MAツールの導入・活用の相談はSells upへ。

MAツールの導入や、導入後の成果最大化に課題をお持ちでしたら、ぜひSells upにご相談ください。50社以上の導入・活用を支援してきた担当者が貴社の状況・目標に向き合い、最適なツールの導入プラン / 統計知識を用いた活用プラン描き、戦略策定から実装 / 実行 / 効果測定までをご支援いたします。

目次

「導入しているMAツールにLP作成機能があることは知っているが、活用できていない」 
「キャンペーンのたびにLPを作成するのが手間で、ナーチャリング施策と分断されている」
 「LPのパーソナライゼーションが重要だと聞くが、具体的に何から手をつければ良いのかわからない」

BtoB企業のマーケティング担当者であれば、このような課題を感じた経験があるのではないでしょうか。

MA(マーケティングオートメーション)ツールとランディングページ(LP)の連携は、単にLP作成を効率化するだけではありません。MAの機能を最大限に活用することで、LPは「単なる情報の受け皿」から「リード獲得と育成を自動化する戦略的な接点」になります。

本記事では、MAとLPを連携させることの戦略的な価値から、すぐに試せるパーソナライゼーションや自動化の具体的な手法、そして成果を正しく測定し改善サイクルを回すための方法論までを体系的に解説します。

なぜMAとLPの連携が不可欠なのか?単なる効率化を超えた3つの戦略的価値

デジタルマーケティングの現場、特にリード獲得から商談化までのプロセスが長いBtoBビジネスにおいて、MAとLPの連携は不可欠です。MAツールとLPを連携させることには、専用のLP作成ツール単体では得られない、3つの大きな戦略的価値があります。

価値1:リード獲得から育成までを一気通貫で管理・自動化できる

MAとLPが連携する最大のメリットは、マーケティングプロセス全体のシームレスな自動化です。

LPのフォームから送信されたリード情報は、手作業でのインポートを介さず、リアルタイムでMAツールのデータベースに登録されます。これにより、データの抜け漏れや重複といった人的ミスを防ぎ、常に最新のリード情報を一元管理できます。

さらに、コンバージョン(資料請求やセミナー申込など)をトリガーとして、以下のような後続アクションを即座に自動実行できます。

  • サンクスメールの自動送信

  • リードスコアの自動加算

  • 設定したナーチャリング(見込み客育成)シナリオへの自動登録

  • 営業担当者へのアラート通知

これにより、リードの関心度が高いタイミングを逃さず、最適なアプローチを開始できるため、商談化率の向上が期待できます。

価値2:データに基づいた高度なパーソナライゼーションを実現できる

MAツールには、見込み客の属性(業種、役職、企業規模など)や行動履歴(過去のWebサイト閲覧ページ、メール開封状況など)が蓄積されています。

MAとLPを連携させることで、これらの蓄積されたデータを活用し、LPのコンテンツを訪問者一人ひとりに合わせて最適化(パーソナライズ)することが可能です。

例えば、特定の業種のリードが訪問した際には、その業種に特化した導入事例やキャッチコピーをLP上に表示させることができます。画一的なメッセージではなく、個々の関心事に合わせた情報提供を行うことで、顧客体験は大きく向上し、コンバージョン率(CVR)の改善につながります。

価値3:マーケティング施策の成果(ROI)を正確に可視化できる

「LP施策が最終的な売上にどう貢献しているのか」を証明することは、マーケティング部門の重要なミッションです。

MAとLPが連携していれば、「どの流入経路からLPにアクセスし、コンバージョンしたリードが、その後どのようなナーチャリングプロセスを経て、最終的に商談化・受注に至ったか」という一連の流れを追跡・分析できます。

これにより、LP単体のCVRだけでなく、そのLPが最終的な売上にどれだけ貢献したのか(ROI)を可視化することが可能になります。これは、上層部への報告や、次の施策の予算配分を決定する上で、確かな判断材料となります。

【Sells upの視点】LPを「点」ではなく「線」で捉える重要性

多くの企業が、LPを単なるリード獲得のための「点」の施策として捉えがちです。しかし、MAを活用する前提であれば、LPは顧客との長期的な関係構築の「起点」となります。

