートのビジネスプロデュース室では、新しいサービスの企画から新規顧客との接点創出と販路の拡大に悩みを抱えていました。こうした課題解決を目的とした弊社との取組みでは、サービス企画から広告の運用、MAの導入まで幅広い支援サービスをご提供させていただきました。

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戦略設計にお悩みの場合や、客観的な視点からサポートを受けたいとお考えであれば、まずは一度お問い合わせください。

6.まとめ

最後に、本記事の重要ポイントをおさらいします。

▼BtoBマーケティングにおけるSTP分析とは

【STP分析とは】
市場を細分化(Segmentation)し、ターゲットを定め(Targeting)、自社の立ち位置を決める(Positioning)マーケティング手法

【STP分析はBtoBマーケティングにおいても通用するのか?】
・本来はBtoC商品やサービスを想定して確立された手法ではあるが、顧客ニーズの多様化や競合との差別化が難しくなっている現代において、BtoBマーケティングでもSTP分析は十分有効

【BtoBとBtoCのSTP分析の違い】
BtoB事業はBtoC事業に比べて

・顧客の目的が明確かつ具体的
・意思決定構造が複雑
・購買の基準がシビア

といった特徴を持っており、一般的なBtoC向けのセオリーでSTP分析を行うと失敗する恐れがある

→分析のプロセスややり方をBtoB向けに微調整する必要がある

▼BtoB向けSTP分析のやり方

・ステップ1.【事前準備】現状のマーケティングの課題と目標を整理する

・ステップ2.市場を細かくグループ分けする(セグメンテーション)

・ステップ3.自社にとって有望なグループを絞り込む(ターゲティング)

・ステップ4.自社の立ち位置を定める(ポジショニング)

・ステップ5.分析の結果を戦略に落とし込む

→「施策の実施→成果の分析→改善」のサイクルを回し続け、マーケティング活動をブラッシュアップしていく

▼BtoB企業がSTP分析を行う際の注意点

・「企業全体」よりも「購買の意思決定者」に注目する

・「顧客企業」だけではなく「顧客の顧客」まで視野に入れる

→「企業」という抽象的な塊ではなく、購買の構造と購買後の影響を想像する広い視点が必要

本記事の内容が、貴社のマーケティング戦略の参考になりましたら幸いです。

BtoBマーケティングのご相談はSells upへ

Sells upはデータに裏打ちされたマーケティング活動を通じて売上成長を実現するBtoBマーケティング専門のエージェンシーです。 まずはお気軽にご連絡ください。

株式会社Sells up
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。BtoBマーケティングの戦略設計/KPI設計はもちろん、リードジェネレーション施策やナーチャリング、MA/SFA活用を支援し、業界/企業規模を問わずこれまでに約80社以上の支援実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。