展示会のリード獲得から商談を生み出す全手順|質を高めROIを証明する15のポイント
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展示会でリード獲得が失敗する2つの典型的なパターン
パターン1:リードの「量」が目標に届かない
展示会出展の成果が振るわない理由の一つは、リードの「量」がそもそも目標に届かないケースです。ブースの立地や集客施策が不十分だった場合、十分な来場者数を確保できず、名刺や連絡先の獲得数が計画を大きく下回ります。これにより、商談や受注の母数が減少し、最終的なROIも低下します。
パターン2:リードの「量」は集まるが「質」が低く商談化しない
もう一つの典型例は、名刺やリードの「量」は十分に集まったものの、営業部門から「質が低い」と評価されるケースです。ターゲット外の来場者が多かったり、ヒアリングが不十分でニーズや決裁権の有無が把握できていなかったりする場合、営業部門がフォローに消極的になり、商談化率が大きく低下します。これでは多額の出展費用に見合う成果は得られません。
成果を出すための展示会リード獲得戦略の全体像
重要なのは「準備」「会期中」「事後」の一貫したプロセス設計
展示会で成果を得るためには、「準備」「会期中」「事後」の各フェーズで一貫したプロセス設計が不可欠です。単発の施策や現場対応だけでは、リードの質と量を両立することは困難です。各フェーズでの役割と目標を明確にし、部門横断で連携することが、商談創出につながります。
ゴールは名刺獲得ではなく「商談創出」と捉える
展示会の成果指標として名刺の枚数やリード数だけを追いかけると、本質的な成果から遠ざかります。ゴールは「商談創出」であり、実際に営業活動や受注につながるリードを獲得し、育成することが重要です。KGI・KPIの設計やリード定義の標準化を通じて、営業部門と共通認識を持つことが求められます。
【Sells upの視点】展示会ROIの算出方法と目標設定の考え方
展示会施策のROI(投資対効果)を明確にするためには、下記のような観点で目標設定を行います。
出展費用全体(ブース費用、制作費、人件費、交通費など)の算出
目標とする商談件数・受注金額の設定
リード獲得数やアポイント獲得数など、中間KPIの設定
ROI=(展示会経由の受注金額-出展費用)÷ 出展費用×100(%)
このように、商談化・受注までを見据えたKGI/KPI設計が、展示会施策の成果を最大化する前提となります。
【準備フェーズ】リードの質と量を左右する5つの重要ポイント
Point.1:出展目的とKGI/KPIの明確化
展示会出展の最初のステップは、出展目的の明確化です。単なるリード獲得ではなく、「どのようなリードを、どれだけ獲得し、最終的にどれだけ商談・受注につなげるか」を明確に定義します。
KGI(重要目標指標):商談化数、受注金額
KPI(主要業績評価指標):総リード獲得数、ターゲットリード獲得数、アポイント獲得率
KGI/KPIを明確にすることで、全体の施策設計や現場での判断基準がぶれなくなります。
Point.2:ターゲット顧客の解像度を高める
成果につながるリードを獲得するためには、ターゲット顧客像を具体的に描き、解像度を高めることが重要です。業種・業界・従業員規模・役職・課題感・決裁権の有無など、複数の観点からターゲットプロファイルを策定します。展示会の来場者層や主催者提供のデータも活用し、現場で見極めるポイントを明確にしておきましょう。
Point.3:来場者の課題を解決する「刺さる」コンセプト設計
ターゲットとなる来場者の課題やニーズを深く理解し、それに応える「刺さる」コンセプトを設計します。単なる商品・サービスの紹介ではなく、来場者の業務課題やビジネスゴールに直結するメッセージを打ち出すことで、興味関心の高いリードを効率的に集めることが可能です。キャッチコピーやブースデザイン、配布資料にもコンセプトを一貫させることがポイントです。
Point.4:営業部門と連携したリード定義の標準化