重要なのは、LPでのコンバージョンが、その後のナーチャリング、そして営業部門への引き渡し(MQL化)という一連の「線」のプロセスに、いかにシームレスに繋がるかを設計することです。Sells upでは、LP作成の段階から、その後の自動化シナリオや営業連携までを見据えた全体設計を行うことが、MA活用の成功には不可欠であると考えます。

MAツールでLPを作成・運用する基本的な5つのステップ

MAツールを活用してLPを作成し、成果を最大化するためには、明確な目的設定から公開後のデータ計測まで、一貫したプロセス設計が必要です。以下に、基本的な手順を解説します。

Step.1:目的とKPIの明確化(誰に、何を、どうしてほしいか)

まずは、LPを作成する目的と達成すべきKPIを明確に定義します。「誰に」「何を」提供し、「どうしてほしいのか」を言語化することが最初のステップです。

例えば、「従業員100名以上の情報システム部門長(誰に)に対して、セキュリティ対策のホワイトペーパー(何を)をダウンロードしてもらい、MQLを月間50件創出する(どうしてほしいか・KPI)」といった具合です。

目的とKPIが曖昧なまま進めると、後続の設計や改善活動がブレやすくなるため、この段階での関係者間の合意形成が非常に重要です。

Step.2:ターゲットセグメントと訴求軸の設計

次に、Step.1で定義したターゲット像に基づき、MAツールの顧客データベースを活用して、アプローチすべきセグメントを具体化します。役職、業種、企業規模、検討フェーズなどの属性や行動データをもとに、ターゲットを絞り込みます。

ターゲットが明確になったら、そのターゲットが抱える課題やニーズに対して、自社の製品・サービスがどのように貢献できるかという「訴求軸」を設計します。この訴求軸が、LPのキャッチコピーやコンテンツの骨子となります。

Step.3:MA機能でのLP作成とフォーム設置

訴求軸が定まったら、MAツールのLP作成機能を活用して、LPを作成します。多くのMAツールではテンプレートが用意されているため、デザインの専門知識がなくても一定の品質を担保できます。

フォームの設置にあたっては、入力項目数の設計が重要です。項目が多すぎると離脱の原因になりますが、少なすぎると後続のアプローチに必要な情報が不足します。リード獲得の目的とバランスを取りながら、必要最小限の項目に絞り込みましょう。

Step.4:コンバージョン後の自動化フロー設定

LP経由でリードを獲得した直後の対応は、顧客体験とリードの温度感を維持する上で重要です。MAツールの自動化機能(ワークフローやシナリオ)を活用し、最低限以下のフローは設定しておきましょう。

  • サンクスメール(自動返信メール)の送信:資料URLの送付や、次のアクションの案内を記載します。

  • 担当者への通知:コンバージョンがあった旨を、メールやチャットツールで担当者に通知します。

  • リスト・セグメントへの登録:後続のナーチャリング対象として、適切なリストやセグメントに自動登録します。

Step.5:公開前のテストとデータ計測の開始

公開前に、設定に不備がないか必ずテストを実施します。データ連携のミスや自動化設定の漏れは、機会損失に直結するためです。

確認後、LPを公開し、MAツール上でデータ計測を開始します。流入経路ごとのアクセス数、CVRなどの各種指標をリアルタイムでモニタリングし、施策の効果を可視化します。

CVRを劇的に改善する、MA連携LPの高度な活用戦術(パーソナライゼーション編)

MAとLPの連携基盤を構築した上で、さらにコンバージョン率を高めるためには、MAに蓄積されたデータを活用した「パーソナライゼーション」が有効です。ここでは、代表的な2つの戦術とその実装方法を解説します。

戦術1:「動的コンテンツ」で訪問者一人ひとりにLPを最適化する

動的コンテンツ(ダイナミックコンテンツ)とは、訪問者の属性や行動履歴に応じて、Webページの一部(テキスト、画像、CTAボタンなど)を自動的に切り替えて表示する機能です。MAツールと連携することで、この機能をLP上で実現できます。

動的コンテンツの活用例

  • 業種別訴求:製造業のリードには「工場DX事例」、小売業のリードには「店舗売上UP事例」をファーストビューに表示する。

  • 役職別訴求:マネージャー層には「チームの生産性向上」、経営層には「全社的なROI向上」というキャッチコピーを表示する。

  • 検討フェーズ別訴求:初回訪問者には「課題解決ホワイトペーパー」、再訪問者には「無料トライアル」や「個別相談会」のオファーを表示する。

これにより、訪問者は「自分に関係のある情報だ」と感じやすくなり、CVRの向上が期待できます。

動的コンテンツの技術的な実装方法(概要)

多くのMAツールでは、以下のような手順で動的コンテンツを設定します。

  1. セグメントの作成:MA上で、表示を切り替えたい条件(例:「業種が製造業」「過去に料金ページを閲覧済み」など)でセグメントを作成します。

  2. コンテンツパターンの作成:セグメントごとに表示させたいコンテンツのパターン(バリエーション)を作成します。

  3. LPへの実装:LP編集画面で、動的コンテンツを表示させたいエリアを選択し、作成したセグメントとコンテンツパターンを紐付けます。

戦術2:「プログレッシブプロファイリング」でフォーム離脱を防ぎつつ情報を充実させる

BtoBマーケティングでは、リードの質を評価するために多くの情報(部署、役職、電話番号など)を取得したいと考えがちです。しかし、フォームの入力項目が多いとユーザーに負担がかかり、離脱率が高まる(CVRが下がる)というジレンマがあります。

この課題を解決するのが「プログレッシブプロファイリング」です。これは、一度に全ての情報を取得するのではなく、訪問回数に応じて段階的に異なるフォーム項目を表示させる機能です。

プログレッシブプロファイリングの実装イメージ

MAツールがCookie情報を基に訪問者をトラッキングすることで実現します。

  • 初回訪問時(1回目のコンバージョン):氏名、メールアドレス、会社名のみを取得。(入力ハードルを最小限にする)

  • 2回目の訪問時(別の資料ダウンロードなど):過去に取得済みの項目は表示せず、未取得の項目(例:部署、役職)のみを表示する。

  • 3回目の訪問時:さらに深掘りした項目(例:導入検討時期、抱えている課題)を表示する。

このアプローチにより、CVRを維持しつつ、リード情報を段階的に充実させることができます。

【Sells upの視点】パーソナライゼーション成功のポイントは「データ品質」にあり

動的コンテンツやプログレッシブプロファイリングは有効な手法ですが、その効果はMAに蓄積されている「データの品質」に大きく依存します。

例えば、業種データが古かったり、入力規則が統一されておらず表記揺れが多かったりすると、正しいセグメンテーションができず、結果的に誤ったコンテンツを表示してしまうリスクがあります。

パーソナライゼーション施策を始める前には、MA内のデータクレンジング(重複排除、表記統一)や、不足しているデータを補完する取り組みが必要です。

リード育成と営業連携を加速させる、MA連携LPの高度な活用戦術(自動化・連携編)

LPはリード獲得の起点であり、その後のリード育成(ナーチャリング)と営業連携をいかにスムーズに行うかが、最終的な成果を左右します。ここでは、コンバージョン後の自動化とSFA/CRM連携について解説します。

戦術3:コンバージョンを起点とした自動化シナリオ設計例

LPでのフォーム送信をトリガーとして、MAの自動化機能を起動させることで、リードの状況に応じた最適なコミュニケーションを自動で実行できます。以下、BtoB SaaS企業をモデルに、自動化シナリオの設定例を紹介します。