営業部門と事前に連携し、「どのようなリードを営業にパスするのか」を標準化しておくことが重要です。BANT情報(Budget:予算、Authority:決裁権、Need:ニーズ、Timeframe:導入時期)など、リードの質を判断する基準を明確にし、ヒアリング項目を統一します。また、展示会後のフォローアッププロセスや担当者の役割分担についても、事前に合意しておくことで、スムーズな連携が実現します。
Point.5:事前集客で「待ち」の姿勢から脱却する
展示会当日にただ来場者を待つだけでは、ターゲットリードの獲得は困難です。事前集客を積極的に行い、「指名来場」を増やすことが成果につながります。
既存顧客や休眠顧客への個別アプローチ
メールや電話によるリマインド
Web広告やプレスリリースを活用した新規層への展示会告知
事前に来場予約やアポイントを獲得することで、商談化率の高いリードを確保しやすくなります。
【会期中フェーズ】質の高いリードを見極め獲得する5つのポイント
Point.6:役割分担を明確にしたチーム体制の構築
展示会当日、リードの質と量を両立させるためには、役割分担が不可欠です。呼び込み役、説明役、ヒアリング・情報取得役など、各メンバーが自分の役割を明確にし、連携して動くことで、来場者対応の質が向上します。特に、呼び込み役はターゲット層を迅速に見極め、説明役やヒアリング役へスムーズにパスすることが重要です。
Point.7:来場者の足を止めるブース設計とキャッチコピー
ブースの立地やデザイン、キャッチコピーは、来場者の関心を引き、足を止めてもらうための大きな要素です。視認性の高い看板や、業界の課題に直結した訴求メッセージを掲示することで、ターゲット層が自然と集まりやすくなります。また、ブース内の動線や配置も工夫し、混雑時でも効率よく対応できる設計を心がけましょう。
Point.8:リードの質を高めるためのトークスクリプト
現場スタッフが一貫した対応を行うためには、トークスクリプトの事前準備が有効です。ヒアリング項目を標準化し、課題やニーズを自然に引き出す会話の流れを設計します。例えば、決裁権や導入時期、現状の課題感など、BANT情報を意識した質問を盛り込むことで、リードの温度感を把握しやすくなります。
また、ヒアリング内容やリードの温度感は、名刺やデータと紐付けて記録できる仕組みを整えましょう。これにより、展示会後のフォローアップがスムーズになります。
Point.9:名刺交換だけで終わらせない情報獲得の工夫
名刺交換はリード獲得のスタート地点に過ぎません。名刺交換時にアンケートやヒアリングシートを活用し、来場者の課題や興味、導入検討状況などの情報も同時に取得します。デジタルアンケートやタブレット入力を導入すれば、情報の精度と管理効率が向上します。こうした追加情報が、後工程でのリード選別や優先順位付けに役立ちます。
Point.10:獲得した名刺情報の即時データ化
展示会で収集した名刺やヒアリング情報は、即時データ化が鉄則です。名刺管理ツールを活用し、その場でスキャン・登録を行うことで、情報の紛失や入力ミスを防ぎます。さらに、MA(マーケティングオートメーション)ツールと連携させることで、リアルタイムでリード情報を一元管理し、展示会終了後の迅速なフォローに備えます。
【事後フェーズ】リードを商談に変える5つのポイント
Point.11:スピードが命|24時間以内のファーストアプローチ
展示会終了後、リードへの初回アプローチは「スピード」が成果を大きく左右します。24時間以内、できれば当日中に「お礼メール」を送信し、記憶が鮮明なうちに接点を持ちましょう。テンプレートの事前準備やMAツールによる自動化を活用すると効率的です。
【お礼メールのテンプレート例】
件名:【〇〇展示会】ご来場ありがとうございました
〇〇様
この度は〇〇展示会にて弊社ブースへお立ち寄りいただき、誠にありがとうございました。 ご紹介させていただいた〇〇サービスについて、もしご質問や追加情報のご要望がございましたら、ぜひご連絡ください。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