シナリオ例1:資料ダウンロード後の自動ナーチャリングとスコアリング

対象:情報収集中(検討初期段階)のリード

  1. LPコンバージョン(トリガー)

  2. 即時アクション

    • サンクスメール送信(資料ダウンロードリンク付き)。

    • リードスコア加算(例:+10点)。

    • 「検討初期」セグメントに登録。

  3. ナーチャリングシーケンス起動

    • Step.1(3日後):関連する導入事例メールを送信。メール開封で+5点加算。

    • Step.2(7日後):課題解決ウェビナーを案内。申込で+20点加算。

  4. 条件分岐:リードスコアが50点を超えた場合。

  5. アクション:インサイドセールス担当者に架電タスクを自動生成し、通知する。

シナリオ例2:問い合わせ・個別相談後の即時アプローチ

対象:比較検討中(検討後期段階)のホットリード

  1. LPコンバージョン(トリガー)

  2. 即時アクション

    • 確認メールを送信(担当者から追って連絡する旨を記載)。

    • リードスコア加算(例:+50点)。

    • Slack/Teamsで営業担当者にリアルタイム通知。

    • SFA/CRMにリード情報を自動連携し、「要フォロー」タスクを自動作成。

  3. 営業アクション:通知確認後、速やかに(例:1時間以内)架電または個別フォローメール送信。

このように、具体的なシナリオを設計することで、人手をかけずにリードの検討度合いを引き上げ、効率的な営業連携を実現できます。

戦術4:SFA/CRM連携によるシームレスな営業引き渡し

マーケティング部門がLP経由で獲得したリードを、営業部門へスムーズに引き渡すためには、MAツールとSFA(営業支援システム)/CRM(顧客管理システム)の連携が不可欠です。

LP→MA→SFA/CRMのデータフロー全体像

連携により、以下のようなデータフローが実現します。

  1. LPでの情報取得:リードがLPで情報を入力・送信する。

  2. MAでの情報蓄積と評価:リード情報がMAに登録され、行動データが付与される。スコアリングによりリードの質が評価される。

  3. SFA/CRMへの自動連携:一定の条件(例:スコアが基準値を超えた)を満たしたリード情報が、自動的にSFA/CRMに連携される。

  4. 営業部門のアプローチ:営業担当者はSFA/CRM上で、リードの基本情報だけでなく、MAで蓄積された詳細な情報を確認した上で、最適なアプローチを開始できる。

  5. 営業活動のフィードバック:営業のアプローチ結果(商談化、受注、失注など)がSFA/CRMからMAにフィードバックされ、マーケティング施策の効果測定(ROI分析)に活用される。

営業部門が活用すべきMAからの情報

単に氏名や連絡先を渡すだけでは不十分です。営業担当者が的確なアプローチを行うためには、以下の情報もSFA/CRM上で確認できる状態にしておく必要があります。

  • コンバージョンしたLP(どの資料を請求したか)

  • 流入経路(どの広告や検索キーワードから来たか)

  • 過去の行動履歴(どのWebページを閲覧していたか、過去に参加したウェビナーは何か)

これらの情報があることで、営業担当者はリードの関心事や課題を事前に把握でき、初回アプローチの質が格段に向上します。

【Sells upの視点】部門間連携の壁を壊す「データマッピング」の重要性

MAとSFA/CRMを連携させる際、技術的な設定以上に重要なのが「データマッピング(項目定義)」と「MQLの定義」です。

例えば、「リードステータス」の定義が部門間で異なっていたり、どのような状態のリードを営業に渡すのか(MQLの定義)が曖昧だったりすると、データは連携されていても現場で混乱が生じ、スムーズな引き渡しができません。

Sells upでは、ツール連携の前に、部門間で用語の定義、データ連携のルール、運用フローをすり合わせるプロセスを非常に重視しています。この地道な作業が、データドリブンな組織を実現するための基盤となります。

MA連携LPの効果測定と改善サイクル(PDCA)

MAを活用したLP運用では、詳細なデータ分析が可能になるため、そのデータを基に継続的な改善サイクル(PDCA)を回すことが重要です。「作って終わり」にせず、成果を最大化するための効果検証のアプローチについて解説します。

分析すべき主要なKPIとデータソース

LP施策の成果を正しく測定するためには、以下のKPIを複合的に分析する必要があります。

  • LP単体のパフォーマンス

    • アクセス数、CVR(コンバージョン率)、フォーム入力完了率

    • データソース:MAのLPレポート、Google Analyticsなど

  • リードの質と貢献度

    • MQL化率、商談化率、受注率、LTV(顧客生涯価値)

    • データソース:MAのリード管理画面、SFA/CRMのレポート

  • チャネル別評価

    • 流入経路(広告、自然検索、SNSなど)ごとのCVRや商談化率

    • データソース:MAのリードソース分析機能

LPの成果を「売上貢献」まで追跡・分析する方法(キャンペーン機能の活用)

MAとSFA/CRMを連携させ、さらに「キャンペーン」機能を活用することで、LPの売上貢献度を可視化できます。

多くのMAツールやSFA/CRMでは、LPや広告、メールなどを特定のキャンペーン(例:「2025年Q3_製品A_資料請求」)に紐づけて管理できます。

これにより、そのキャンペーン(LP)経由で獲得したリードが、その後どれだけ商談化し、最終的にどれだけの売上につながったのかを追跡・分析することが可能になります。この分析により、どのLPが最もROIが高いのかを明確に示し、マーケティング活動の価値を証明することができます。

MAセグメントを活用した高度なA/Bテスト設計

効果的な改善施策を導き出すためには、A/Bテストが有効です。MAツールにはA/Bテスト機能が搭載されている場合が多いですが、さらにMAのセグメンテーション機能を活用することで、より示唆に富んだテストが可能です。

  • 一般的なA/Bテスト:LP訪問者全体に対して、キャッチコピーAとBをランダムに出し分け、CVRを比較する。

  • MAセグメントを活用したA/Bテスト

    • 例:「特定の業種(例:製造業)」セグメントに対してのみ、訴求メッセージAとBをテストする。

    • 例:「過去に資料請求したが商談化していない」セグメントに対して、オファー内容(ウェビナー案内 vs 個別相談)をテストする。

このようにターゲットを絞り込んでテストを行うことで、各セグメントに最適な訴求メッセージやコンテンツを特定し、全体のパフォーマンス向上に繋げることができます。

【比較】MA標準機能 vs 専用LPツール:貴社に最適な選択基準とは

MAツールに標準搭載されているLP作成機能と、一般的なLP作成ツールには、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらを選択すべきかは、貴社の状況に応じて判断する必要があります。

判断を助ける比較検討テーブル

項目MA標準LP機能専用LPツールMAとのデータ連携シームレス(設定不要)API連携やタグ設定が必要パーソナライゼーションMAデータを用いた動的コンテンツが可能ツールによる(高度な機能も)作成・公開スピード早い(テンプレート活用)ツールにより差ありデザイン自由度制限あり(ツール依存)非常に高いA/Bテスト・LPO機能限定的非常に充実コスト既存契約内(追加費用なし)別途費用発生

Sells upが推奨する選定基準とハイブリッド運用

  • 運用効率とデータ連携の容易さを最優先する場合

    • ウェビナーや資料ダウンロードなど、定型的なLPを量産したい。

    • MAとのデータ連携を手間なくシームレスに行いたい。

    • MA標準機能の活用を推奨します。

  • デザインの自由度や高度なLPOを重視する場合

    • ブランドイメージを重視し、デザインにこだわりたい。

    • 頻繁にA/Bテストを行い、CVRを徹底的に改善したい。

    • LPツールを併用し、MAと連携させることを推奨します。

必ずしもどちらか一方を選ぶ必要はありません。例えば、主要なサービスLPはデザイン性を重視して専用ツールで作成し、イベントや資料LPはスピードを重視してMA標準機能で量産するといったハイブリッド運用も有効です。重要なのは、自社の目的に対して最適なツールの組み合わせを選択することです。

MAとLPを連携する際に陥りがちな3つの注意点と公開前チェックリスト

MAとLPの連携は多くのメリットをもたらしますが、設定ミスや運用上の課題も発生しがちです。ここでは、陥りがちな3つの注意点と、ミスを防ぐための実用的な公開前チェックリストを紹介します。

注意点1:データ連携・計測の設定ミスによる機会損失

最も多いトラブルが、フォーム連携や自動化設定のミスです。「フォーム送信されたのにMAにデータが入らない」「自動返信メールが届かない」「誤ったナーチャリングシナリオが起動してしまう」といった問題は、機会損失だけでなく、顧客からの信頼低下にも繋がります。

  • 解決策:公開前のテストを徹底し、担当者間でダブルチェックを行う体制を構築する。以下のチェックリストを活用する。

公開前最終確認チェックリスト

LPを公開する前に、以下の項目を必ず確認しましょう。

  • 表示確認

    • [ ] PC/スマートフォン/タブレットでの表示崩れはないか?

    • [ ] 誤字脱字、リンク切れはないか?

  • フォーム動作確認

    • [ ] フォーム入力項目は意図通りか?(必須/任意設定など)

    • [ ] テスト送信を行い、サンクスページへ正しく遷移するか?

    • [ ] プライバシーポリシーへのリンクと同意チェックボックスは設置されているか?

  • MAデータ連携確認

    • [ ] テスト送信したリード情報がMA側に正しく登録されているか?