株式会社〇〇 展示会担当 〇〇
Point.12:リードの温度感に合わせたフォローシナリオの分岐
獲得したリードは全て同じ対応をするのではなく、温度感や属性ごとにフォローシナリオを分岐させることが重要です。
Aランク(今すぐ客):営業担当が即時に架電し、商談設定を目指す
Bランク(そのうち客):インサイドセールスが課題や検討時期を深掘りし、適切なタイミングでアポイントを提案
Cランク(情報収集客):MAツールによるステップメールで継続的に情報提供し、ナーチャリングを実施
このように、リードの状況に応じて最適なフォロー体制を整えることで、商談化率が向上します。
Point.13:インサイドセールスによる質の高いヒアリングとアポイント設定
インサイドセールス部門が、展示会で得たリード情報をもとに、追加のヒアリングやニーズ確認を行います。BANT情報や課題感を深掘りし、営業部門へとスムーズにアポイントをパスすることで、受注確度の高い商談を創出します。ヒアリング内容はCRMやMAツールに記録し、部門間で情報共有を徹底しましょう。
Point.14:MAを活用した継続的なリードナーチャリング
展示会で獲得したリードの多くは、即時の商談に至らない場合もあります。MAツールを活用し、メールやコンテンツ配信を通じて継続的なナーチャリングを行うことで、中長期的な商談化の機会を増やします。Web閲覧履歴やメール開封状況をもとに、関心度の高いリードを抽出し、タイミングを逃さず営業アプローチにつなげましょう。
Point.15:施策の効果測定と次回の改善計画
展示会施策の効果を最大化するためには、KGI/KPIの達成度を定量的に評価し、次回の改善計画につなげることが重要です。営業部門へのヒアリングやフィードバックを通じて、リードの質やフォロー体制の課題を抽出し、施策の見直しを行います。PDCAサイクルを意識し、継続的なプロセス改善を図りましょう。
まとめ:展示会リード獲得の成功は、部門を超えた仕組みづくりがポイント
展示会でのリード獲得は、単に名刺を集めるだけでは成果につながりません。重要なのは、「質」と「量」を両立させ、獲得したリードを確実に商談へと育てる一貫したプロセスを設計することです。そのためには、マーケティング部門と営業部門が密に連携し、目標・評価指標・リード定義・フォロー体制を事前にすり合わせておくことが不可欠です。
また、展示会の準備段階から「誰に」「何を」「どう伝えるか」を明確にし、会期中はターゲットリードを見極めて効果的なヒアリング・情報取得を行い、事後はスピーディかつ個別最適なフォローを徹底する。このような流れを仕組み化することで、出展費用に見合うROIを実現できます。
【Sells upの視点】展示会を起点としたセールス・マーケティング連携の強化に向けて
Sells upでは「データに裏打ちされたマーケティング活動を通じて売上成長という成功体験を提供する」ことをミッションに掲げています。展示会施策も例外ではなく、現場の感覚や属人的なノウハウに頼るのではなく、数値目標・プロセス・評価基準を可視化し、部門横断で改善サイクルを回すことが重要です。
具体的には、以下のようなポイントを意識してください。
展示会リードの定義・評価指標を営業・マーケティングで統一する
MA・CRMなどのデータ活用基盤を整備し、リアルタイムで情報共有する
商談化・受注までのプロセスを可視化し、ボトルネックを特定・改善する
展示会の成果を必ず振り返り、次回施策の改善につなげる
このような「仕組みづくり」を徹底することで、展示会出展が単なるイベントで終わることなく、貴社の持続的な売上成長の起点となります。
展示会リードの質と量、そしてROIに課題を感じているマーケティング担当者の方は、ぜひ本記事の内容を参考に、部門を超えた連携と仕組み化による成果創出に取り組んでみてください。
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