    • [ ] 入力されたデータが、MAの正しい項目(フィールド)にマッピングされているか?

    • [ ] リードソース(流入経路)情報が正しく付与されているか?

  • 自動化設定確認

    • [ ] サンクスメールは即座に届くか?内容は正しいか?

    • [ ] 意図したナーチャリングシナリオやリストに登録されるか?

    • [ ] スコアリングは正しく加算されるか?

    • [ ] 営業担当者への通知は正しく動作するか?

  • 高度な設定確認

    • [ ] 動的コンテンツは、意図した条件で正しく表示されるか?

    • [ ] プログレッシブプロファイリングは、意図通りに動作するか?

注意点2:デザインの制約とブランドイメージの毀損

MAツール標準のLP作成機能は、手軽に作成できる反面、デザインの自由度に制限がある場合があります。そのため、自社のブランドガイドラインを十分に反映できず、顧客体験やブランドイメージを損なうリスクがあります。

  • 解決策

    • MAツール選定時に、テンプレートのカスタマイズ範囲(HTML/CSS編集の可否)を事前に確認する。

    • ブランドカラーやロゴ、フォントなどを反映させた「基本テンプレート」を事前に作成し、運用ルールを設ける。

    • デザインの制約が大きい場合は、前述のLPツールの利用も検討する。

注意点3:「作って終わり」になり、改善サイクルが回らない

LPを公開し、MAとの連携設定が完了したことに満足してしまい、その後の運用や改善が停滞してしまうケースも少なくありません。市場環境や競合の動向は常に変化するため、継続的な最適化が必要です。

  • 解決策

    • 前述したKPI分析に基づき、月次や四半期ごとの定期的なパフォーマンスレビュー会議を設定する。

    • A/Bテストの実施計画を立て、改善施策を継続的に実行する文化を醸成する。

まとめ:MAとLPの連携を、事業成長の起点にするために

MAとランディングページの連携は、現代のBtoBマーケティングにおいて、リード獲得からナーチャリング、商談化までの一連のプロセスをデータドリブンに最適化し、自動化するための基盤となるものです。

本記事で解説したように、単にツールを連携させるだけでなく、以下のポイントを意識することが成功には不可欠です。

  • LPを起点とした顧客体験(線)を意識し、自動化シナリオを設計する。

  • MAデータを活用したパーソナライゼーション(動的コンテンツ、プログレッシブプロファイリング)を導入し、CVRを向上させる。

  • SFA/CRMとの連携により、マーケティングと営業の連携を強化し、成果(ROI)を可視化する。

  • データに基づいた効果検証とA/Bテストにより、継続的な改善サイクルを回す。

MA連携LPの運用は、一度構築すれば終わりではありません。継続的な最適化と、現場での知見の蓄積が求められます。

Sells upは、BtoBマーケティングのプロフェッショナルとして、貴社のマーケティング目標達成に向けたMAの戦略設計から、具体的なLP運用、データ分析まで、一貫した支援をしております。ぜひお気軽にご相談ください。

MAツールの導入・活用の相談はSells upへ。

MAツールの導入や、導入後の成果最大化に課題をお持ちでしたら、ぜひSells upにご相談ください。50社以上の導入・活用を支援してきた担当者が貴社の状況・目標に向き合い、最適なツールの導入プラン / 統計知識を用いた活用プラン描き、戦略策定から実装 / 実行 / 効果測定までをご支援いたします。

株式会社Sells up
武田 大
株式会社AOKIにて接客業を、株式会社リクルートライフスタイル(現:株式会社リクルート)にて法人営業を経験した後、株式会社ライトアップでBtoBマーケティングを担当。その後、デジタルマーケティングエージェンシーにてBtoBマーケティングの戦略設計/施策実行支援、インサイドセールスをはじめとしたセールスやカスタマーサクセスとの連携を通じたマーケティング施策への転換といった支援を行い、2023年に株式会社Sells upを設立。BtoBマーケティングの戦略設計/KPI設計はもちろん、リードジェネレーション施策やナーチャリング、MA/SFA活用を支援し、業界/企業規模を問わずこれまでに約80社以上の支援実績を持つ。Salesforce Certified Marketing Cloud Account Engagement Specialist/Tableau Desktop SpecialistのSalesforce認定資格を保有。